平成29年5月

■広島大とマツダは、同大大学院理学研究科内に「次世代自動車技術共同研究講座 藻類エネルギー創成研究室」を開設した。ゲノム編集技術を使って、微細藻類から自動車燃料となる油脂を高効率で取り出す技術を開発する(日刊工業、5.1、読売、5.10)

■【始動ふるさと枠医師(上)】4月、広島大医学部「ふるさと枠」の一期生5人が現場に配属された。中山間地域での医師不足の解消につながると期待がある一方、中山間地域で勤務する若手医師の不安をどう解消するのか課題がある(中国、5.2)

■【始動ふるさと枠医師(下)】今春からふるさと枠の1期生が三次・庄原市の2病院に配属されたが、内2人は先輩医師との交代人事のため、純増は1人どまりとなっている。県内は東部を中心に慢性的な医師不足が続いており、地域医療を担う医師をどう増やすのか今後も課題となっている(中国、5.3)

■【専門医が診る】広島大病院整形外科の横矢晋医師が、上腕の骨を支える腱が損傷する「肩腱板断裂」について、読者からの質問に答えた(中国、5.3)

■欧州合同原子核研究所(CERN)では、宇宙は何でできているかを調べるため、世界最大の加速器LHCで宇宙の始まりのビックバンに近い状態を作り出し、新たにできるこれ以上小さくできない物質「素粒子」の正体を調べている。広島大や筑波大のチームは、素粒子の様子を調べる「アリス」実験チームに参加している(中国セレクト、5.3)

■古浦敏生(こうら・としお=広島大名誉教授、言語学)2日、死去。78歳(中国、読売、5.3)

■◇第70回記念朝日レガッタ◇予選通過クルー【一般男子ダブルスカル】広島大B、広島大A(朝日、5.5)

■【病院の実力】主な医療機関の形成外科の2016年度治療実績を公表した。広島大病院は、手術件数226件、やけどなど28件、顔面骨折11件、手足の再建20件だった(読売、5.7)

■広島大病院はがんの手術後などに手足がむくむ病気「リンパ浮腫」の治療拠点として「国際リンパ浮腫治療センター」を開設した。国内外の患者を受け入れるほか、治療技術を普及させるための医師の育成にも力を注ぐ(朝日、5.9)

■空き家を地域特有の資源として活用する動きが中国地方で増えている。島根県の江戸期の古民家を再生した旅館「他郷阿部家」では、進路に悩む大学生のインターンも受け入れており、担当者の寺本芳瑛さん(広島大卒)は、教育・地域というキーワードで地元を盛り上げたいと話した(朝日、5.9)

■18日、広島大病院患者サロンが広島大病院臨床管理棟で行われる。同病院産科婦人科の平田英司医師が婦人科がんの基礎と治療について話す(中国、5.10)

■◇ハンドボール◇2017年度県一般春季選手権大会【男子】(1)広島大、【女子】(2)広島大(読売、5.10)

■帝国データバンクは、4月時点での大学発ベンチャー企業数について調査結果をまとめた。広島大は19社で全国10位だった(日刊工業、5.10)

■広島県と県内の医師が今年度からモンゴルでのアスベスト関連疾患の支援プロジェクトを始める。事業の実施は、NPO法人「総合遠隔医療支援機構」が担う。同法人の理事長である広島大の井内康輝名誉教授は、モンゴルでは大量のアスベストを輸入しているが、診断技術が未熟なために患者を発見できていないのが現状だと話した(読売、5.10)

■広島大大学院の桑島秀樹教授が、昨年著した評論集「生と死のケルト美学」が評価され「第14回木村重信民族藝術学会賞」を受賞した(中国、5.11)

■広島県警は広島大副学長の相原玲二教授(情報工学)を「サイバー犯罪対策テクニカルアドバイザー」に再委嘱した。最新の情報通信技術や犯罪手口の分析などについて助言し、捜査に役立てる(朝日、5.11)

■今年3月、日米の共同研究機関「放射線影響研究所」が設立70年を迎えた。丹羽太貫理事長(現広島大原爆放射線医科学研究所教授などを経て現職)がこれまでの歩みや移転問題、今後取り組む研究などについて話した(読売、5.11)

