平成29年12月

■30日、日本とメキシコの大学の学長が集い交流を深める「日墨学長会議」が始まった。主催した広島大の越智光夫学長は、企業の海外進出が進む中、大学間の交流や産学官連携を拡大したいと話した(中国、12.1)

■日本を代表するメーカーの品質データの不正が相次いでいる。広島大大学院工学研究科の伊藤孝夫特任教授は、生産の品質や納期が現場任せになっており、不正をしなければならない追いつかない状況に現場が追い込まれているのではないかと指摘した(中国、12.1)

■【広島に住んで】広島大名誉教授のジャン=ガブリエル・サントニさんは、日本はどこもすばらしいが、西条は日本の地中海ともいえる瀬戸内海も近く四季折々の食べ物がおいしいと魅力を話した(ウェンディ広島、12.1)

■広島大は、スポーツ・芸術・科学などの分野で活躍する8人と越智学長の対談を収めた著書「自分にしかできないことはなんだろう」(PHP研究所)を出版した。越智学長は、この本が大学生や高校生にとって自分の道を考えるきっかけになればと話した(ウェンディ広島、12.1)

■1日、広島大は大学院国際協力研究科の馬場卓也研究科長の再任を決めた。任期は、来年4月1日から2年間(中国、12.2)

■広島大発のベンチャー企業のツーセルは、膝の軟骨を再生する細胞治療薬の臨床試験(治験)を始めた。2019年中に国内での製造販売の承認を取得し、20年の発売を目指す(日経、12.2)

■1日、広島大の研究チームは従来のマンモグラフィーに比べ、痛みや被ばくリスクのない携帯型の乳がん検診装置を開発したと発表した。広島大ナノデバイス・バイオ融合科学研究所の吉川公麿特任教授(電子工学)は、乳がん検診率の向上につながればと話した(中国、12.2、毎日、12.5、産経、12.16、朝日、12.19)

■2日、最新の難聴治療法について学ぶ市民セミナー「新しい聴こえの医療」が開催された。広島大病院聴覚・人工聴覚機器センターと中国新聞社が主催し、同センターの石野岳志医師が米国などで臨床応用されている脳幹を刺激して聴覚を取り戻す治療法などをを紹介した(中国、12.3)

■3日、山口市で第61回中国四国学生駅伝が開催され、広島経済大が6連覇を果たした。広島大は2区から5区まで首位と健闘したが逃げ切れず、3位だった(中国、12.4)

■2~3日、広島大の起業を目指す部活「ファーストペンギンクラブ」が新規事業を立ち上げコンテストを開催した。広島大、広島工大、修道大の学部生・大学院生が参加し、投資を募るプレゼンテーションのノウハウなどを学んだ(中国、12.4)

■11月、広島大はアメリカのカリフォルニア大学バークリー校、ハーバード大学の2大学と交流協定を締結した。生命科学や高等教育などの分野で学生・研究者の交流を促し、広島大の研究力などの向上を狙う(朝日、12.5)

■◇第37回中四国学生剣道新人大会【女子団体】▽準優勝▽広島大A(毎日、12.5)

■文部科学省の人材育成拠点形成事業「エンピット・プロ」(enPit-Pro)は、早稲田大や名古屋大など5大学にAI人材育成講座を開講する。広島大は名古屋大との共同申請校の一つとして車載組み込みシステムやIoT組み込みシステムの研究・教育に取り組む(日刊工業、12.5)

■元近畿大学長の畑博行さん(広島大法学部長などを歴任)が、憲法学者としての人生を綴った著書「我が人生の一記録」400部を出版し、友人らに配った(読売、12.6)

■原爆資料館が所蔵する資料などを研究する専門家らによる「資料調査研究会」が、同館で研究発表会を開催した。広島大原爆放射線医科学研究所の久保田明子助教は、記録映画「広島・長崎における原子爆弾の影響」の制作に関わった故・相原秀二氏が残した資料について発表した(毎日、12.6)

■広島大付属東雲中の特別支援学級の卒業生による交流活動が、文部科学省の障害者の学びを支援する優れた取り組みを称える大臣表彰に選ばれた。同活動は1970年に始まり、現在は月に1回50人前後が集まり、勉強や料理実習を行っている(中国、12.7)

■14日、広島大地域経済システム研究センターは公開研究会「いまこそ地方創生 地域金融と地域経済の課題」を開催する。起業支援などで雇用を生み、地域でお金を循環させる仕組みについて考える(中国、12.7)

■【うちのセンセイ@広島】広島大付属東雲小の新谷和幸教諭は、4年生の社会科を担当し、地域の歴史を学ぶ授業で原爆を取り上げた。新谷教諭は、史実を学び、今の平和が当たり前のものではなく自分たちで作っていくものだと気付いてほしいと話した(読売、12.7)

■9日、広島県ユネスコスクール連絡協議会などは、広島大大学院教育学研究科において「持続可能な開発のための教育(ESD)」の研修会を行う(中国、12.8)

