世界初、ヒト型自閉症マウスモデル開発に成功

平成21年6月16日

記者会見のご案内
世界初、ヒト型自閉症マウスモデル開発に成功
 

広島大学大学院医歯薬学総合研究科の内匠 透(たくみとおる)教授は、自閉症の細胞遺伝学的異常としてもっとも頻度の高い、ヒト染色体15q11-13重複のモデルマウスの作製に成功しました。ヒトゲノム計画が終了した現在、様々な疾患の病態が分子レベルで明らかにされるようになってきました。しかしながら、精神疾患は今なお不明なままです。また、社会的問題にもなっている自閉症をはじめとする発達障害は、増加傾向にあり、子どものこころの問題はその医学的解明が待たれるところです。
内匠教授は、今回、技術的にも非常に難しい染色体工学の手法を用いて、ヒトの染色体異常と同じ異常を有するマウスを作製することに成功しました。
本マウ スは、ヒトの自閉症様の行動を示すだけなく、ヒトの病気(自閉症)と同じ原因を有する世界初のヒト型モデルマウスです。また、本マウスは、現在注目されて いる、ゲノム上の「コピー数多型」による世界初の疾患モデル動物です。今後、本マウスを用いて、自閉症をはじめとする発達障害の病態解明及びその治療薬の開発が期待されます。
本研究成果は、文部科学省科学研究費の特定領域研究に指定されている「脳機能の統合的研究」(通称:「統合脳」)プロジェクトにおける、大阪バイオサイエンス研 究所、英国サンガー研究所、京都大学、藤田保健衛生大学、(株)万有製薬、理化学研究所との共同研究によるもので、2009年6月26日付けの米国学術雑誌Cellで公開されます。
つきましては、下記のとおり記者会見を開催し、詳細をご説明いたします。ご多忙とは存じますが、是非、ご参加いただきたくご案内申し上げます。
なお、本件についての報道解禁は、日本時間6月26日午前1時以降となりますので、ご協力方よろしくお願いいたします。
 

日 時:平成21年6月23日(火)午後1時30分~同2時30分

場 所:広島大学霞キャンパス 保健学研究科棟 1階会議室

出席者: 広島大学大学院医歯薬学総合研究科 教授 内匠 透

 

お問い合わせ先

広島大学広報グループ 担当:村上
TEL:082-424-6017
FAX:082-424-6040


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