■3月末まで広島大宇宙科学センター長を務めた吉田道利さんが「すばる望遠鏡」を運用する国立天文台ハワイ観測所の所長に就任する。同観測所は日本の天文観測の重要拠点で、外部から所長に選任されるのは初めてのこと(読売、5.12)

■異臭が問題となっていた福山港内港で、広島県、広島大、JFEスチールなどがタッグを組みヘドロに再生材を敷いて異臭を減らし、地盤工学会中国支部の技術賞に選ばれた。研究面で事業を支えた広島大大学院の土田孝教授(地盤工学)は、ヘドロ状態が改善されない他の場所にも応用でき、副産物のリサイクルの道も開けるのではないかと話した(中国、5.12)

■14日、おおの自然観察センターにおいて、野山で目につくコケの観察会が行われる。講師を広島大技術センターの内田慎治研究員らが務める(中国セレクト、5.13)

■広島大付属福山中・高校で40年以上バラ植栽を手掛けた坂本恭之さんが昨年亡くなった。手入れは職員に引き継がれ、今年もバラの季節を迎えた(中国、5.14)

■広島で体内被爆したジャズピアニストの好井敏彦さん(広島大卒)は、広島市で見つかった「被爆ピアノ」を使ったコンサートを続けている。好井さんは、母親の胎内で被爆し、白血球の減少や免疫低下に苦しみながらもピアニストとして約20年間東京で活躍し、現在両親の古里である香川で活動している(産経、5.14)

■2023年度の世界大学ランキングでトップ100入りを目指す広島大の改革が紹介された。海外拠点や人材交流の拡大など国際化を進め、全教員の業績を数値化する独自のシステム「AKPI」を構築するなど改革を行っている(読売、5.15)

■平成26年8月に広島市で起きた土砂災害を受けて、国などが進めていた被災地の砂防ダムの緊急事業が終了した。広島大大学院生の島本俊樹さんは、雨の強い日はまた崩れたら嫌だと思っていたが、これで一安心だと話した(産経、5.15)

■6月11日、広島大広仁会館において、シンポジウム「1型糖尿病の子どもの学校生活を考える」が開催される。小児科医や養護教諭、保護者などが「学校」「患者家族」「医療現場の連携」をテーマに討論を行う(5.16、中国)

■15日、サンフレッチェ広島は広島大病院とマツダ病院と医療支援の協定を結んだ。これまでに担ってきた選手の治療や手術の整形外科分野以外に、心理学や栄養学、内科など日常的な健康管理もバックアップする(中国、日経、産経、5.16、朝日、5.23)

■15日、広島大発ベンチャーのツーセルは、再生医療事業で大塚製薬と連携すると発表した。幹細胞を使った中枢神経疾患の治療を実用化する目途がつけば、治療薬販売の優先交渉権を大塚製薬が得る(中国、5.16、日経、5.17)

■6月11日まで、三次市の県立歴史民俗資料館で広島大考古学研究室の所蔵品を紹介する企画展「ひろしま 遺跡再発見!」が行われる(日経、5.17)

■◇第55回広島レガッタ兼第61回中国高校選手権大計県予選会【男子】◇一般▽舵手付きクオドルプル(1)広島大(有村祐真・森脇匡登・大島稜平・藤嶋大樹)4分9秒09▽シェルフォア(1)広島大・太田川BC(森川稔・小田基晴・池西佑・立尾幸輝・高垣力也)4分19秒76▽シングルスカル(1)池西佑(広島大)4分10秒95(読売、5.17)

■広島大生物生産学部の学生3人が結成した「東広島 ひとむすび」にボランティアや他大学の学生も加わり、今春から活動を本格化させ、市全体を盛り立てようと取り組んでいる(読売、5.17)

■16日、広島大大学院の朝倉淳教授が会長を務める広島県NIE推進協議会は県教委に対し、NIE推進への協力を要請した。学校図書館への複数紙の配備や教員研修で新聞活用に関するプログラムを設けることなどを求めた(朝日、5.17)

■広島大日本鶏資源開発プロジェクト研究センター長の都築政起さんが、ニワトリの魅力について話した。日本鶏は観賞用として多種多様な種類が存在し、近年ではライフサイエンスの研究素材としても有用である。また、広島大の日本鶏保護増殖施設は10月まで随時見学可能であることを紹介した(中国セレクト、5.19)

