広島大学病院 広報室 担当:山内
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平成25年3月14日
本学の越智光夫教授が開発した軟骨の再生医療技術が、4月から保険適用になります
~日本オリジナルの再生医療では初めて~
広島大学病院整形外科の越智光夫教授が開発した自家培養軟骨による治療が、4月1日から保険適用になります。3月13日に開かれた厚生労働大臣の諮問機関である中央社会保険医療審議会で了承されました。
日本で開発された再生医療技術に保険が適用されるのは初めてです。
この技術は、患者さん自身の健常な膝関節軟骨の一部を取り出し、軟骨細胞をアテロコラーゲンというゲル状物質の中で約4週間かけ培養して、本人の軟骨の欠損した部分に移植するものです。
スポーツなどによる外傷性軟骨欠損症や離断性骨軟骨炎が対象となります。血管がない軟骨組織は一度、損傷すると自然には治らず、薬や手術による対症療法しかありませんでした。
越智教授は培養軟骨の足場となる材料として、安全性が確かめられている牛由来のアテロコラーゲンに着目。世界に先駆けて軟骨の軟骨細胞の3次元培養に成功し、立体的に再生した軟骨を移植する治療法を確立しました。
愛知県のバイオベンチャー企業「ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)」に技術移転して平成16年から3年間、臨床試験を行い、昨年7月に厚生労働省の製造販売承認を取得しました。これまでに約130例の治療実績があります。
今回の保険適用によって高額療養費制度が利用でき、自己負担額は所得に応じて月額1万5,000円~10数万円程度になる見込みです。越智教授は「患者さんの生活の質(QOL)の向上に役立つことを期待しています」とコメントしています。
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