広島大学「キラル物性研究拠点」を中心とする国際共同研究が「JSPS研究拠点形成事業(先端拠点形成型)」に採択されました

平成27年5月14日

広島大学「キラル物性研究拠点」を中心とする国際共同研究が「JSPS研究拠点形成事業(先端拠点形成型)」に採択されました

世界6カ国、20機関149人の研究者らが連携するコンソーシアム事業。キラル磁気構造の制御、合成法の確立、応用までの研究を世界的に推進!

広島大学「キラル(※1)物性研究拠点」を中心とする研究者グループによる「スピンキラリティを軸にした先端材料コンソーシアム」が平成27年度日本学術振興会(JSPS)研究拠点形成事業(先端拠点形成型)(※2)に採択されました。
電子の自転(スピン)がつくる微小な磁石が周期的ならせん状に分布する「キラルらせん磁気構造」を示すキラル磁性体は、全く新しいメカニズムで動作する低消費電力の次世代コンピュータや高感度センサーの材料となり得る物質として、世界中で注目されています。本コンソーシアム事業は、日本・イギリス・ ロシアを中心とした世界6カ国、20機関149人の研究者らが連携することにより、キラル磁気構造の制御、合成法の確立、応用までの研究を世界的に推進し、次世代の中核を担う若手研究者を育成することを目的とし、平成27年4月1日~平成32年3月31日の期間で実施します。
コンソーシアムの日本側拠点機関は広島大学となっており、キラル物性研究拠点の拠点長でもある理学研究科の井上克也教授が日本側コーディネーターを務めます。
キラル物性研究拠点は、本採択を皮切りに、海外との研究者交流を活性化し、国際共同研究、優秀な外国人研究者の招聘、若手研究者や大学院生の海外派遣などを通して本学の国際化に貢献していきます。
なお、今年度は日本で2回(うち1回は広島)、イギリスで1回、ロシアで1回の国際会議を開催する予定です。

(※1)キラル
光学異性の性質。左右の手のように、鏡像関係にあって重ね合わせることのできない形の対のこと。
掌性(しょうせい)。対掌性。結晶の構造などがキラルの形の対になるものがキラル結晶で、右手系結晶、左手系結晶がある。

(※2)日本学術振興会(JSPS)研究拠点形成事業
我が国と世界各国の研究教育拠点機関をつなぐ協力関係を確立することにより、世界的水準または地域における中核的な研究交流拠点を構築し、次世代の中核を担う若手研究者を育成するために実施されています。

 

「スピンキラリティを軸にした先端材料コンソーシアム」概念図

「スピンキラリティを軸にした先端材料コンソーシアム」概念図
お問い合わせ先

広島大学大学院理学研究科 分子構造化学講座
教授 井上 克也
Tel:082-424-7416
E-mail:kxi@hiroshima-u.ac.jp
(@は半角に置き換えて送信してください)


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