■23日、フマキラーの役員らでつくる大下財団は感染症とウイルスを媒介する生物について学ぶシンポジウムを西区民文化センターで開催する。国立環境研究所や広島大の研究者たち5人が講演する(中国、5.19)

■19日、島根・鳥取県で導入された隣接県を1つの選挙区にする「合区」の解消を目指す自民党参院の「参議院在り方検討プロジェクトチーム」は国会内で会合を開き、広島大大学院の新井誠教授(憲法)から憲法を改正せずに合区を解消する方法について説明を受けた(中国、5.20)

■東広島市内の3大学などでつくる学園都市づくり交流会議は、地域で活躍する学生イチ押しの人物や団体を紹介する冊子「Discoverひがしひろしま」を発行した。広島大、広島国際大、近畿大工学部の学生8人が話し合って取材対象を選んだ(中国、5.20)

■19日、広島大生が中国新聞の記者と語り合う座談会が東広島市のカフェで行われた。題材は呉・東広島版で昨年連載された企画「日本酒のいま」で、両市の酒造りの現状や地域の関わりに焦点を当て、感想や意見を出し合った(中国、5.21)

■23日、広島大は欧州3か国の4公立大学と交流協定を結び、海外拠点としてリトアニアに「広島大リトアニアセンター」を8日付で開いたと発表した(中国、日経、5.24)

■4月28日、広島大交響楽団の入団式が行われた。広報委員長の山下直哉さんは、かけがえのない仲間とともに、心に響く音楽を届けますと話した(中国セレクト、5.24)

■昨年5月、東広島市西条地区の柿の生産拡大に向けて産学官で西条柿の活用法を探る研究会が発足した。会長を務める広島大の渡部和彦名誉教授(スポーツ生理学)は多様な柿の活用法を提案し、農家の役に立ちたいと話した(中国、5.24)

■広島大大学院工学研究科の早川慎二郎教授らは、X線でイオンの電荷の数が変化する様子を計測することに成功した。電池の劣化要因の分析がしやすくなる(日刊工業、5.25)

■8月、広島大とNTTドコモやドローン開発など企業4社でつくるグループは、広島県の離島・大崎上島町で福祉施設や往診先で採取した血液を小型無人機ドローンで医療機関に運び、検査時間の短縮や医療過疎地域の負担軽減につなげる実証実験を行う。2019年度までにシステムの確立を目指す(中国、読売、日経、産経、5.26)

■26日、大学競宴!シャレオ大学生コンサートがシャレオ中央広場にて開催される。広島大を含め計7大学の学生が演奏を行う(産経、5.26)

■広島大総合博物館の清水則雄准教授は、世界最大の両生類オオサンショウウオの生態の秘密に迫っている。清水准教授は、保全のためには息の長い調査が必要だがいつか必ず成果に結び付くと信じていると話した(中国、5.28)

■2007年、広島市は国の意図と一線を画すミサイル発射など有事の発生に備えた想定を打ち出した。当時の専門部会の部会長を務め「核兵器攻撃」に関する部分をとりまとめた被爆者の広島大名誉教授の葉佐井博巳(原子核物理学)は、核攻撃の回避策は、核兵器廃絶しかないと話した(中国、5.29)

■28日、広島六大学野球春季リーグは全日程を終了し、広島大は8勝4敗の勝ち点4で3位だった。また、最優秀防御率賞に中田朋輝選手(広島大3年)が選ばれた(毎日、5.29、毎日、5.30)

■太平洋戦争中、学徒動員先で被爆した栗原明子さんは、広島文理科大(現広島大)付近で南方特別留学生と出会った。異国の地で未曾有の恐怖を体験したにも関わらず助けてくれた南方留学生について命のある限り伝えていきたいと話した(朝日、5.31)

■囲碁の黄金期だった昭和40年代、広島勢のレベルも高かった。高校では、1968年の第4回全国高校選手権団体戦で広島学院高、広島大福山高が1位と2位を独占。大学では、1964年から始まった全日本学生十傑戦で広島大の山中龍男が7位入賞、1965年の第9回全日本学生選手権では山中を主将として地方大学として初めて全国優勝を飾った(中国セレクト、5.31)


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