工学部・工学研究科

あ行
広大通信第83号内田先生

価値ある遠回りをして、より良い社会環境を

工学研究科 内田 龍彦 准教授

【好きな言葉】
笑う門には福来たる、学問に王道(近道)なし
​​【休日の過ごし方】
家族でドライブや磯釣り
【お気に入りの場所】
倉橋島など瀬戸内海の景色、川、高松山(高松城)
【最近の「いいね!」】
広大に赴任し後輩達と研究ができること
【専門を説明するキーワード】
洪水、土砂、地形変化、環境、減災
【今、取り組んでいる研究】
近年多発する洪水外力に備えつつ、自然豊かな川づくりをするためには、洪水によって河川の物理環境がどう応答するかの予測が重要です。このため、開水路の流れと土砂輸送の解析法を開発し、洪水時の川の土砂の動きと地形変化のしくみについて研究しています。特に水流中の渦の運動と河床の粒度分布に着目した調査を進めています。調査結果を密上げ、予測手法を提唱し、自然災害にも対応できる自然豊かな社会環境の設計に貢献できたらと思っています。

■1976年生まれ ■山口県出身
■やぎ座 ■B型
■広島大学大学院工学研究科博士課程後期修了。本学大学院工学研究科助手、中央大学研究開発機構准教授などを経て、17年から現職。専門は水工水理学、河川工学。

(第83号・2017年10月取材)

広大人通信91号大山先生

色の可能性いろいろ

工学研究科 大山 陽介 教授

【好きな言葉】
おもしろきこともなき世をおもしろく
​​【休日の過ごし方】
家族でお出かけ
【お気に入りの場所】
高知県の桂浜。水平線を眺めていると気分が晴れます。名物イカ焼きもおすすめ
【最近の「いいね!」】
3歳の娘がテレビアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の「ねずみ男」を見て「あっ、ハムスター男よ!」と叫んだこと。ツボにはまりました
【専門を説明するキーワード】
機能性色素、有機材料、光増感、クロミズム、水センサー
【今、取り組んでいる研究】
医療や産業に貢献する、機能性色素材料の開発に取り組んでいます。例えば、がん治療の光線力学的療法で用いる光増感色素。現色素の課題である治療後の副作用を抑えるため、新色素を模索中です。また精密機械や工業用液体に入り込む微量水分。水を感知して光る化合物を開発し、水を目視することに成功。精度の向上を追究しています。

■1977年生まれ ■香川県出身
■みずがめ座
■高知大学大学院理学研究科博士後期課程修了。本学工学研究科助手、助教、准教授を経て、17年から現職。専門は機能性色素化学、有機材料化学。

(第91号・2018年6月取材)

 


 

か行
広大ひと通信93号金田一先生

家庭や環境に優しい水処理を

工学研究科 金田一 智規 助教

【好きな言葉】
栄枯盛衰
​【休日の過ごし方】
家事を分担、ゴルフ
【お気に入りの場所】
函館山からの景色
【最近の「いいね!」】
北大路魯山人お薦めの納豆茶漬けが予想以上に美味しかったこと。家族もお気に入りです
【専門を説明するキーワード】
上水、下水、水処理、微生物、富栄養化防止
【今、取り組んでいる研究】
きれいな飲み水の供給、汚れた水をきれいにするための水処理の研究を行っています。水処理のコストは水道料金などに関係しますので、できるだけ安く処理することが重要です。水量や水質に応じて、物理化学的な処理法だけでなく、微生物を利用した処理法も考える必要があります。川底の石に付いているヌルヌル(微生物が作り出した膜)が、川を浄化する仕組みの応用です。自然界に無数に存在する微生物から、水処理に有用なものを新たに発見する研究も行っています。

■1976年生まれ ■北海道出身
■ふたご座
■北海道大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)北海道大学。本学大学院工学研究科助手を経て、07年から現職。専門は環境衛生工学。

