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四大陸フィギュアスケート選手権で国際ボランティア ~日本語でも英語でも「伝わる」までがコミュニケーション~

本田さん

2018年1月、台湾で開催されたISU四大陸フィギュアスケート選手権に、全国から応募した大学生36人の中から英語の語学力やプレゼンテーション力などで選出された6人の日本人学生ボランティアが参加していました。

この選手権は、宇野昌磨選手や宮原知子選手などが出場した、オリンピックや世界選手権に次ぐ国際大会です。

広島大学から初めて選出された教育学部3年生の本田夢歩(ほんだ むぶ)さんが、その体験を話してくれました。

エキシビジョン中に停電発生というトラブルも起こったようですが、初めての国際ボランティア活動で、本田さんはどんなことを感じたのでしょうか?

日本人学生ボランティアのみなさん。右から2人目が本田さん

日本人学生ボランティアのみなさん。右から2人目が本田さん

どんなボランティアをしたのですか?

私を含め日本人ボランティアの3人は、選手やコーチなどのホテルのチェックインのサポートやIDカードの発行などを行いました。日本の方と台湾の方との間に入って英語での通訳をすることが多かったです。

他の日本人ボランティアは、選手の空港からホテルまでの移動をサポートしたり、競技会場で記者の受付をしたりしましたが、中には記者会見の時に日本人選手の通訳を務めた人もいました。

スタッフとして働く本田さん

スタッフとして働く本田さん

ボランティアを通して感じたことは?

シフトが前日に急に変更になることが多かったり、台湾人ボランティアとの意思疎通がうまくいかないことがあったりしました。

自分たちが普通だと思っている「やり方」と違うことがあっても、状況に応じて柔軟に受け入れ、前向きに何事にも励んでいく気持ちを持つことが大切でした。それには、日本から参加した5人の仲間が力になってくれました。

タブレットの中には、仲間との写真がたくさん

タブレットの中には、仲間との写真がたくさん

英語を使って仕事をするのはいかがでしたか?

今までの英語に対する姿勢では海外の人と仕事はできないなと。

これまで、「自分の知っている言葉を並べて、相手に伝えることができれば良い」と思っていました。しかし、仕事中はより繊細な情報を正確に伝える必要がありました。

「伝わっただろう」ではなく、伝わるまでコミュニケーションを続けることが必要でした。

今の自分の英語力に更なる磨きを加えること、そして自分の伝えたいことに妥協しないコミュニケーションのあり方を身につけることが新たな目標です。

大会を通して感じたことを教えてください。

「世界は人で繋がっている」という感覚です。

ヨーロッパを除く四大陸から選手・コーチを含む多くの関係者・観客の方々が来られている中、初出場の国がありました。「北朝鮮」です。出場はペア1組でしたが、報道陣のカメラは北朝鮮選手の練習の様子に向けられ、現地のニュースにも流れていました。

私は、世間を騒がせているニュースで作られた固定概念(ステレオタイプ)にとらわれていました。でも、会場内で出場国のたくさんの国旗に囲まれた北朝鮮の国旗を見、北朝鮮の選手が見事な演技で3位を勝ち取ったり、大会後のパーティで韓国人選手と一緒に写真を撮っている姿を見て、自分たちの気持ちのありようで繋がりを生み出せるのだと思いました。

競技会場内の様子

競技会場内の様子

また、大会の最終日、エキシビジョンの最中に停電で会場が真っ暗になりました。
でも、とっさに会場内の観客がスマートフォンの明かりを照らしてパフォーマンスを応援し、音楽無しではあったものの選手は最後まで演技を続けることができました。

この大会の成功は関係者だけでなく、観客を含めてすべての人々のおかげであり、世界は国・地域を越えて人同士の繋がりで成り立っているのだなという感動を体験しました。

本田さん6枚目
【お問い合わせ先】

広島大学広報グループ

TEL:082-424-6131
E-mail: koho*office.hiroshima-u.ac.jp
(*は半角@に置き換えた上、送信してください)


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