2025年11月20日から11月24日にかけて、韓国・崇実大学（スンシル大学）において、STETSON国際環境法模擬裁判競演大会 東アジア地区ラウンド（East Asian Regional Rounds（EARR）, 30th Annual Stetson International Environmental Moot Court Competition 2025–2026）が開催され、本学法学部の学生が出場し、優秀な成績を収めました。

STETSON国際環境法模擬裁判大会（IEMCC）は、1996年に創設された国際環境法分野で最も権威ある学生模擬裁判大会の一つであり、競技はすべて英語で実施されます。本大会は、世界各地域で行われる地域ラウンドと、選抜チームのみが進出できる国際ラウンドから構成されており、各地域ラウンドには各国・地域を代表する法学部およびロースクールの学生チームが参加し、極めて高い競技水準のもとで競い合います。

本年度の大会テーマは「Prior Informed Consent & Benefit Sharing in the context of De-Extinction（絶滅種復活の文脈における事前情報に基づく同意と利益配分）」であり、生物多様性条約、遺伝資源に対する国家主権、国際的な科学研究と環境保護の両立など、現代国際環境法における中核的課題が扱われました。本テーマは、参加チームに対し、高度な法的分析力、国際判例および条約解釈能力、ならびに英語による説得的な法廷弁論能力を求めるものです。

本学からは、以下の2チームが出場しました。

広島大学チームA
・劉暢さん（法学部3年次生）
・ARIUNAA MARALさん（法学部3年次生）
・村田知美さん（法学部3年次生）

広島大学チームB
・舩橋梨那さん（法学部2年次生）
・松下千琴さん（法学部2年次生）
・岡島由奈さん（法学部3年次生 ※弁論書作成のみ参加）

各チームは、書面審査（英語による弁論書）および対面による口頭弁論を通じて、トーナメント形式の競技に臨みました。厳しい審査と連戦が続く中、チームA（劉暢さん、ARIUNAA MARALさん、村田知美さん）は準決勝まで進出し、Soongsil’s Bronze Medal（銅賞）を受賞しました。

さらに、個人賞として、ARIUNAA MARALさんが Second Oral Award、劉暢さんが Third Oral Award をそれぞれ受賞しました。Oral Awardは、英語による口頭弁論において、法的構成力、即応性および説得力の点で特に優れた発表を行った競技者に授与される賞です。

本大会への参加および入賞は、本学法学部学生が国際的な競技環境において、国際環境法に関する専門的知識と高度な英語運用能力を実践的に発揮した成果であり、本学が進めてきた国際的な法学専門人材養成の取り組みの一端を示すものです。本学法学部は、本大会に2019年度から継続して学生を派遣しており、2024年度には本学が東アジア地区ラウンド（EARR）の開催校を務めるなど、国際的な法学教育・交流の拠点としての役割も果たしてきました。今後も、本学法学部生の国際的舞台におけるさらなる活躍が期待されます。