(第93号・2018年8月取材)

人通信97号久保先生

ナノサイズの孔に、計り知れない可能性

工学研究科 久保 優 助教

【好きな言葉】
自調自考
​​【休日の過ごし方】
家族でショッピング
【お気に入りの場所】
ドライブで訪れた福富の「道の駅」
【最近の「いいね!」】
1歳半の息子が最近、いろいろな言葉を覚え始めたこと
【専門を説明するキーワード】
多孔質材料・吸着・ナノ粒子・Metal-organic framework
【今、取り組んでいる研究】
内部にスポンジのように無数のナノ細孔(小さな穴)を有する「多孔質材料」は、その細孔への高い吸着能により、日常生活でも多くの場面で活用されています(歯磨き粉、消臭用の炭など)。私は、多孔質材料の一種であるMetal-organic framework(MOF)という多孔質材料に着目し、高品質のMOFを大量に効率良く合成するための製造技術やプロセスの開発に取り組んでいます。将来的には、MOFの吸着能を応用して、水素などの次世代エネルギー源を効率よく貯蔵できる新規材料の開発につなげられたらと考えています。

■1984年生まれ ■千葉県出身
■てんびん座
■東京大学工学系研究科博士後期課程修了。博士(工学)東京大学。12年から現職。専門は化学工学。

(第97号・2018年12月取材)

 


 

さ行
ひと通信99号作野先生

リモートセンシング技術による地域貢献

工学研究科 作野 裕司 准教授

【好きな言葉】
初心忘るべからず
​【休日の過ごし方】
たまった新聞の切り抜き、買い物
【お気に入りの場所】
宮島。桃源郷のような湾がある生野島
【最近の「いいね!」】
西日本豪雨災害時の衛星画像処理活動がメディアを通じて多く流れたことにより、住民、昔の知り合い、他大学の教員などから大きな反響やエールがあったこと。
【専門を説明するキーワード】
人工衛星、環境、モニタリング、画像、センシング
【今、取り組んでいる研究】
衛星による有害赤潮、マイクロプラスチックおよび土砂崩れ地の土壌水分量などの観測とマッピング技術に関する研究に取り組んでいます。特に西日本豪雨災害のような広域災害の場合、衛星画像から土壌水分量を推定するモデルが作製できれば、それを可視化して、携帯端末に適宜情報を送るなど、住民の自主避難を促すことにつながるのではないかと考えています。

■1971年生まれ ■島根県出身
■うお座
■東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)東京大学。本学工学部助手などを経て、14年から現職。専門はリモートセンシング工学。

(第99号・2019年2月取材)

広大人通信第79号角倉先生

新しい社会を迎えて建築をつくる仕組みが変わる

工学研究科 角倉 英明 准教授

【好きな言葉】
英明果敢
​【休日の過ごし方】
教育を兼ねて学生と各地の特色ある建築物を見る旅をしています
【お気に入りの場所】
外海・五島(長崎県)、上田・別所温泉(長野県)、藤七温泉(岩手県)
【最近の「いいね!」】
カープの強さ。研究室の初代学生が卒業研究を無事に終えました
【専門を説明するキーワード】
地域性、生産組織、建築技術・技能、社会システム、木造住宅
【今、取り組んでいる研究】
人口減少により必要となる空間が減少することや人々の価値観が多様化することで、建築・住宅をつくる仕組みが大きく変化しようしています。時代背景や地域性に配慮した工務店の組織の在り方、災害時において雇用を創出できる生産体制、既存建築物活用を促す合理的な生産システムや建築構法などの研究を通じて、これからの社会に順応できる「建築をつくる仕組み」を探求しています。

■1977年生まれ ■東京都出身
■みずがめ座 ■O型
■東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、国土技術政策総合研究所・建築研究所主任研究員などを経て、16年から現職。専門は建築構法・建築生産。

(第79号・2017年6月取材)

 


 

た行
広大人通信第78号竹澤先生

3Dプリンタが未来を連れて来る!

