地域の元気応援プロジェクト!生口島のレモンの魅力を発信します

広島大学では、2019年に大学が持つ知見を地域づくりに活用する「広島大学地域の元気応援プロジェクト」をスタートさせました。本プロジェクトは学生・教員・地域団体の3者でチームを組んで、地域から提案があった地域課題の解決や地域活性化をめざす取り組みを、広島大学が支援するものです。2019年10月から、教育学部人間生活系コースなどで学ぶ1年生が、レモン生産量日本一を誇る尾道市瀬戸田町生口島の瀬戸田レモンをアピールするプロジェクトに取り組んでいます。この活動について、野村菜々子さん、上窪稚佳子さん、川上千晴さん、才上七海さん、坂田唯さんの5人にお話を伺いました。

なお、以下の取材内容に掲載されている「第4回せとだレモン祭」は2020年3月22日に開催予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により、延期となりました。本記事は2020年1月時点で取材した内容です。レモン祭の今後の開催予定について、現時点で詳細が決まっておらず、実施内容が今回の取材内容と異なる可能性があります。

このプロジェクトに参加したきっかけは?

私たちが所属する教育学部人間生活系コースでは、第3ターム(10月~11月末)に、「人間生活(家庭科)教育概論」という授業があります。この授業を担当する冨永准教授から「広島大学地域の元気応援プロジェクト」の1つである瀬戸田町から提案のあった「レモンをつかった地域おこし」に取り組んでみよう、という提案がありました。

このプロジェクトに参加することが決まった時はどう思いましたか?

最初は不安でした。自分たちが考えた企画が通用するのか、商品が売れるのか。でも、今はもう成功させるしかないという使命感でいっぱいです。今年成功させることができれば、来年、私たちの後輩も同じプロジェクトに取り組む予定です。後輩のためにも失敗できないな、と強く思っています!

具体的にどのような活動をしていますか?

2020年3月22日に開催される「第4回せとだレモン祭」に向けて、企画・運営、広報、販売(食品、グッズ)などの5つのグループに分かれて、「レモンをアピールし、祭りを盛り上げる企画」を考えています。これまでの活動としては、まず、各グループの企画を観光協会や地域の方に向けて発表を行いました。その後、実際に瀬戸田のレモン農家や「レモン祭」の会場を実地調査しました。実地調査では、各グループの企画に関連する地元の方にお話を伺い、アドバイスも頂きました。
 

レモン農家での実地調査

レモン農家での実地調査

レモン祭が開催されるしおまち商店街

レモン祭が開催される「しおまち商店街」

瀬戸田での実地調査(1)

瀬戸田での実地調査(1)

瀬戸田での実地調査(2)

瀬戸田での実地調査(2)

難しかったこと・壁にぶつかったエピソードがあれば教えてください。

全グループに共通して言えることは、活動メンバーでの打合せや準備作業の時間確保に苦労しています。プロジェクト自体はレモン祭が行われる3月末まで続きますが、「人間生活(家庭科)教育概論」の授業が11月末で終わってしまい、12月以降は、各メンバーで集まる時間を調整することが大変でした。特に、テスト期間や冬休み前後は、なかなか集まることができず作業を進めることができませんでした。

レモン料理担当の上窪さん(左)と企画・運営担当の野村さん(右)

レモン料理担当の上窪さん(左)
企画・運営担当の野村さん(右)

レモングッズ担当の坂田さん(左)、広報担当の才上さん(中央)、レモングッズ担当の川上さん(右)

レモングッズ担当の坂田さん(左)
広報担当の才上さん(中央)
レモングッズ担当の川上さん(右)

(企画・運営担当:野村さん)
プロジェクト開始時は、地域の人との連携に苦戦しました。打合せの機会が少なかったためか、企画(スタンプラリー)に対してお互いのイメージが異なっていたことがありました。何度も協議を重ねた結果、瀬戸田小学校の子どもたちと共にスタンプラリーを開催することとなりました。先日、小学校を訪問し、レモン祭実行委員会にも参加しました。地元の子どもたちとの関わりを大切にし、子どもたちが楽しめるようなスタンプラリーを企画していきたいです。

(料理担当:上窪さん)
私たちのテーマは、「レモン×食」です。当日のレモン祭で瀬戸田レモンを使ったたこ焼き風スウィーツ、“かくれもん焼き”の販売を考えています。“皮まで食べられる”という特徴を持つ瀬戸田レモンを、どうやったら皆さんにおいしく食べていただけるのかをチーム一丸となって考え、これまでたくさんの試作を重ねてきました。決定するまでには、天ぷら、饅頭、ねぎま、お好み焼きなどなど.....。これからも試作を重ね、見た目や味をもっと追究していこうと思っています。多くの方に喜んでいただけるよう頑張ります!

