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研究成果のポイント
- 日本産バフンウニのゲノムを解読し、データベースHpBaseにおいてその情報を公開します。
- 北米地域以外に生息するウニとしては、初めてゲノム情報が明らかになりました。
- HpBaseを利用しての発生生物学・細胞生物学の発展に加え、進化生物学分野や教育分野における情報の提供源としての利用価値が期待されます。
概要
筑波大学 生命環境系 谷口俊介准教授(下田臨海実験センター)は、情報・システム研究機構国立遺伝学研究所 遺伝情報分析研究室 池尾一穂准教授、金城その子研究員、お茶の水女子大学 湾岸生物教育研究センター 清本正人准教授、広島大学 大学院理学研究科 山本卓教授との共同研究により、バフンウニ(Hemicentrotus pulcherrimus)のゲノム配列を解読しました。
バフンウニは北海道南端より南の地域の海岸線でよく見られるウニの一種であり、地域によっては貴重な漁獲対象物となっています。また、その採集のしやすさ、卵や精子といった配偶子取得の容易さから、発生生物学、細胞生物学等の優れた研究材料としてだけでなく、動物の発生を学ぶ教育現場においても、我が国では長い間利用されてきました。本研究では、バフンウニのゲノム配列を解読し、研究・教育の過程で利用できるデータベース「HpBase」を作成しました。
本研究の成果は2018年3月13付で日本発生生物学会の機関誌「Development Growth & Differentiation」にて先行公開されました。データベースは3月19日公開の予定です。
*本研究は、AMEDおよび文部科学省の助成金によって実施されました。

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論文情報
- 掲載雑誌: Development Growth & Differentiation
- 論文題目: HpBase: a genome data base of a sea urchin, Hemicentrotus pulcherrimus
(HpBase: バフンウニゲノムのデータベース) - 著者: Sonoko Kinjo1, Masato Kiyomoto2, Takashi Yamamoto3, Kazuho Ikeo1, Shunsuke Yaguchi4
<所属>
1国立遺伝学研究所 遺伝情報分析研究室
2お茶の水女子大学 湾岸生物教育研究センター
3広島大学 大学院理学研究科
4筑波大学 下田臨海実験センター - DOI: 10.1111/dgd.12429
【お問い合わせ先】
筑波大学 生命環境系 准教授(下田臨海実験センター)
谷口 俊介