小児がん拠点病院とは

ごあいさつ
小林 正夫の写真

 小児がん拠点病院は、地域全体の小児がん医療の質の向上を目的として、地域の医療機関と連携しながら小児がん医療を提供する、地域の中心施設としての役割があります。
  小児がんの患者さんは多くないにもかかわらず、日本全国200の施設で治療を受けておられます。患者さんへの適切な医療提供、診断と治療に関する正確な情報提供と相談支援体制、療育環境や教育環境の整備、成長発達期にある小児への成人とは異なった支援、治療後の長期にわたる支援のための診療・相談体制や緩 和ケアなどが求められています。また、家族の経済的負担を軽減するための宿泊施設も重要です。これらの体制を整えるために、厚生労働省は各地域ブロックに15の小児がん拠点病院を選定しました。広島大学病院は中国四国ブロックで唯一の指定病院です。
  中国四国地方は交通の便が悪く、すべての患者さんが特定の病院で治療を受けることは困難です。中国四国地方にはそれぞれの県で小児がん患者の治療を行っている病院が19施設あります。小児がん中国・四国ネットワークのページをご覧下さい。すべての小児がん患者さんに最適の医療を提供できるように、これらの病院間で連携を取っていく必要があります。そのためにインター ネットを利用したテレビ会議システムを導入して、これらの病院が一同に介した会議の中で、ひとりひとりの患者さんに適切な医療と支援が提供出来るように絶えず相談をしています。それぞれの病院に特色がありますので、病院機能に応じた役割分担をしながら、協力体制を築いています。
  また、中国四国地方には関西方面や九州方面が便利な地域もありますので、東は兵庫県立こども病院、西は九州大学病院の拠点病院と連携をとりながら、患者さんが一番良い治療を受けられるようにしたいと考えています。小児がん患者の70%以上が助かるようになった現在、患者さんが大きくなられてもフォローがで きる体制も重要です。幼児期に治療を受けられても、思春期に治療を受けられても長期にわたって、医学的、心理的、社会的、教育的な問題を支援できるような診療・相談体制を作り上げていく必要があります。
  患者さんとご家族ならびに小児がん医療の関係者のみなさんから、多くの意見と提案をいただきながら拠点病院として役割を果たすと同時に、一人でも多くの小児がん患者さんが質の高い治癒に繋がるよう、ご協力ご支援をよろしくお願いいたします。

小児科診療科長(教授) 小林正夫


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