AYA世代がん部門長あいさつ

一戸辰夫の写真

皆様、こんにちは。
広島大学病院がん治療センターでは、AYA世代がんの患者さんとご家族に充実した診療体制を提供するために、診療科・診療部門を超えた横断的な多職種連携チームとして、2018年4月に全国に先駆けてAYA世代がん部門を設立いたしました。私自身は、主に血液内科医としてAYA世代の患者さんに接しておりますが、思春期から若年成人期は、心身が急速に発達し、進学・就労・パートナーとの出会いなどの大きなライフイベントを迎える時期であることから、この世代の患者さんの診療には、身体的・心理的・社会的な背景を配慮した全人的な支援が不可欠であることを日々切実に感じております。本部門はそのような思いを共通にする医師・歯科医師・看護師・薬剤師・技師・心理士・MSWなど多くの専門職種の参画により運営されており、以下のような目標を掲げて活動しております。

*診療部門横断的な全人的AYA世代がん治療体制の構築
*AYA世代がんに対する定期的なキャンサーボードの開催
*AYA世代がんに対する意思決定支援体制の充実
*AYA世代がんにかかわる情報収集・提供体制の充実
*AYA世代がんにかかわる臨床研究の推進
*就学・就労にかかわる相談支援体制の充実
*生殖機能(妊よう能)温存に関わる相談支援体制の充実
*治療終了後の長期フォローアップ体制の構築

患者さんとご家族に常に寄り添いながら、わが国のAYA世代がん医療のさらなる質の向上に貢献するため、スタッフ一同、力を合わせて精進を重ねて参りますので、ぜひ多くの皆様のお力添えをお願い申し上げます。

AYA世代がん部門長
広島大学病院血液内科 教授
一戸 辰夫


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