助教 金本 佑太(KANAMOTO Yuta)

研究分野、研究テーマ

社会学、福祉社会学、若年無業者の社会的排除/包摂、現代社会における生きづらさ、社会保障制度

経歴

2024年9月、九州大学大学院人間環境学府人間共生システム専攻博士後期課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員(DC2)、神戸学院大学現代社会学部現代社会学科実習助手、九州大学大学院人間環境学研究院学術協力研究員等を経て、2024年12月より現職。博士(人間環境学)。

学部の教育内容

学部では主に「社会保障論」や「社会調査法」を担当します。「社会保障論」では、社会保障に関する基本的な理論や概念、意義や目的、機能を踏まえ、現代日本社会における構造的変化と、人々の生活上のリスクに対応する社会保障制度(社会保険、公的扶助、社会福祉サービス)の具体的な内容について学びます。「社会調査法」では、社会学的な研究を進めるにあたって必須となる社会調査の基本的知識や技能(問いの立て方や調査票の作成、サンプリングなど)について、調査計画・実施・データ整理の一連の流れを意識して学びます。

大学院の講義内容

大学院では主に「社会構造分析論」を担当します。現代日本社会における社会構造の特徴や変動過程、そこから生じる人々の生活課題やその対処のあり方について、社会学的研究の文献購読、報告、議論を行います。具体的な対象は受講生の興味関心に応じて決めることもあります。受講生の問題意識と関連させながら議論ができればと思います。

最近の研究について

これまで、若年無業者の社会的排除の実態と社会的包摂のあり方について、地域若者サポートステーション事業の利用者を事例に考えてきました。若年無業者にとって、支援を利用し就労を達成した後も、周囲の様々な支援を受けながら就労に慣れていくことが、社会的包摂の促進にあたり重要です。それを踏まえ、若年無業経験者の職業生活において、彼らの生活を支え得る多様な社会関係のあり方と維持・構築の実態について、今後も調査研究を継続していきたいと考えています。
また、無業経験のある若者や若者就労支援に対する社会のまなざしにも関心があります。若者就労支援の充実に対する社会的コンセンサスはどのように得られるのか、地域社会は若年無業者をどのように受け入れ支えていくことができるのか、様々な取り組みの実態と若年者の無業・就労問題に対する人々の意識について調査していきたいと考えています。
最後に、若者就労支援におけるDXの活用・推進についても興味があります。若年無業者の社会参加の促進や、家族等の周囲の人々との関係構築にあたり、DXの活用・推進はどのような意味・機能を持つのか検討したいと考えています。


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