工学研究科 竹澤 晃弘 准教授

【好きな言葉】
出る前に負けること考えるバカいるかよ(アントニオ猪木氏の言)
​​【休日の過ごし方】
子守り、ゲーム、アニメ観賞
【お気に入りの場所】
大久野島(お勧めは土曜の朝)
【最近の「いいね!」】
中国の共同研究者が長期滞在してくれていること
【専門を説明するキーワード】
構造最適化、最適設計、3 Dプリンティング、振動解析、船舶海洋工学
【今、取り組んでいる研究】
「性能の良い形状」をコンピューターで自動設計する技術が構造最適化です。開発した独自のプログラムを使い、より強く、より軽いモノの開発に取り組んでいます。製造が難しい複雑な形状になることもあるのですが、3D プリンタを使えば簡単に作れます。そのため、最近は3D プリンタを活用した実験を研究に取り入れています。次世代の車などへの応用も実現したい。

■1980年生まれ ■山形県出身
■かに座 ■O型
■京都大学大学院工学研究科修士課程修了。博士(工学)京都大学。ファナック株式会社勤務を経て07年本学大学院工学研究科助手、09年助教、10年から現職。専門は構造最適化。

(第78号・2017年5月取材)

広大人通信第85号田中先生

洋上の風車を支える浮体構造を考える

工学研究科 田中 義和 准教授

【好きな言葉】
石の上にも3年
​​【休日の過ごし方】
録画番組(主にドラマ)を観る
【お気に入りの場所】
豊栄のドッグラン(人と犬が共に楽しめる公園)
【最近の「いいね!」】
ホークスの日本一
【専門を説明するキーワード】
環境発電、洋上浮体構造、非破壊検査
【今、取り組んでいる研究】
資源が乏しい日本にとって、環境にやさしい新しいエネルギー源を取得することは重要な課題です。海の上(洋上)では安定的に強い風が吹くので、そのエネルギーを回収できれば、海に囲まれた日本では有効です。そこで最近は、洋上に風車を浮かせて発電できる構造(洋上浮体構造)を研究しています。波と風の動きを計算して理論構築し、実験を繰り返します。3Dプリンターで1/50スケールの模型を使って実験したことも。その他、振動工学・電磁気学の知見を環境発電に応用する研究にも挑戦中です。

■1974年生まれ ■福岡県出身
■やぎ座 ■A型
■九州工業大学大学院情報工学研究科博士後期課程修了。01年広島大学大学院工学研究科助手を経て、16年から現職。専門は材料力学・振動工学。

(第85号・2017年12月取材)

広大人通信95号玉木先生

画像認識技術の可能性を探る

工学研究科 玉木 徹 准教授

【好きな言葉】
だれでも才能を持っている、ただしその才能を見つけられるかどうかは別
​​【休日の過ごし方】
読書ですが、たくさん読む時期と、全く読まない時期があります
【お気に入りの場所】
鏡山の頂上から見る西条の景色。冬場には周りが見渡せると同時に、登ると体が温まります
【最近の「いいね!」】
GPS 機能付きの活動計。歩いた道が地図上の記録に残るので面白いです。新幹線に乗車しているときに起動したら時速200㎞で走っていることになり、活動計の素直さと新幹線の速さに驚きました
【専門を説明するキーワード】
画像認識、コンピュータビジョン、画像処理、機械学習、深層学習
【今、取り組んでいる研究】
最近では非常に身近な技術となったデジカメの顔認識機能やスマートフォンの物体認識アプリなどに用いられる画像認識技術の研究を進めています。現在は動画像を認識する技術を開発中です。

■長野県出身
■名古屋大学大学院工学研究科博士課程後期修了。博士(工学)名古屋大学。新潟大学工学部助手などを経て、05年から現職。専門はコンピュータビジョン、画像認識。