かくれもん焼き(試作品)

かくれもん焼き(試作品)

レモンお好み焼き(試作品)

レモンお好み焼き(試作品)

(レモングッツ担当:川上さん)
私たちは、瀬戸田レモンの爽やかな香りをご自宅でも楽しんでもらいたい、という思いから、レモン祭で「バスボム作り体験」とLEDライトを使用した「キャンドルの販売」を考えています。瀬戸田レモンは、皮に傷をつけると芳香が広がるのですが、商品開発当初はどのくらい・どのように傷をつけるのが丁度良いのか分かりませんでした。試行錯誤を重ね、今は開発したバスボムやキャンドルの販売方法について話し合いを進めています。

(広報担当:才上さん)
私たちは、ポスターデザインや、SNSでの情報発信、また、Tシャツづくりに取り組んでいます。ポスターについては、広島大学デザインサークルatoricoの協力のもと作成しました。SNSについては、InstagramやTwitterにて、生口島や瀬戸田レモンについての情報を発信しています。当初は、週1ペースで更新をする予定でしたが、更新が滞ることもあり、これからどうしていくかが課題です。

(レモングッツ担当:坂田さん)
私たちは、イヤリングなどの雑貨販売を考えています。イヤリングは、本物のレモンの輪切りを乾燥させたもの、印刷可能なプラ板を使用したもの、レモンの花をモチーフにしたものの3種類です。また、プラ板のキーホルダーの販売も考えています。レモンの花のイヤリングは、観光協会からの「レモンの花はあまり知られていないが、だからこそぜひPRしたい」との声を受けて生まれた商品です。メンバーで協力し合い、授業の合間の時間を活用し、制作を進めています!

乾燥レモンのイヤリング

乾燥レモンのイヤリング

レモンの花のイヤリング

レモンの花のイヤリング

最後に、レモン祭りに向けて、みなさんから一言ずつお願いします。

(企画・運営担当:野村さん)
私たちのグループは、地域の人との連携が1番大切なので、しっかり情報共有をし、協力し合い、良いスタンプラリーの企画を早く完成させたいです。

(料理担当:上窪さん)
たくさんの人が私たちに協力してくださり、ここまでやってきました。大変なことは多いですが、来年の後輩たちに繋げるためにも、私たちが成功させたいです。

(レモングッツ担当:川上さん)
当初は、安全や費用といった観点に縛られる面もあったのですが、地元の方の「お客さんにどうなってもらいたいのかを大切にするべき」「自分たちがやりたいことをするのが良い」という言葉に背中を押されました。そうした言葉を胸に頑張りたいです。

(広報担当:才上さん)
私たちは、情報発信をすることが仕事です。「来た人がどれだけ楽しめるか」を念頭に、いろいろな人に、瀬戸田レモンを広めたいです。

(レモングッツ担当:坂田さん)
アクセサリーなど雑貨は、今回のプロジェクト唯一の、購入者の手元に長く残るものです。一番アピールできるものだと考えています。チームのメンバーは少ないですが、できるだけ多くの人に私たちの商品を届けられるよう頑張ります。
 

レモンポーズで写真撮影

取材を終えて一言

「ええね広大!学生広報ディレクター」 久保真理奈

「大変、大変」と言いながらも、いきいきと楽しそうに話をする姿が印象的な5人でした。地域の方々の期待を背負いながらも、それに応えるべく、必死で協力し合い、アイデアを形にしてきた皆さんがとても輝いて見えました。私も「もっと頑張ろう!」と元気がもらえる取材でした。

「ええね広大!学生広報ディレクター」 久保真理奈

【お問い合わせ先】

広島大学広報グループ

TEL: 082-424-6762
E-mail: koho*office.hiroshima-u.ac.jp
(*は半角@に置き換えた上、送信してください)


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