広島大学 オープンイノベーション本部 産学連携部 スタートアップ推進部門
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「東広島市・学生発スタートアップチャレンジ2023」では、広島大学・近畿大学工学部・広島国際大学の学生による、自由で創造的なアイディアや起業してみたいという意識の具体化に向けた活動を支援しています。
このたび、12月17日(日)に開催する成果発表会(Demo Day)に向けて、本事業に採択されている10チームのインタビュー記事を掲載いたします。
第4回は、「遊び×教育~オリジナルカードゲームで学びの機会を~」のテーマで活動している松浦美穂さんのチームです。
(記載の情報は掲載時点のものです。)
スタートアップチャレンジで事業化を目指すテーマについて教えてください!
私たちが提供する事業は、「遊び×教育~オリジナルカードゲームで学びの機会を~」です。
遊びながら、学びにもつながるようなオリジナルのカードゲームを制作する事業です。
この事業で目指すことは、大きく2つあります。
1つ目は、カードゲームを制作・販売し、私たちがカードゲームを使って提供したい価値を多くの人に届けることです。
2つ目は、子ども食堂などでカードゲームを遊び、子どもの居場所を作り出すことです。子ども食堂で遊ぶ中で子どもたちの意見をヒアリングし、私たちにもメリットがある形で子ども支援事業を継続的なものにできたらいいなという思いを持っています。
このテーマはどのようにして思いつきましたか。
もともと、スタートアップチャレンジとは関係なく、2022年の冬ごろからメンバーの二人でオリジナルカードゲームの制作を始めました。これは、ただ自分たちが何か楽しいことをやりたいという思いで始めたものでした。その中で、子ども支援に携わりたいという思いがメンバーのどちらにもあったので、カードゲームを使って子どもたちに学びを提供できないか?というところからこのようなテーマを思いつきました。
私たちは現在、大学で社会科の教員免許取得のために勉強しています。大学での勉強も生かしながら、都道府県に関するカードゲームを開発しようということで始まりました。
チームメンバーにはどんな方がいますか。
チームメンバーは、広島大学教育学部第五類教育学系コース(略して教教)の3年生2人で構成されています。もともと同じコースの知り合いで、二人で、自分達もやっていて楽しく、他の人にもワクワクを届けられるようなことがしたいということで、カードゲームづくりを始めました。
スタートアップチャレンジ2023のことは、どのようにして知りましたか?
もともとは昨年のスタートアップチャレンジで採択された事業に参加している知り合いがいて、スタートアップチャレンジのことを知りました。その後、もみじ掲示に今年のスタートアップチャレンジ2023の募集が掲載されているのを見て、応募を検討し始めました。
応募してみようと思ったきっかけを教えてください。
カードゲームをつかって、子ども支援事業を検討し始めたときに、自分たちの力だけでは難しさを感じていました。
そこで、スタートアップチャレンジに応募しようと思った理由が2つあります。
1つ目は資金の援助が得られる点です。カードゲームを作成するのにはどうしても資金が必要なので、援助がもらえるということは魅力的でした。
2つ目はメンタリングを受けられるという点です。私たちは事業に関しては何もわかっていない状態からのスタートだったので、いろいろなアドバイスを受けながら事業化に向けて進められるというのはありがたいプログラムでした。
スタートアップチャレンジ2023への応募前からすでに始めていた活動はありますか。
今回の事業とは直接的には関係していませんが、既に2人だけでオリジナルカードゲームを開発し、販売した経験がありました。しかし、それまできちんとターゲットを分析したり、計画を立てて活動したりしていなかったため、今回の事業は本当に一からのスタートでした。
スタートアップチャレンジの支援期間中はどのような活動をしていますか。
大きく分けて、2つの活動をしています。
1つ目はカードゲームの商品化に向けた活動です。ターゲット分析をして、ヒアリング調査を実施し、再度ターゲットを検討したり、商品をブラッシュアップしたりしています。
2つ目は子ども食堂での活動です。子ども食堂に訪問させていただいて、子どもたちとカードゲームで遊ぶ活動をしています。子どもたちとカードゲームを遊ぶ中で意見をヒアリングしながら、支援事業を継続的に行えるようになったらいいなという思いを持っています。
活動の様子:カードゲームの試作品の作成中
サービスのイメージ:カードゲームの試作品
カードゲームの試遊の様子
授業や研究室など忙しいと思いますが、いつ活動していますか。
授業が多いので、空きコマや放課後の時間など、空いている時間を活用して活動しています。
集まることが難しい時などは、二人で役割を割り振って、個人作業に充て、時間を有効に使えるように努めています。
ベンチャーキャピタルのメンタリングを受けながらプロジェクトを進められていますが、どんな学びがありましたか。
メンタリングでは、毎回その時に困っていることや行き詰っていることを相談しています。
そもそも事業化に向けて必要なことが何もわかっていない状態からのスタートだったので、ターゲット分析の方法、ヒアリングの必要性などから教えてもらいました。
また、予算の使い方やスケジュールなどに関しても一緒に話しながら決定しています。
プロジェクトを進める中で、難しいと感じる部分はありますか。
このプロジェクトは、9月下旬から12月ごろまで約3か月間のプログラムです。もっとも難しいと感じるのは、短い期間である程度の結果を出さなければいけないところです。時間が足りないと思うことも多いですが、スピード感をもって事業に臨むことができるのは良い点だと思っています。
どんな思いを持って活動していますか。
文部科学省が実施している全国学力・学習状況調査では、家にある本の数と学力の相関が指摘されています。保護者の年収や文化資本、生活習慣などによって子どもの学力や学習習慣に違いが出るという面も確かにあるのかもしれません。学びの主体はあくまでも子ども自身です。子どもが楽しく、遊びながら学びを得ることで、少しでも学習機会の格差の解消につながればとてもうれしいです。
最後にDemo Dayを見に来る方々に向けて、一言お願いします!
遊びを通して学びを提供したいと思っています。
少しでも多くの皆さんに、私たちの事業に興味を持っていただき、DemoDayにて活動の成果を知っていただけたら嬉しいです。