平成29年2月

■広島大病院で口臭外来を担当する歯周診療科の応原一久医師が、口臭予防で大切な舌のケアや唾液について解説した(中国、2.1)

■1月31日、広島都市学園大の河野修興さんが「大久野島毒ガス障害研究会」の会長を退任した。同研究会は、1961年に広島大などが竹原市大久野島の旧陸軍の毒ガス工場の元工員らの被害実態を解明することを目的に設立された(読売、2.1)

■広島大など国公立大の学部1日、国公立大2次試験の出願が締め切られた。同日3時現在の広島大の志願状況は、前年の倍率を上回る3.7倍だった。全国の学部別で高い倍率は、国立前期では東京芸大美術11.8倍、広島大法(夜間)9.6倍、後期では島根大人間科学の85.2倍だった(中国、日経、2.2)

■医学部卒業後一定期間地元で働くことを条件にしている「地域枠」の導入が全国の大学で広がっている。医師確保のため、複数の大学に地域枠を求める自治体もあり、広島県では広島大に加え、隣県の岡山大にも枠を設定している(読売、2.2)

■2011年に広島県が開設した地域医療支援センターは、若手医師に対してへき地医療機関への就職を促している。2009年度に広島大医学部地域枠で入学した第1期生が今春から医療現場で勤務することに合わせ、学生の配置について大学側、医療機関側の調整も行っている(読売、2.2)

■1日、東広島署は広島大の学生を脅迫容疑で逮捕した。容疑者はアルバイト先の男性主任に「ぶっ殺してやる」などの脅迫メールを送った疑い。仕事で注意され腹が立っていたとして容疑を認めている(読売、2.2)

■1日、広島大本部跡地にある被爆建物の旧理学部1号館の保存・活用策を協議する市の有識者懇談会の第5回会合が行われ、建物の正面部分を保存する方針案で合意した(中国、朝日、産経、毎日、2.2、読売、2.3)

■2日、広島への企業誘致を目的に首都圏と広島県内の企業が交流を深める県企業懇談会が東京都内で行われた。マツダの素利孝久特別顧問は県や広島市、広島大などでつくるひろしま自動車産学官連携推進会議が、自動車産業を軸にした地域活性化を目指していることに触れ、産官学のまとまりの良さをアピールした(中国、2.3)

■東広島市で在宅医療を担う開業医のネットワークが広がっている。広島大大学院の竹内啓祐教授(地域医療・総合診療)は、県内の大半の市町で在宅医療を推進するネットワークがつくられたが実際の運用は地区ごとにまちまちで、協力医の登録にまで踏み込んだ東広島はとても熱心だと評価した(中国、2.4)

■3日、広島大で幼児教育を学ぶ学生3人が鬼に扮して同大付属幼稚園を訪問し、金棒を振り回しながら園児を追い回した。鬼役を務めた同大大学院教育学研究科修士1年の広兼慎さんは、「本物の鬼になった気分だった」と話した(中国、2.4)

■4日、広島県NIE推進協議主催の学習会が開かれ教員や大学生約80人が参加した。同協議会の初代会長だった広島大大学院の小原友行教授が「NIEとの出会い、発見、感動」と題して講演し、新しい価値に触れられる良い新聞が必要、それが良い教育につながると話した(朝日、2.5)

■防衛省が大学などを対象に研究費を助成する「安全保障技術推進制度」を巡り、賛否が割れている。自衛の範囲で容認する大学がある一方、関西大、法政大、新潟大、広島大などは研究者の公募制度への参加を規制する方針を決めている(産経、2.5、朝日、2.9)

■ゲノム編集技術の利用が広まっている。海外ではメーカーへ研究成果の橋渡しができる体制が整っているが、日本では、大学の研究は孤立しがちで企業の開発になかなか繋がらない。広島大教授で日本ゲノム編集学会の山本卓学会長は、産学が連携を深め、使える技術を蓄積していくべきだと話した(日経、2.6)

■広島大大学院先端物質科学研究科の藤島実教授とパナソニックなどの研究グループは、一般にはまだ使われていないテラヘルツ波と呼ばれる高い周波数の電波を使い、1台で毎秒105ギガビットの速さで無線送信できる性能を持つ送信機を開発した(中国、読売、2.6)

■14日、石材店の石の三徳はチョコレートを手作りする際に使うカカオ豆専用の石うす「ショコラミル」を発売する。チョコに詳しい広島大の佐藤清隆名誉教授が発案し、昨年3月に開発プロジェクトを発足させ、同大大学院生物圏科学研究科と石材加工の井上石材が共同開発を行った(読売、2.6、中国、2.7、朝日、2.18)

■広島大1、2年生が授業で学んだエコミュージアム(地域を博物館とみなして地域資源を活用する活動)の考え方を踏まえ、酒蔵通りをもっと活用するアイデアを発表した。人と車の交通が整理されていないこと、若者向けの発信が少ないことなどを指摘した(中国、2.7)

