小児科学

岡田 賢 教授

【研究キーワード】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、原発性免疫不全症、重症先天性好中球減少症(SCN)、慢性皮膚粘膜カンジダ感染(CMC)、メンデル遺伝型マイコバクテリア易感染症(MSMD)、STAT1、RORγT、全エクソーム解析、小児がん、新生児期血液疾患、難治性神経疾患、発達障害児

【最近のハイライト】
患者の病態解明に有用なSTAT1-GOF 変異導入マウスを新規に樹立 ~先天性免疫異常の新たな治療法開発に道を開く~
イントロン領域の複合ヘテロ接合性変異による「常染色体劣性STAT1完全欠損症」を、世界で初めて発見~診断率が向上し、早期診断治療に貢献できる可能性を示唆~
乳児期に抗NMDAR脳炎を発症したIRAK4欠損症を発見~早期発症の抗NMDAR脳炎と、遺伝的な免疫異常との関連性を示唆~
稀な免疫不全症、活性化PI3K-delta症候群(APDS)の迅速診断法を開発 ~APDS患者の効果的な治療法の提供に貢献~
STAT1遺伝子変異の病的意義を高精度に予測するツールとして、 網羅的アラニンスキャンニングを用いた参照データベースを確立
まれな原発性免疫不全症に対する造血幹細胞移植の有効性と問題点を解明
世界初!ヒトにおいてRORC遺伝子異常が原発性免疫不全症の原因になることを同定
慢性皮膚粘膜カンジダ感染とマイコバクテリア感染が同時に起こる原因遺伝子を同定
COVID-19による死亡者の約20%、70歳以上の未感染者の約4%がI型インターフェロンに対する中和抗体を保有する~COVID-19重症化の病態解明に貢献~
MSMD患者における多発性骨髄炎の発症メカニズムを解明~破骨細胞の過剰な活性化を介して多発性骨髄炎が発生する可能性を発見~
乳児期に抗NMDAR脳炎を発症したIRAK4欠損症を発見~早期発症の抗NMDAR脳炎と、遺伝的な免疫異常との関連性を示唆~
COVID-19患者のⅠ型インターフェロン中和抗体保有率を国内で初調査~同中和抗体が重症化の要因になっている可能性を確認~
先天性免疫異常症の新たな遺伝子診断法により診断効率を向上~プロテオミクスとターゲットRNAシーケンスの統合解析の重要性~

研究者総覧へのリンク

教育内容
講義は小児保健と小児科領域の疾患について、主要な項目を取り上げながら、全般的な理解が得られるように教育します。
臨床実習では小児医療のための基本的態度・面接法・診察法・診療手技などを学ぶとともに、大学病院や市中病院・総合周産期母子センター・開業医での実習を通して、小児医療の一次・二次・三次医療の実態を把握できるようにします。
大学院では、下記に示す研究内容からテーマを選択し、医学博士を取得するとともに、サブスペシャリティの専門医・指導医資格を目指します。将来的には、国内外で小児医療・医学のリーダーとして活躍することが期待されます。

研究内容
1.iPS細胞を用いた先天性好中球減少症・周期性好中球減少症の病態解明と治療法の開発
2.自然免疫の異常による原発性免疫不全症の病態解明
 Ⅰ)マルチオミックス解析を活用した原発性免疫不全症の責任遺伝子の同定
 Ⅱ)CMC・MSMD患者における病因病態解明
 Ⅲ) 転写因子が原発性免疫不全症を発症する分子基盤の解明
3.高感度抗好中球抗体の開発に関する研究
4.小児がん(造血器腫瘍・固形腫瘍)に関する臨床研究
5.制御性T細胞の解析による新生児期免疫能の評価
6.神経画像・生理機能検査を用いた難治性神経疾患患者の病態解析
7.発達障害児の脳機能画像解析
8. 新型コロナウイルス感染症の重症化メカニズムの解明
 

【写真説明】 小児科外来

【写真説明】 研究室の様子


up