(第95号・2018年10月取材)

 


 

は行
広大人通信87号橋本先生

岩の動きの謎に迫る

工学研究科 橋本 涼太 助教

【好きな言葉】
鶏口牛後
​​【休日の過ごし方】
学生時代からの趣味のジャグリング。パフォーマンスを見に行くことも
【お気に入りの場所】
カンボジアのプレアヴィヘア寺院。そこからの景色も絶景です
【最近の「いいね!」】
広島大学に着任したこと。自由な環境で研究できています
【専門を説明するキーワード】
地盤工学、岩盤工学、石積構造物、遺跡保存
【今、取り組んでいる研究】
地すべりや斜面崩壊は、岩盤内部の亀裂の分布や性質が影響するため、動きが予測しにくい自然災害です。これらの被害範囲を予測するためのシミュレーション手法を開発しています。また、その応用として、国内外の石造遺跡の修復・保存に関する研究にも取り組んでいます。積み上げた石同士に生じるズレ、そこから起こる崩壊の原因を探り、安全に長期間保存できる構造技術を追究しています。 

■1989年生まれ ■大阪府出身
■おとめ座 ■A 型
■京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了。17年から現職。専門は地盤工学、岩盤工学。

(第87号・2018年2月取材)

広大人通信82号布施先生

“水素社会”は本当にやってくるのか?

工学研究科 布施 正暁 准教授

【好きな言葉】
諦めたら、そこで試合終了ですよ。(漫画「スラムダンク」のキャラクターである安西先生の名言)
​​【休日の過ごし方】
韓流ドラマ、最近注目を集める漫画を見ています
【お気に入りの場所】
市ヶ谷駅にあるスターバックス、鏡山が見える自分の居室
【最近の「いいね!」】
最近、結婚したこと
【専門を説明するキーワード】
自動車、貿易統計、水素、水銀、リスク管理
【今、取り組んでいる研究】
新しいエネルギーとして、現在「水素」が注目されています。自動車業界では、ガソリンや電気の代わりに水素を利用し走る自動車の開発が進んでいます。水素を補給できる水素ステーションの設置など、普及に取り組んでいます。私たちはリスク管理という視点から、「安全な輸送ルート」「緊急事態の対応方法」など、新しいエネルギーの供給連鎖の構築に関する研究を行っています。

■1977年生まれ ■静岡県出身
■やぎ座 ■A型
■中央大学大学院理工学研究科博士課程後期修了。産業技術総合研究所主任研究員などを経て、14年から現職。専門は交通計画、環境システム工学。

(第82号・2017年9月取材)

 


 

ま行
広大人通信第81号森先生

今こそ、木造建築!

工学研究科 森 拓郎 准教授

【好きな言葉】
日々努力
​​【休日の過ごし方】
子供と遊んだり、妻と買い物をしたり。あとは家でごろごろ
【お気に入りの場所】
宮島の弥山、法隆寺
【最近の「いいね!」】
日本酒好きなので、酒都・西条に赴任できたこと
【専門を説明するキーワード】
建築構造、木質構造、耐震診断、建物劣化、木質材料
【今、取り組んでいる研究】
木材は軽くて暖かみがある建築材料として親しまれてきました。大量に使用することで、林業の活性化や地球温暖化の抑制(炭素の固定化)につながるため、木造建物の需要が高まっています。木材と鉄筋コンクリートのハイブリッド部材や大型木造のための接合部を開発することで、ショッピングモールのような大型の建物に木材を取り入れることが目標です。また、木造を長期に渡って使用するために、木材や木造建築の劣化を診断するための指標作りをしています。

■1974年生まれ ■奈良県出身
■みずがめ座 ■B型
■信州大学大学院工学系研究科博士後期課程を修了。京都大学生存圏研究所助教などを経て、17年から現職。専門は、建築構造学・木質構造学。

(第81号・2017年8月取材)


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