世界初、折りたためる橋(モバイルブリッジ)の原型プロトタイプを完成

平成21年8月20日

災害時の迅速なインフラ復旧や被災者救助が可能
世界初、折りたためる橋(モバイルブリッジ)の原型プロトタイプを完成

 

広島大学大学院工学研究科の有尾一郎助教は、迅速な災害復旧を可能にする「折りたためる橋(モバイルブリッジ)」の建設基礎技術を、社団法人建設機械化協会施工技術総合研究所と共同開発し、このたび、橋のプロトタイプを完成させました。
橋は、幅0.5m、長さは0.5mから6mまでアコーディオン状に伸縮可能であり、コンパクトに折りたためて移動ができ、人が歩ける橋としては、世界で始めての原型プロトタイプです。

既存のインフラ復旧用の応急橋は、大型車両の荷重を基に設計されるため、短い橋であっても重厚な構造物の組み立てとなり、時間がかかるほか、被災者の救助救援仕様にはなっていません。時間が最優先される被災現場であるにもかかわらず、橋の組立てに時間がかかってしまう点は、危機管理上の大きなデメリットです。

今回開発した技術は、あらかじめ橋に展開機構を設けることによって、架設組立て時間を短縮させる画期的な建設技術です。開発上の課題も幾つか残されていますが、この技術を確立できれば、橋梁そのものをコンパクトに折りたたんで被災現場に運搬し、それを展開施工することが可能となります。実際の運用に当たっては、被災現場の規模や状況などから、様々な制約条件や技術的課題も想定されますが、折りたためる橋があれば、迅速な救助やライフラインの確保に役立てることが期待できます。
この研究成果の一部は、平成21年度土木学会全国大会(9/4)で発表する予定です。

つきましては、マスコミの方々に、原型プロトタイプを公開しご説明いたします。
ご多忙とは存じますが、是非、ご参加いただきたくご案内申し上げます。

日 時:平成21年8月 24 日(月)午後2時~3時
場 所:広島大学東広島キャンパス
大学院工学研究科 C2棟付近
説明者:広島大学大学院工学研究科  助教 有尾一郎

 

お問い合わせ先

広島大学広報グループ 担当:村上
TEL:082-424-6017


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