平成25年5月10日
国立大学法人 広島大学
公立大学法人 大阪府立大学
国立大学法人 東京大学
記 者 説 明 会 の ご 案 内
超伝導転移温度の高さと電子対の強さをつなぐ法則を発見
~回転する電子対による超伝導の核心部分に光明~
広島大学大学院理学研究科の井野明洋助教と、大阪府立大学大学院工学研究科の安齋太陽助教、東京大学大学院理学系研究科の内田慎一元教授らを中心とする研究グループは、広島大学放射光科学研究センターの高輝度シンクロトロン放射光を用いて、世界最高水準の高分解能・角度分解光電子分光実験を行い、超伝導転移温度と、超伝導を担う電子対の強さをつなぐ関係式があることを明らかにしました。
対になっている電子の結合の強さは、超伝導ギャップとして観測され、通常は超伝導転移温度に比例する重要な物理量です。しかし、銅酸化物系の高温超伝導では、両者をつなぐ法則が未解明なために、見通しのきかない状況でした。今回発見された関係式は、回転する強い電子対による超伝導機構の核心部分を捉えています。この法則は、高温超伝導による無損失の電気材料や、さらなる高温超伝導物質の開発を導く強力な指針となることが期待されます。
本研究成果は、5月7日、英国の科学雑誌『Nature Communications』電子版4巻(記事番号1815)に掲載されました。
(http://www.nature.com/ncomms/journal/v4/n5/full/ncomms2805.html)
本研究課題は、放射光科学研究センターの共同研究委員会により採択された研究課題の下、実験を行いました。
つきましては、この研究成果について、下記のとおり記者説明会を開催し、ご説明いたします。ご多忙とは存じますが、是非、ご出席いただきたくご案内申し上げます。
記
日 時: 平成25年5月13日(月) 11:00~12:00
場 所: キャンパス・イノベーションセンター4階 408号室
(広島大学東京オフィス 同センター4階 TEL:03-5440-9065)
出 席 者: 広島大学大学院理学研究科 助教 井野 明洋
大阪府立大学大学院工学研究科 助教 安齋 太陽