■7日、広島大生物生産学部は、中山間地域や島しょ部で活躍する人材の育成について考えるフォーラムを開催した。学生や教員ら約150人が参加し、地域の農場などで体験学習した学生や受け入れた団体の代表が体験を発表した(中国、12.8)

■7日、広島大大学院教育学研究科などが優れた教育活動を行った個人や団体に贈る「ペスタロッチー教育賞」の表彰式が行われ、受賞したNPO法人「食べて語ろう会」理事長の中本忠子さんが記念講演会を行った(中国、読売、12.8)

■9日、産婦人科を持つ中電病院とJR広島病院が、2018年度から分娩を休止することが分かった。これまで常勤医師を派遣していた広島大大学院の産科婦人科医局が、産科医の急減に対応して両病院への派遣数を減らす(中国、12.10)

■広島大も加盟する広島六大学野球連盟は、創立50周年を記念して戦績や優勝回数、歴代監督などを載せた記念誌を発行した(中国、12.13)

■税を考える週間最終日の11月17日、広島大経済学部2年生約120人を対象に、広島国税局の出張講義が行われた。重藤哲郎局長は、少子高齢化で働く人口が減少し税収が伸びないことや高齢化で年々社会保障の支出が増えていることを説明した(中国、12.13)

■22日、県留学生活躍支援センターは、外国人留学生の県内就職を支援するため、外国人採用を検討している企業と国内就職を希望する留学生を対象に「ジョブフェアオンキャンパス」を広島大東広島キャンパス学士会館で開催する(読売、12.14)

■1月28日、平清盛の生誕900年を記念したシンポジウムが廿日市市で開催される。広島大大学院のフンク・カロリン教授らが「清盛公と宮島」をテーマにパネル討論を行う(中国、12.15)

■1月20日、広島大大学院の若松昭彦教授(特別支援教育)たち教育関係者でつくる実行委員会が主催し、広島市の安芸区民文化センターにおいて、大阪市で児童施設を運営するNPO法人「こどもの里」の日常を描いたドキュメンタリー映画「さとにきたらええやん」の上映会が行われる(中国、12.15)

■広島大学の学生らでつくる「広島原爆瓦発送之会」が原爆ドームのそばを流れる元安川の砂利などを練り込んだ陶器を「平成の原爆焼」と名付けて被爆者らと製作する取り組みが進み、製作個数が200を超えた。原爆犠牲者の慰霊と原爆被害の記憶継承の願いが込められている(毎日、1.15)

■14日、広島市は、今年7月に37歳で亡くなった冨恵洋次郎さんと広島大名誉教授の鎌田七男さんに「市民賞」を贈ると発表した。冨恵さんは生前、市内で経営するバーで約140回の被爆証言会を開き、若者も多く集い新たな体験継承の試みとして反響をよんでいた(中国、朝日、12.15)

■14日、広島大地域経済システム研究センターなどは「いまこそ地方創生 地域金融と地域経済の課題」をテーマに、公開研究会を開催した(中国、日経、12.15)

■5日、広島大で学ぶ留学生たち5人が東広島市の向陽中を訪れ、生徒が披露するソーラン節などを見学した(中国、12.16)

■15日、広島大とNTTドコモ中国支社など6社は大崎上島町で検査用の血液を小型無人機ドローンで医療施設に運ぶ実験を行った。同大大学院医歯薬保健学研究科の貞森拓磨客員准教授(救急集中治療医学)は、想定通りの動作ができた、飛行距離を伸ばして実用化につなげたいと話した(中国、12.16、産経、12.18)

■【郷土の本】発生生物学を専門とする広島大名誉教授の渡辺敦光さんが、約30年間にわたって研究したみその効能についてまとめた新著「味噌をまいにち使って健康になる」(キクロス出版)を発行した(中国、12.17)

■17日、第71回大島一周駅伝・中学校男子大島駅伝・第35回女子大島駅伝競走大会が山口県周防大島町で行われ、一般1部は広経大が5連覇を果たした。<大島一周駅伝>【一般1部】(3)広島大4年生、<女子大島駅伝>【一般】(1)広島大デビルズ(中国、12.18)

■【キャンパスリポーター発】同窓会の交流や地域社会への貢献活動を目指して創立された学内組織の千田塾が主催する広島大の同窓生と現役生が交流する会が広島市内のホテルで開催された。同窓生は近況を報告し合い、現役生は進路選択の心構えなどを熱心に聞いた(記事:広島大学3年・福原潤)(中国、12.18)

■17日、広島市立図書館と広島大図書館の連携事業による講演会が市立中央図書館で行われた。広島大地域経済システム研究センター長の伊藤敏安教授(地域経済学)は平成の大合併について講演し、衛藤吉則教授(倫理学)は、哲学者で広島高等師範学校の西晋一教授の生き方について解説した(中国、12.18)