■文部科学省の天下り問題に関連して、文科省職員が国立大学法人に大学運営に関わる理事などの肩書きで出向していることも問題視されている。広島大には4人出向している(毎日、2.7)

■6日、広島大と自動車部品メーカーのヒロテックは包括的研究協力協定を結んだ。職場体験による人材育成やエンジンの排熱の有効活用、異種材料の接合などの技術開発で協力する(中国、日刊工業、2.7、日経、2.9)

■7日、広島文教女子大は新学長に森下要治副学長(広島大文学部助手などを経て現職)を選んだと発表した。任期は4月1日から4年間(中国、2.9)

■3月11日、広島大付属福山中の生徒が中国四国代表として東京の第一生命ホールで開催される「ピアノミュージックフェスティバル」の決勝大会に出場する(読売、2.9)

■9日、広島大はフランス・パリのNPO原子力防護評価センター(CEPN)と連携協定を結んだ。原発事故の放射線災害の調査や復興に携わる人材育成で協力する。また、8日には政府の政策決定に影響力を持つ政策研究大学院大と包括協定を結んだ。放射線災害を中心とした防災分野において共同研究を行う(中国、2.10)

■広島大大学院医歯薬保健学研究院の前田慶明助教(スポーツリハビリテーション学)が、膝や足に負担のかからない正しい歩き方について解説した(中国、2.10)

■18日、NPO法人広島経済活性化推進倶楽部が「第32回企業家・投資家・専門家お見合い交流会」を広島経済大で開催する。広島大発ベンチャーのツーセルの辻紘一郎社長が「再生医療の実用化から産業化へ」をテーマに講演を行う(中国、2.10、日経、2.16)

■9日、京都府立医大の渡辺功助教らの研究チームが、認知機能の低下に特定の虫歯菌が関係している可能性が高いとの研究成果を発表した。広島大の細見直永講師(脳神経内科)は、この研究成果は認知症の発症リスクが高い人を判別できる可能性があり、興味深いと話した(読売、2.10)

■11日、大学内のニュースを中国新聞の紙面に発信した学生リポーターを表彰する「2016年度キャンパスリポーター賞」の表彰式が行われた。優秀賞に広島大大学院修士1年の服部拓磨さんと同大3年の福原潤さんが選ばれた(中国、2.12)

■石材店の石の三徳は、広島大の研究者の依頼でカカオ豆専用の石うすを共同開発した。同社の藤堂和生常務は、新分野への挑戦を通して石の価値を見直すきっかけにしたいと話した(中国、2.14)

■広島県は、被爆建物「旧陸軍被服支廠」の保存・活用を検討するため耐震や補強方法などの安全性調査を行う。被服支廠は大正2年に完成し、原爆の爆心地から2.7キロにあり爆風で変形した扉などが今も残る。戦後は広島大の学生寮などに利用された(産経、2.14)

■13日、広島大は昨年11月に実施した医学部医学科の推薦入試で受験生74人に誤って別人の合否通知を発送したと発表した。2月6日にホームページで合否を発表するとともに合否通知を郵送、翌7日、受験生から指摘があり発覚した。同日中に大学側は74人全員に電話で説明と謝罪を行った(朝日、読売、毎日、2.14、産経、2.15)

■18日、竹原市の広島大水産実験所は、同大生物生産学部においてカブトガニの保全をテーマとしたシンポジウムを開催する(中国、2.15)

■18日まで、広島大で芸術を学んだ大学院生と学部生による修了・卒業制作展が、同大大学会館で行われる。21日からは会場を広島県立美術館に移して行われる(中国、読売、2.15)

■広島大や大阪大などの研究チームは、従来の100分の1の強度のレーザーでイオンなどの微粒子を効率的に加速することに成功したと、英科学誌電子版に発表した。粒子線がん治療や破壊せずにコンクリート内部を検査する方法などに応用できる可能性がある(中国セレクト、2.16)

■15日、文部科学省は国公立大166校の2次試験の確定志願者数を発表した。広島大の志願状況は3.7倍だった(中国、2.16)

■日本立地センター、全国イノベーション推進機関ネットワークは、第6回地域産業支援プログラム表彰「イノベーションネットアワード2017」の受賞事業を発表した。広島大の食品臨床試験プロフェッショナルの人材育成と地域食品産業支援が選ばれた(日刊工業、2.16)

■広島大は政策研究大学院大と包括的な教育・研究協力の協定を結んだ。放射線災害復興など広島大が持つ科学的な知見と、政策研究大の政策研究や国内外政府とのネットワークの相乗効果を狙い、放射線災害復興などで現場の研究蓄積を政策に生かす大学間連携モデル構築に向けて協力する(日刊工業、2.16)

■16日、岡山市立オリエント美術館と広島大は、約3000年前の初期鉄器文化を物語るイラン北部で出土したバイメタル剣の鮮明な内部構造の撮影に成功したと発表した。広島大大学院の野島永教授(考古学)は、バイメタル剣の技術が各地にどう広がり影響を及ぼしたのかを探る貴重なデータになると話した(中国、2.17)

