第1回 ホフマン・ホルガ・フリードリッヒ (大学院先端物質科学研究科 准教授)

第1回 ホフマン准教授

「ここがええね!広大」は、広島大学の構成員が、普段感じている広大の良さを語ります。

充実したメンバーと心ゆくまで研究

私はドイツ・シュツットガルト大学の出身です。物理学を専攻し、ドイツで学位を修得した後、海外での研究をスタートさせました。スタンフォード大学、東京大学、北海道大学などで研究員をした後、2004年から広島大学へ。

私の専門は、広く言えば光技術の研究です。研究室には、私の他に教員が2人(角屋豊 教授、富永依里子 助教)いて、学生は20人ほどが在籍。バラエティに富んだ研究テーマを扱っています。「理論構築」と「実験」を繰り返すことで、私たちの研究は進んでいきますが、この2つが同居しているのが広島大学の良い所です。多くの機関は別々の研究室でしょうね。私は「理論構築」の専門家。「実験」の先生や学生たちと身近で議論できる環境に満足していますし、実際に、日常のディスカッションから論文に掲載される成果を得たこともあります。

専門分野について語るホフマン准教授
学生と話すホフマン准教授

いわゆる日本的な景色がある街

キャンパスがある東広島市にも愛着があります。東広島市といえば、駅前の酒蔵だったり、広島大学の周辺のにぎわいだったりが皆さんのよく知るところでしょう。ただ、キャンパスから少し離れると、なんとも日本的な家屋が見られます。私はそんな景色が好きですし、できればずっとこの地で研究を続けたいと思っています。

東広島キャンパスから南へ遠ざかると広がる風景

東広島キャンパスから南へ遠ざかると広がる風景【写真:仁科勝介 (経済学部3年)】

学際的な広島大学。研究の可能性は広がる

広島大学の良さについて語るホフマン准教授

 

昔の話ですが、私の専門の「量子光学・量子情報」はマイナーな分野だったためか、とある大学では受け入れられませんでした。でも、広島大学は関心を示してくれました。研究の可能性を広げられる環境と風土が広島大学にはあるような気がしています。

2018年4月から、総合科学部に国際共創学科が新しくできますよね。私も「物理学の原理」という授業を担当する予定です。教えることは好きなので、今から楽しみなのですよ。さまざまな学問領域が融合した学部は、日本ではそんなに多くないと思います。自分が向き合うテーマに対して多方面から学び、考えることが学生にとっては大切です。総合科学部の、ひいては広島大学の新しいチャレンジに携われることにワクワクしています。

 

略歴

1994年シュツットガルト大学大学院(修士課程)修了。1999年ドイツ航空宇宙研究所博士課程修了。国立研究開発法人理化学研究所研究員、独立行政法人科学技術振興会研究員などを経て、2004年から現職。第12回(平成25年度)広島大学学長表彰を受賞。

研究概要

専門は量子光学・量子情報。光波領域の八木宇田アンテナを世界に先駆けて提案・実証し、その成果が『Nature Photonics』誌に公表され、国内外において高い評価を得ている。

(2018年2月取材)


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