2025年1月、今田特命助教が、日本血液浄化技術学会国際委員会主催の「海外の透析を知ろう~透析研修 in ベトナム~」プログラムに参加し、ベトナム・ホーチミン市の透析関連施設および製造工場を訪問しました。
この海外研修は、発展途上国における透析医療の実態を実地で学ぶ貴重な機会であり、国際的な視野の涵養と、将来的な医療機器分野での国際連携に向けた重要な経験となりました。
訪問先は以下の通りです:
・日機装ベトナム工場(血液回路の製造工場)
・Cho Ray Hospital
・Nguyen Tri Phuong Hospital
・Hoc Mon Area General Hospital
日機装ベトナム工場では、血液回路製造の工程だけでなく、品質保証体制や現地スタッフへの技術指導など、日本との連携体制についても学びました。
また、複数の病院における透析室を見学し、患者の透析治療の実際、設備状況、スタッフの役割分担などについて意見交換を行いました。
特に印象的だったのは、ベトナムの医療現場には臨床工学技士の職種が存在しておらず、透析機器の保守・点検・トラブル対応は、主にメーカーの技術者によって行われているという点です。この管理体制は日本とは大きく異なり、医療現場における技術者の役割や支援体制の在り方について再考させられる機会となりました。
今回の研修で得た知見をもとに、今後の教育・研究活動に活かすとともに、国際的な視野を持った人材育成と医療・ヘルスケア機器開発に取り組んでまいります。
【お問い合わせ先】
広島大学 学術・社会連携室 オープンイノベーション本部
産学連携部 バイオデザイン部門
E-Mail:biodesign@office.hiroshima-u.ac.jp