■広島都市学園大の河野修興学長(元広島大医学部長)が、中国北京にある首都師範大の客員教授に招聘される。17日、広島大の佐藤利行理事・副学長から任命書が授与された(中国、2.18)

■18日、カブトガニの保全をテーマとしたシンポジウムが広島大大学院生物圏科学研究科で行われた。同大の大塚攻教授は、カブトガニを守るには干潟などを守り、住民、研究者、行政の連携協力が欠かせないことを指摘した(中国、読売、2.19)

■海底湧水が多い沿岸域では、魚の成長が早くなることが、広島大大学院の小路淳准教授の研究で分かった。小路准教授は、湧水が魚介類に与える影響を明らかにすれば、沿岸の栄養塩管理の新たな手掛かりになると話した(中国、2.19)

■広島大大学院の小池一彦教授(水産学)は、福山市を流れる芦田川河口沖でガザミが取れなくなってきたという地元漁師からの相談を受け、ほぼ毎月河口沖でヘドロを採取し調査を行っている。河口沖のヘドロ化は顕著で、河口堰によるの影響は大きいと話した(中国、2.20)

■【キャンパスリポーター発】広島大東広島キャンパスで、マスコミ業界への就職を希望する学生を対象にした勉強会が行われた。実際の採用試験で出題された論文テーマの「基礎」について作文を書き、講評し合った(記事:広島大3年・綾部庸介)(中国、2.20)

■20日、広島大は2024年に開学75周年を迎えるにあたり、同大文書館内に記念史の編さん室を開室した。通史と学部、研究科ごとの部局史を7年がかりでまとめる(中国、2.21)

■東広島市はスポーツなどで優れた成績を収めた5団体、個人23人に東広島アザレア賞を贈った。【団体】広島大体育会自動車部、【個人】フェンシング、田中歩(広島大3年)(中国、2.21)

■21日、広島大は次の法学部長に江頭大蔵副学部長を選んだ。任期は4月から2年間(中国、読売、2.22)

■22日、地域労組ひろしまは、県庁で記者会見を行い広島大が男性准教授に3月末で雇い止めを一方的に通知したとして同大に撤回を求める団体交渉を申し入れたと発表した(毎日、2.23)

■22日、広島大図書館は江戸~近現代の教科書を画像化して無料公開するサイト「広島大学図書館教科書コレクション画像データベース」を拡張した。16年ぶりの拡張で、約4,000冊の全文を公開した。2017年度中に全5607冊の公開を予定している(中国、2.23)

■広島大宇宙科学センターの内海洋輔特任助教らは、地球から遠ざかるほど暗黒物質(ダークマター)が集中しているところで星の形成が活発である傾向を見出し、暗黒物質の集積と銀河での星の形成とで関連があることを明らかにした(日刊工業、2.23)

■広島大は2019年度入学の一般入試から、英検などの民間検定試験を活用する。民間の検定試験を同じものさしで測るCEFRの基準で「B2」にあたる等級やスコア(英検準1級など)を満たせば、大学入試センター試験の英語の得点を満点とみなす(中国、読売、2.23、日経、2.24)

■25日から国公立大2次試験の前期日程が全国163校で行われる。 広島大の志願倍率は前年比0.1ポイント増の2.8倍となっている(中国、2.24)

■26日まで、広島県立美術館において広島大大学院教育学研究科や教育学部で造形芸術を学んだ学生たちの修了・卒業制作展が開催される(朝日、2.24)

■3月22日、自然科学研究機構アストロバイオロジーセンターが主催し、広島大と国立天文台が共催となっている一般講演会「隣の星に生命を探せ!」が開催される。太陽系外にある大陽にに最も近い恒星プロキシマを周回する系外惑星に生命が存在するのか最新研究内容を紹介する(産経、2.25)

■25日、国公立大の2次試験が始まった。広島大では東広島キャンパスと霞キャンパスで全11学部の試験に4,652人の受験生が挑んだ(中国、読売、毎日、2.26)

■広島大と山口大の2次試験について、問いとその解答例が紹介された(中国、2.26)

■広島市は 、広島大本部跡地にある被爆建物の旧理学部1号館の建物の正面部分を保存し、平和教育や研究拠点として活用する方針案について市民の意見を募っている。3月10日まで募集し、今年度中に正式決定する(中国、2.27)

■27日、広島大や広島県、東広島市などは産業や研究機関の集積を生かして新たな事業を創出するイノベーション推進基盤「リサーチコンプレックス」の推進協議会を設立した。同協議会の事務局は広島大に置かれる(中国、2.28)

■27日、東広島市の広報型インターンシップ事業「地域マイスター留学」に参加した広島大の大学生2人と大学院生1人が同大で成果を報告した。学生たちは3ヶ月から半年間、地元企業で働きながら業務の魅力を学び、その後広報役として学んだことをインターネットを通して発信した(中国、2.28)

■3月5日、広島大病院は手術ロボットやシミュレーターを操作できる市民向けの体験会を行う(中国、2.28)


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