■17日、全国大学ビブリオバトル2017首都決戦が開催され、中国地区代表の広島大理学部1年の島田雄大さんが紹介した「18禁日記」(二宮敦人著、TOブックス)が最高賞の「グランドチャンプ本」に選ばれた(読売、12.18)

■広島県は、生産量が全国トップの牡蠣について知ってもらおうと、漢字表記の「牡蠣」で穴埋めする例文を掲載した学習ドリル「広島 牡蠣とり帳」を製作した。広島大学大学院生物圏科学研究科の海野徹也准教授が監修を担当した(中国、12.19)

■【竹原市の課題(下)】広島県竹原市は、地元雇用の伸び悩みや人口減少などの課題が山積する。広島大産学・地域連携センターの塚本俊明教授(都市計画)は、働く場所を増やせば、定住人口が増えるというような単純な図式ではない、『町並み保存地区』などの資源を生かし、U・Iターンを呼び込み、観光で雇用を生むことを指摘した(読売、12.21)

■【広島大の若手研究者に聞く】広島大大学院医歯薬保健学研究科の梶原弘平助教が、自身の研究テーマである認知症高齢者に対する家族介護者の認識について話した(プレスネット、12.21)

■20日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部などで核兵器廃絶を訴えた高校生平和大使が外務省を訪れ、河野太郎外務大臣に活動の成果を報告した。広島大付属高2年の生徒は、被爆者の思いを橋渡しできたことを実感したと話した(中国、読売、12.21)

■21日、JAサンフレッチェ広島と広島大病院てんかんセンターが連携し、てんかんへの理解を広げるため、サンフレによるサッカー教室が広島北特別支援学校で開催された(中国、12.22)

■21日、広島大は来年3月末で任期満了となる大学院法務研究科の秋野成人研究科長の再任を決めた。任期は、来年4月1日から2年間(中国、12.22)

■22日、広島大はスウェーデンのルンド大学、国連教育科学文化機関(ユネスコ)とそれぞれ協定を結んだと発表した。学生や研究者の連携、情報交換などの連携を深める(中国、12.23)

■21日、今年7月に広島市佐伯区の中学校で生徒が亡くなった問題で、「市いじめ防止対策推進協議会」の第4回会合が開催された。同協議会会長の広島大大学院教育学研究科の林孝教授は、今年度中に全容を解明し中間のまとめを発表すると話した(朝日、12.23)

■22日、広島大は2018年4月に新設する「情報科学部」の学部長に、首都大学東京の木島正明教授(金融工学、応用確率論)が就任することを発表した(中国、読売、日経、12.23)

■広島大と全国健康保険協会(協会けんぽ)は、加入者の健康診断などを分析し、生活習慣病の予防などに役立てる協定を結んだ。約100万人のデータを生かし、地域の健康を後押しする(中国、12.25)

■アメリカ・ロサンゼルスを中心に活動する被爆者団体「米国広島・長崎原爆被爆者協会」(ASA)のグローリア・モンテブルーノ・サーラー名誉理事が、広島大大学院国際協力研究科で、ASAの活動の現状などについて講演した(中国、12.25)

■セ・リーグ2連覇を達成した広島東洋カープは、広島大学病院と業務協力を結んでおり、マツダスタジアムでの試合には整形外科医が常駐し、試合前後に不調や違和感を訴える選手の診察を行っている(中国、12.25)

■【つなぐ】広島大大学院国際協力研究科で学ぶフィリピン出身のイスマイル・ギアメルさんは、長年に渡る紛争が繰り広げられた故郷の復興活動に貢献したいという目標をもち、再生可能エネルギーの研究に取り組んでいる(中国、12.25)

■23日、広島市青少年センターで、高校生が国際理解を深めるためのセミナーが開催された。高校生平和大使の広島大付属高2年の生徒が、8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部で核兵器廃絶を訴えた体験を発表した(読売、12.25)

■広島大の一戸辰夫教授と京都大の三浦康生助教らは、白血病治療で骨髄を移植した際に起きる「移植片対宿主病(GVHD)」を抑えるため、骨や脂肪になる間葉系幹細胞が放つ粒子を投与する新たな手法を開発した。安価で効果的な治療につながるという(日経、12.25)

■広島市は今年度の広島市民賞の授与式を市役所で開いた。今年度は、被爆者に寄り添いながら放射線影響研究を続けた広島大名誉教授の鎌田七男さんらが受賞した(毎日、12.27)

■27日、福山市は中国の文科省にあたる教育部の機関「中国教育国際交流協会」と教育交流の拡大につながる協定を締結する。締結にあたっては、渋谷育英会や広島大の佐藤利行理事・副学長らが尽力した(産経、12.27)

■27日、広島大は来年3月で任期満了となる薬学部の高野幹久学部長(薬剤学)と、歯学部の加藤幸一学部長(生体材料学)の再任を決めた。任期は、いずれも来年4月1日から2年間(中国、12.28)


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