【スタートアップチャレンジ2023】採択チーム紹介⑥(井上チーム)

「東広島市・学生発スタートアップチャレンジ2023」では、広島大学・近畿大学工学部・広島国際大学の学生による、自由で創造的なアイディアや起業してみたいという意識の具体化に向けた活動を支援しています。
このたび、12月17日(日)に開催する成果発表会(Demo Day)に向けて、本事業に採択されている10チームのインタビュー記事を掲載いたします。

第6回は、「指導者と部活動のマッチング事業」のテーマで活動している井上遊星さんのチームです。
(記載の情報は掲載時点のものです。)

スタートアップチャレンジで事業化を目指すテーマについて教えてください!

指導者と部活動のマッチング事業です。
部活動の指導をしたい指導者が登録でき、部活動がそれをもとに指導者の選定を行えるようなプラットフォームを作ります。指導者側には現・元アスリートや、教職員、学生、主婦などを始めとする多彩な方々を対象として、指導者研修なども含めた包括的なプラットフォームを実現したいです。

このテーマはどのようにして思いつきましたか。

アスリートがセカンドキャリアを探すのに苦労しているという話を聞いて問題意識を持っていました。その時、部活動の外部化を進めるという話が耳に飛びこんできました。この両者を紐付けるようなマッチングプラットフォームがあれば、両者ともに利益があるのではないかと思いました。

チームメンバーはどのようにして集まりましたか。

チームメンバーは、8月に広島大学にて行われたAgile Entrepreneurship Development Program through International Collaborative Learning にて、集まったメンバーの一人です。
当時、インドを始めとする四カ国から大学生や大学院生が広島に集い、社会課題の解決に向けた起業家精神を育てるプログラムが行われていました。
その中で知り合ったメンバーに一緒にやらないか、と声をかけたのが始まりです。

スタートアップチャレンジ2023のことは、どのようにして知りましたか?

先程も述べた国際プログラムにて、インドでは学生の起業を支援する取り組みがあると聞き、日本にもあればいいのにな、という話をしました。
そのときに、教授に、実際に東広島にもそのような取り組みが存在することを教えていただきました。

応募してみようと思ったきっかけを教えてください。

国際プログラムで、海外の学生達と話をする中で、僕が高校生のときから持っていたこのプロジェクトのアイディアについて話をしました。自分の能力的にも、メンバー的にも実現は不可能だと思っており、しかも僕の中でさえ実現までの道のりが見えていませんでした。
しかし、色々なバックグラウンドを持つメンバーと話をする中で、自分にはなかったアイディアも得ることができ、考え方が段々と整理されていきました。
そして、彼らと話す中で、自分にももしかしたらできるんじゃないか、と思い始めました。
それが応募したきっかけです。

スタートアップチャレンジ2023 への応募前からすでに始めていた活動はありますか。

特にありませんでした。
正直、自分にはまだ自分で事業をする能力や余裕などがないと思っていました。
そもそも広島に来てまだ間もないし、技術力的に大きく⾧けたものも持っていない、仮説検証なんて言葉も聞いたことのないような状態でした。
それが大きな障壁にもなりましたが、逆にこのプロジェクトを通して大きく成⾧できた部分でもあったと思います。

スタートアップチャレンジの支援期間中はどのような活動をしていますか。

主に、仮説やニーズの検証を行っています。
具体的には、教育委員会へ訪問して現状や実際に求められていることについてヒアリングを行ったり、実際に学校現場へ足を運んで部活動の様子を見学させていただいたりしました。
また、仮説検証の仕方について勉強したり、メンターの支援を受けながら色々な可能性を探ったりしています。

授業や研究室など忙しいと思いますが、いつ活動していますか。

授業の合間などを縫って、なんとか時間を見つけています。
メンバーは、お互いにどうしても忙しい時間帯が多く、会議がかなり夜遅くになることも多いです。

ベンチャーキャピタルのメンタリングを受けながらプロジェクトを進められていますが、どんな学びがありましたか。

様々なサービスを「作る」目線で見たことが少なかったので、そういった視点がとても勉強になりました。普段僕たちが見ているサービスは、既に大きく成功したものがほとんどで、価値の検証などがどういった風に行われているのか、といった視点は貴重なものでした。また、事業が大きくなるために、必要な考え方などを与えていただき、とても参考になりました。

プロジェクトを進める中で、難しいと感じる部分はありますか。

人的部分と、時間的なリソースの部分です。
人的には、僕自身もビジネスなどについてほぼ全く知識がなく、その勉強から始まりました。
メンバーも同じような状態でした。しかもお互いに忙しく、適切なコミュニケーションがとれない時もありました。また、安易に人を増やそうとしても、マネージメントに割くリソースが少なく、増やすにも増やせないような状態がありました。
起因するのは、単に時間的なリソースの部分ですが、授業や他の活動などとの関係で時間が思うように作れず、スピード感をもって事業検証を進めることが難しかったです。しかし、頂いた予算をもとに上手く時間を有効活用する術を見つけながら、頑張りました。

どんな思いを持って活動していますか。

一つは、課題を解決したいという強い思いです。より多くの人が、それぞれの持ち味を活かした生活をしてほしい、と思っています。いつか私達の作ったサービスで笑顔になる人が増えることを目標に頑張っています。
もう一つが、転んでもただでは起きない、すべてのことを糧にするという思いです。初めてのことだらけ、わからないことだらけで、失敗したり反省したりすることも多くありました。ただ、その中でも何か少しでも得れることを見つけて、それをもとに次に向かうということは心がけています。

最後にDemo Dayを見に来る方々に向けて、一言お願いします!

この約2ヶ月間、紆余曲折ありました。ときには方向性すら見失い、どこを目指しているかわからなくなったときもありました。
そんな活動期間の様子もお伝えしながら、成⾧した姿をお見せできたらなと思います。

お問い合わせ先

広島大学 オープンイノベーション本部 産学連携部 スタートアップ推進部門
TEL : 070-1542-7123
Mail:psi-office※ml.hiroshima-u.ac.jp(注:※は半角@に置き換えてください)


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