-最先端技術のインターンシップ- インドネシアのバンドン工科大学生が室温動作単電子トランジスタを作成

平成26年8月12日

-最先端技術のインターンシップ-
インドネシアのバンドン工科大学生が室温動作単電子トランジスタを作成

 

広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所(所長 吉川公麿)では、8月4日から8月15日まで、広島大学と大学間交流協定を締結しているバンドン工科大学(インドネシア)が選抜した理学部物理学科の3年生と4年生の5名を受け入れ、世界でも有数の設備を誇る半導体スーパークリーンルーム実験施設で、微細寸法の最先端半導体電子デバイスを作製する実習を行っています。
この実習では、特殊なシリコン半導体基板であるSOI(Silicon on Insulator:シリコン・オン・インシュレータ)ウェーハに電子ビーム露光技術を用いて、10nm(1nmは1mmの100万分の一)の超微細パターンを形成し、真空プラズマエッチング技術と呼ばれる加速されたイオンで化学反応を起こしながら加工することで、量子ドットの直列接続構造を形成します。
実際に作製するナノデバイスは、直径が20nm以下のナノドットと幅が0nm以下のナノワイヤをナノドット中心間距離250nmで11個直列に接続したナノデバイスです。
この実習の特徴は、量子力学的効果であるクーロン振動を室温で観察できることで、インドネシアの物理学生はこのような日本の最先端技術の研究に触れることができる機会を自分の将来に生かしたいと抱負を語っています。
広島大学とバンドン工科大学は留学生の受け入れや教員によるセミナーなどを積極的に実施しており、ナノデバイス・バイオ融合科学研究所では、今後もこのような最先端技術のインターンシップを続けていく予定です。

 

添付写真1:クリーンルームでトランジスタ製作に励むバンドン工科大学生

添付写真1:クリーンルームでトランジスタ製作に励むバンドン工科大学生

添付写真2:自分たちが作製したナノデバイスを測定するバンドン工科大学生

添付写真2:自分たちが作製したナノデバイスを測定するバンドン工科大学生

添付写真3:シリコンナノドット構造の電子顕微鏡写真

添付写真3:シリコンナノドット構造の電子顕微鏡写真
お問い合わせ先

広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所
(〒739-8527 広島県東広島市鏡山1-4-2)
吉川公麿、横山 新
電話:082-424-6265,7879
Email:kikkawat@hiroshima-u.ac.jp

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