高度被ばく医療支援センター及び原子力災害医療・総合支援センターに指定されました

平成27年8月26日

高度被ばく医療支援センター及び
原子力災害医療・総合支援センターに指定されました

 

広島大学は、本日(8月26日)開催の第25回原子力規制委員会において、全国レベルの原子力災害医療機関である「高度被ばく医療支援センター」及び「原子力災害医療・総合支援センター」に指定されました。

平成23年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原子力発電所事故は、自然災害と原子力災害が同時に起きた未曾有の複合災害であり、これまでの緊急被ばく医療体制の想定を遥かに超えた原子力災害となりました。

このような経験を踏まえ、原子力規制庁は、放射性物質による汚染や被ばくを伴う傷病者(疑いを含む)に適切な医療を提供し、明らかになった様々な課題を克服する体制として、緊急被ばく医療体制を発展させ、災害・救急医療体制と融合した「原子力災害医療体制」を創設しました。

新しい原子力災害医療体制では、原子炉施設等が立地する道府県等(立地道府県等)に設置される「原子力災害拠点病院」を支援する全国規模の組織として、従来の三次被ばく医療機関に代わり、「高度被ばく医療支援センター」と「原子力災害医療・総合支援センター」を設置することになりました。

「高度被ばく医療支援センター」は、内部被ばく患者、高線量外部被ばく患者や重度汚染患者等に対する特殊な診療の実施や線量評価、放射線防護を含めた医療支援を行い、「原子力災害医療・総合支援センター」は、原子力災害医療派遣チームの派遣調整や地域のネットワーク構築支援を行います。

一方、立地道府県等では、汚染の有無にかかわらず傷病者等を受け入れ、地域の原子力災害医療の拠点として活動する「原子力災害拠点病院(拠点病院)」と拠点病院の被ばく医療等を支援する「原子力災害医療協力機関」が設置されます。

広島大学は、国(文部科学省)から平成16年に地域の三次被ばく医療機関に選定されて以来、新たに組織した緊急被ばく医療推進センターを核にして、緊急被ばく医療体制の整備事業を実施してきました。

今回、広島大学は、国(原子力規制庁)より「高度被ばく医療支援センター」、「原子力災害医療・総合支援センター」の施設要件を満たしていると確認され、第25回原子力規制委員会において指定されました。

【越智光夫学長コメント】
広島大学は、福島原発事故の発災直後から延べ1300人余りの被ばく医療チームを派遣するなど、被爆地の大学として国内外の被ばく医療や復興支援を実施してきました。今回の指定を受けて、被爆者医療の蓄積や研究成果、および三次被ばく医療機関としての実績を生かし、実効性のある原子力災害医療の充実と強化に取り組みます。

(参考)
○高度被ばく医療支援センターに指定された機関(5機関)
広島大学、長崎大学、福島県立医科大学、弘前大学、放射線医学総合研究所
○原子力災害医療・総合支援センターに指定された機関(4機関)
広島大学、長崎大学、福島県立医科大学、弘前大学

お問い合わせ先

緊急被ばく医療推進センター
神谷研二(カミヤ ケンジ)、東 久哉(アズマ ヒサヤ)
TEL:082-257-5842又は5398 FAX:082-257-5403


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