隕石中に、太陽系の誕生から間もない約45億3千万年前の花コウ岩の破片を発見

平成21年6月17日

記者会見のご案内
2007年に月最古の火山活動を発見した寺田准教授

隕石中の花コウ岩が、太陽系の誕生から間もない約45億3千万年前に形成されたことを突き止めました。
 

広島大学大学院理学研究科の寺田健太郎准教授が、1949年にモンゴルに落下した普通隕石中に含まれる花コウ岩の形成年代が、太陽系の誕生から間もない約45億3千万年前であることを、新たな年代分析手法で突き止めました。

この成果は、6月17日発行の米国宇宙物理雑誌アストロフィジカルジャーナルレター電子版で公開されます。

花コウ岩は、地球の大陸地殻を形成する代表的な岩石であり、古くから城の石垣や墓石に使用されて来た馴染みの深い岩石です。しかし、その形成には「水」の関与が必要とされ、これまで、火星や金星、小惑星のようなドライな地球型惑星には発見されなかったことから、「水」惑星である地球独自の岩石であるというのが定説でした。また、年代学的には、太陽系形成後5億7千万年経った、今から40億年前のカナダ・アカスタ片麻岩が最古のものとされていました(鉱物レベルでは、西オーストラリア・ナリアー堆積岩中のジルコンが43億年前)。

今回、寺田健太郎准教授は、1949年にモンゴルに落下した角礫岩質普通隕石中の砕屑物に着目し、広島大学の局所年代分析装置SHRIMP(シュリンプ)で年代測定を行った所、約45億3千万年という、太陽系最古の年代を示す花コウ岩片であることを突き止めました。これは、太陽系形成初期に存在した微惑星上で、花コウ岩を形成するメカニズムが存在したことを示す直接的証拠であり、従来の「地球型惑星の進化モデル」にパラダイムシフトを促す極めて重要な知見となります。

つきましては、下記のとおり記者会見を開催し、詳細をご説明いたします。

ご多忙とは存じますが、是非、ご参加いただきたくご案内申し上げます。

 

 記

日 時:平成21年6月18日(木)午前11時~

場 所:広島大学東広島キャンパス 本部棟 2階会議室

出席者:広島大学大学院理学研究科 准教授 寺田 健太郎

 

お問い合わせ先

広島大学広報グループ 担当:村上
TEL:082-424-6017
FAX:082-424-6040


up