(地域貢献・開発相談に関すること)
広島大学 産学・地域連携センター 地域連携コーディネータ 穐丸
TEL:082-424-4482
Mail:akimaru@hiroshima-u.ac.jp(@は半角に置き換えてください)
(研究内容に関すること)
広島大学大学院工学研究院 助教 有尾一郎
TEL:082-424-7828・7819
Mail:bridge2@hiroshima-u.ac.jp(@は半角に置き換えてください)
(リリースに関すること)
広島大学学術・社会産学連携室広報グループ 担当:和木
TEL:082-424-6013
Mail:koho@office.hiroshima-u.ac.jp(@は半角に置き換えてください)
平成27年5月21日
国立大学法人 広島大学
一般社団法人 日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所
星軽金属工業 株式会社
株式会社 アカシン
三協立山株式会社 三協マテリアル社
株式会社 横山基礎工事
災害時の緊急仮橋の実証実験成功モバイルブリッジ(R)4号機
災害時の交通経路をより短時間で確保するインフラ技術のイノベーション
広島大学大学院工学研究院の有尾一郎助教らは、迅速な災害復旧を実現するため、高度なインフラ技術のイノベーションとなる伸縮型の緊急仮橋「モバイルブリッジ®」を、平成18年から一般社団法人日本建設機械施工協会施工技術総合研究所(以下、施工総研)、星軽金属工業株式会社、株式会社アカシン、三協立山株式会社三協マテリアル社、株式会社 横山基礎工事と産学共同研究で開発しています。
今年3月、福山市本郷町の本郷川河川敷において、モバイルブリッジ®4号機の実証実験を行いました。
自立展開する橋へ改良! 橋の組立式を排し、トレーラーからの積み下ろしにクレーンは不要
今回(今年3月)の実証実験は、MB4号機を福山市本郷町の本郷川河川敷で、実際に搬入・架橋・渡橋・撤収を行いました。
基礎工事等を施さない災害復旧現場を想定し、片岸からクレーンを用いずに迅速に自立展開させ、しかも少人数で安全に架橋できることが確認できました。(実証実験の詳細は、別紙参照)。
今後も、一刻を争う災害時の緊急経路の確保ならびに迅速な災害復旧に資するため、さらなるMBの進化・改良を重ねていきます。
モバイルブリッジ(R)の概要
モバイルブリッジ(R) (以下、MB)は、従来の上・下弦材を有するトラス橋と異なり、主要な構造部材をX形で連鎖させたシザーズ構造にすることで、橋の伸縮機能と強度を確保した緊急用の新しいタイプの橋です。橋本体を軽量化することで、機動性と機能性を高め、橋の本格的な基礎工事を不要とし、仮設可能な場所へ運び架橋できる、災害の被災地等のライフラインの確保に適した緊急用の橋です。橋のコストでも本格的な基礎工事や組立が不要なので、トータルコストも抑えられます。
橋としては世界初・最大・最速・最強・軽量化の展開型の仮橋で、橋と走行路が連動して展開するため、展開後瞬時に通行が可能です。これにより、橋の架設時間を大幅に短縮でき、一刻を争う災害時の緊急経路を確保できます。

シザーズ展開構造の橋
モバイルブリッジの研究開発過程
平成21年8月 人用MB原理プロトタイプを開発公開
平成24年10月 MB1号機 開発 10メートルの部分試作橋
平成25年4月 MB2号機 製作公開 20メートル (福山市にて)
平成25年9月 MB2号機 実験公開 (施工総研にて)
平成26年6月 MB3号機開発 構造部材のほとんどをアルミニウム合金とすることで軽量化改良、クレーン不要のアウトリガー等を装備、安全制御装置を導入
平成27年3月 MB4号機 高低調整装置を架橋用に開発
全長21メートル(スパン17.3m)で総重量12トン、橋の組立式を排しクレーンを用いずに自立展開してセットできます。
●搬入から架橋完了まで総時間1時間程度。セットできてから伸展時間はわずか5分。
● 実験橋MB4.0の仕様
運搬時サイズ:5.8mx3mx2.9m
展開時の橋長(スロープ等を含まず):20.8m
展開後のスパン長:17.3m
総重量:約12トン(カウンターウェイトを含む)
架橋総時間と伸展時間:約1時間と伸長展開は5分
通行可能車両サイズ・車両重量:幅:2055mm,高さ:1995mm,4トン以下/運用1台
なお、MB4号機の見学や展開デモの希望、研究・開発の相談、リリース等についてのお問い合わせは、以下の通りです。