ナノサイズ磁石を「創る」「観る」「測る」実験システムを独自開発

平成24年12月7日

記 者 説 明 会 の ご 案 内
ナノサイズ磁石を「創る」「観る」「測る」実験システムを独自開発
~次世代高密度磁気記録デバイス材料の研究開発に弾み~

 

国立大学法人 広島大学【学長 浅原利正】放射光科学研究センター【センター長 谷口雅樹】(以下「HiSOR(ハイソール)」という)の上野哲朗研究員、沢田正博准教授を中心とする研究グループは、ナノメートル(10 億分の1 メートル)サイズの磁石の研究に特化した実験システムを開発しました。
本実験システムはHiSOR のシンクロトロン放射光(※1) 施設に設置されており、数ナノメートル程度の微小な磁石アレイ(※2)の作成、原子分解能の走査型トンネル顕微鏡(※3)による原子配列の観察、シンクロトロン放射光を活用した磁性測定を一挙に行うことが可能です。本実験システムを利用した研究により、原子サイズに迫る微小な磁石アレイを用いた次世代の高密度磁気記録デバイス材料の開発など、ナノテクノロジーにおける飛躍的な発展に貢献します。
本研究成果は、米国の科学機器専門誌「レビュー・オブ・サイエンティフィック・インストゥルメンツ(Review of Scientific Instruments)」に掲載されます。

本研究成果につきまして、下記のとおり、記者説明会を開催しご説明いたします。
ご多忙とは存じますが、是非ご参加いただきたく、ご案内申し上げます。なお、本件につきましては、説明会終了後以降に報道いただきますようお願いいたします。

日時: 平成24年12月11日(火) 13:00~14:00
      
場所: キャンパス・イノベーションセンター4階 408号室 (広島大学東京オフィス 同センター4階 TEL:03-5440-9065)
      
出席者: 広島大学放射光科学研究センター・研究員 上野哲朗、広島大学放射光科学研究センター・准教授 沢田正博

会場へのアクセスマップ
本件に関するお問い合わせ先

【研究内容に関するお問い合わせ先】
広島大学放射光科学研究センター 沢田正博
TEL: 082-424-6293 FAX: 082-424-6294
E-mail: sawa*hiroshima-u.ac.jp(*は半角@に置き換えてください)
 
【記者会見に関するお問い合わせ先】
広島大学学術・社会産学連携室 広報グループ 多賀信政
TEL:082-424-6017 FAX:082-424-6040
E-mail:koho*office.hiroshima-u.ac.jp(*は半角@に置き換えてください)

用語説明

※1 シンクロトロン放射光
電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、電磁石によって進行方向(電子軌道)が曲げられる際に電子軌道の接線方向に放射される強い光のことです。

※2 磁石アレイ
固体表面に数十個〜数百個の原子からなる微小な磁石が規則的に配列した構造です。配列している一つ一つの微小な磁石を記録素子として、超高密度記録媒体として応用できる可能性があります。

※3 走査型トンネル顕微鏡
極めて細い探針(原子1個分程度の太さ)を試料上で走査しながら電流(トンネル電流)を測定することで、物質表面を原子程度の大きさまで拡大して観察することができる顕微鏡です。


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