記者説明会発表資料(2016.4.18)

家屋の倒壊が著しい地域の様子(益城町中心部)

 

地形学を専門とする広島大学の後藤秀昭准教授と熊原康博准教授が、4月15日に熊本県に向かい、4月14日に発生した地震のデータ収集を行った。両准教授は4月16 日午前1 時25 分ごろに発生した地震(M7.3)に遭遇。早朝より現地で活断層調査を実施した。(写真:広島大学後藤秀昭准教授 提供)

布田川断層帯図

 

16日未明に発生した地震により壊滅的な被害を受けた益城町。布田川断層からは2kmほど離れており、甚大な被害は予期せぬものであった。後藤准教授と熊原准教授は布田川断層から分岐した、横ずれ変位を確認。横ずれは益城町中心部まで達しており、これまでに確認されていなかった布田川断層の分岐断層であることが明らかになった。現地調査には中田高名誉教授も同行し、中田名誉教授は約30年前に存在が確認されている布田川断層周辺で地表地震断層の調査を行った。(写真:国土地理院 都市圏活断層図「熊本」、広島大学熊原康博准教授 提供)

確認された断層の横ずれ(益城町中心部)

 

後藤准教授と熊原准教授は益城町まで続いた地表地震断層を調査。道路端の白線のずれから、大きな横ずれが起こったことがうかがえる。この断層周辺では激しい揺れが起こり、多くの家屋が倒壊した。(写真:広島大学熊原康博准教授 提供)

益城町郊外の様子(益城町寺迫地区)

 

後藤准教授と熊原准教授は地表地震断層を確認し、マッピングを行った。両准教授は来週にさらなる調査を行う予定。後藤准教授は「断層が動いた痕跡を確認し、今回の地震で新たに見つかった布田川断層の分岐断層を把握したい」と語った。熊原准教授は「甚大な被害に心を痛めています。データを集め、地震活動の解明を行いたい」と話した。(写真:広島大学熊原康博准教授 提供)

益城町北東の様子(益城町堂園地区)

 

益城町北東の農地で確認された地表地震断層。稲7列分ほどの横ずれが生じたことがわかる。(写真:広島大学熊原康博准教授 提供)


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