平成22年5月13日
国立大学法人 広島大学
国立大学法人 東京大学
記 者 会 見 の ご 案 内
研究成果をNature誌に発表『ついに発見、「幻の」超新星 -星の標準理論を検証-』
広島大学宇宙科学センター 川端弘治准教授、東京大学数物連携宇宙研究機構 前田啓一特任助教、野本憲一特任教授・主任研究員、田中雅臣特任研究員らを中心とする研究グループは、アマチュア天文家である板垣公一氏が発見した暗くて特異な超新星SN2005czに対して、すばる望遠鏡などを用いて詳細な観測を行いました。
観測の結果この超新星は、超新星爆発によって生涯を終える星の中で最も軽い(太陽の10倍程度の)種類に属する星の爆発であることを初めて突き止めました。そのような超新星爆発は、理論的には予測されておりかつ宇宙で発生する超新星爆発の多くを占めるはずですが、現在まで観測例がありませんでした。
本研究によりその性質が明らかになったことで、星の進化理論の検証につながるほか、超新星が宇宙の進化に与えた影響を研究するうえでも重要な手掛かりになると期待されます。
この研究成果は、英国科学学術誌Natureの2010年5月20日号に掲載されます。
(※オンライン版は日本時間の5月21日までに掲載見込み)
■論文タイトル:A Massive Star Origin for An Unusual Helium-Rich Supernovae inAn Elliptical Galaxy
(邦訳:楕円銀河に現れた特異なヘリウム過剰な超新星は大質量星が起源である。)
■著者:川端弘治、前田啓一、野本憲一、Stefan Taubenberger、田中雅臣、Jinsong Deng、Elena Pian、服部尭、板垣公一
本研究成果につきまして、下記のとおり、記者会見を開催しご説明いたします。ご多忙とは存じますが、是非ご参加いただきたく、ご案内申し上げます。
記
日 時: 平成22年5月18日(火) 15:00~16:00
場 所:キャンパス・イノベーションセンター 5階リエゾンコーナー509
(東京都港区芝浦3-3-6)
出席者:広島大学宇宙科学センター・准教授 川端弘治
東京大学数物連携宇宙研究機構・特任助教 前田啓一
東京大学数物連携宇宙研究機構・特任教授 野本憲一
株式会社 豆の板垣・代表取締役 板垣公一(この超新星の第一発見者)
【研究内容に関するホームページのURL】
http://member.ipmu.jp/keiichi.maeda/sn2005cz/pre.html