「発達脳公開講演会」を開催します

平成24年5月28日

「発達脳公開講演会」を開催します
~科学的根拠で障害児支援家族とのネットワーク作りも目指す~

 

広島大学大学院医歯薬保健学研究院 内匠透教授、総合科学研究科 坂田省吾教授らのグループは、平成23年度から文部科学省の事業として、「脳科学研究を基盤とした発達障害の行動科学研究プロジェクト」(略称:発達脳)を開始しております。このプロジェクトは、世界初の自閉症ヒト型モデルマウスの開発に成功した実績を持つ広島大学が行うことのできる独創性の高い研究事業です。

このプロジェクトの第2回公開講演会を、下記のとおり開催しますのでお知らせいたします。

日 時: 平成24年6月4日(月) 17:00~18:00
場 所: 広島大学医学部 広仁会館(広島市南区霞一丁目2番3号)
講 師: 浜松医科大学精神科 森則夫教授
(浜松子どものこころの発達研究センター長)
題 目: 自閉症の脳では何がおきているのか?
—早期診断法と早期介入法の開発
      

※入場無料・申込不要
 
また、広島大学病院では、この5月から「子どものこころ」専門外来を開設しました。外来は予約制で梶梅あい子医師が担当しています。
 
 

○脳科学研究を基盤とした発達障害の行動科学研究プロジェクト」とは?
これまでの「発達障害研究」は、主に障害児教育の中で行われてきましたが、現在は、脳科学による生物学的理解が可能な時代を迎えました。
本事業は、発達障害の脳科学による最先端研究を行うとともに、その研究成果を環境も含めた支援という型に結び付け、またそれらを担う人材を育成するものです。
 

○プロジェクトの「目的と目標」
自閉症を含む発達障害は、医学的に注目されているだけでなく、少子化の現代社会にも大きな問題です。教育心理学が研究の中心であった発達障害に、最新の脳科学の成果を取り入れることにより、科学的根拠に基づく障害児支援を行う体制を構築することを目的としています。
 

この事業は、「行動科学」に基づく研究科の枠を超えた学際的研究、「教育学」の支援法への取り組み、さらには「工学」を含めた環境の構築などといった融合的に展開する事業であり、将来的には「脳とこころの研究センター」の設立を目標としています。
具体的には、発達障害の医学・生物学、行動科学、心理学的研究を行い、発達障害の基礎的知見を得るだけでなく、社会への出口として、大学病院における専門外来の充実、教育現場での障害児支援、障害者の立場にたった環境提供、さらには、研究者、医師、看護師、作業療法士、臨床心理士、患者およびその家族のネットワーク作りを目指しています。

 

お問い合わせ先

広島大学大学院医歯薬保健学研究院 教授 内匠 透
Tel: 082-257-5115、Fax:082-257-5119
E-mail: takumi*hiroshima-u.ac.jp
(E-mailの*は、半角@に置き換えて送信してください)


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