平成24年11月22日
400°C以下の低温で水から水素を生成することに成功
広島大学サステナブル・ディベロップメント実践研究センターの宮岡裕樹特任講師を中心とする研究グループは、同大学先進機能物質研究センターの小島由継教授のグループと協力して、本来なら4000℃という高温が必要な水分解による水素生成を400℃以下で実現することに成功しました。
注目したのはアルカリ金属を用いた多段階化学反応です。アルカリ金属は、比較的低温で融解し液体状態になる、また、水素や酸素と様々な化合物を形成するといった性質を有しています。本研究では、これらの特性を利用し物質科学的に化学反応を制御することにより、低温での水分解を実現しました。
この技術が実用化されれば,太陽熱をより有効に利用できるだけでなく,工場排熱をはじめとした未利用熱を使った水素生成が可能となるため,再生可能エネルギーの利用拡大に繋がることが期待されます。
この研究の成果は、水素関連技術がまとめられている学術雑誌「International Journal of Hydrogen Energy」の37巻23号(オンライン版)で平成24年10月12日に公開されました。
本研究成果につきまして、下記のとおり、記者説明会を開催しご説明いたします。
ご多忙とは存じますが、是非ご参加いただきたく、ご案内申し上げます。
記
日時: 平成24年11月27日(火) 11:30~12:30
場所: キャンパス・イノベーションセンター4階 408号室 (広島大学東京オフィス 同センター4階 TEL:03-5440-9065)
出席者: 広島大学サステナブル・ディベロップメント実践研究センター・特任講師 宮岡 裕樹、広島大学先進機能物質研究センター・准教授 市川 貴之