2023年5月17日、今年度第9回の「世界に羽ばたく。教養の力」を実施しました。野球評論家で広島東洋カープ元監督の野村謙二郎氏が学生と対談を行い、工学部の新入生ら約460人が聴講しました。

野村氏は学生からの質問に、プロ野球選手時代や監督時代のエピソードとともに回答しました。監督時代に直面した指導の難しさについても触れ、指導での失敗を検証しコーチングについて学ぶため本学大学院に入学したことを語りました。大学院で研究を進めるなかで行き着いた「4スタンス理論」について、人は4つのタイプごとに身体の使い方や動かし方が異なることを実演を交えて説明しました。また相手とのコミュニケーションでは「目を見て会話をする、笑顔で挨拶する、疑問に思ったことは尋ねる」の3点を学生時代にしっかりと身につけておいてほしいと強調しました。最後に「入学時の志を4年間忘れることなく、目標をもって学生生活を送ってほしい」と激励しました。

対談は終始和やかな雰囲気で行われ、会場の学生たちも一緒に体を動かす場面もありました。参加した学生からは「目を見て会話するといった当たり前のことが当たり前にできるように心がけたい」「運動部に所属しているので、4スタンス理論は興味深かった。自他の違いに配慮した指導をこころがけたい」などの声が寄せられました。

講演後、越智学長が野村氏に「特別招聘教授」の称号を授与しました。