第32回 世界を飛び回って活躍したい!

等身大の広大生の声を入学希望の方にお届けするコーナー『広大生、先輩インタビュー』。第32回は、大分県大分西高等学校出身の経済学部3年・加木 大志(カキ ヒロシ)さんです。将来は起業する夢を持つ加木さんに、受験時代の苦労や広大での授業、今秋に出発する留学について聞きました。

広大を受験しようと決めたきっかけは何ですか?

広大は「世界ランキングのトップ100に入る」という目標を掲げ、スーパーグローバル大学に選ばれるなど、勢いがある大学だなと思ったんです。広大で学べば、自分も一緒に勢いに乗れるかなと思って、広大に決めました。

あとは、高3の時に受けた模試の判定がD判定だったことも後押しになりました。「D判定」って決して良い結果ではないんですけど、それが僕にはかえってよかったんです。余裕で合格ラインに届くよりも、少し届かないくらいのほうが、やる気が出るタイプなんで(笑)。

なぜ、経済学部を選んだのですか?

起業に興味があったので、まずは社会について知ろうと。社会の基盤が学べる経済学部を選びました。

「社会のしくみを学んで将来は起業したい」と話す加木さん

受験勉強はいつから始めましたか?

本格的な勉強は高3の夏休みからです。経済学部の受験を決めてから、塾に通い始めました。

もともと理系クラスに在籍していたので、塾では現代社会などの文系科目を集中的に勉強しました。

文転したんですね。どんな苦労がありましたか?

現代社会の授業を受け直したことですね。文系の人たちが1年生の時からずっとやってきた勉強範囲を、僕は高3の夏から始めたので少し焦りがありました。

あとは苦労と言うか…。理系のクラスだったので、センター試験までは理系科目だけを勉強しなきゃいけないみたいな雰囲気があって。物理や化学の授業は重点的にあった半面、国語など、自分がやりたい勉強が学校でできなかったのが大変でした。

学校の授業と受験勉強のバランスを保つのに苦労されたんですね。苦手な教科などはありましたか?

国語の漢文と古文が特に苦手でした。塾で集中的に勉強したり、学校の先生に分かるまで教えてもらったりして克服しました。

現代社会はゼロからのスタートで気がかりでしたが、模試の点数が上がっていくのが嬉しくて頑張れましたね。自信につながったので。そのおかげか、受験勉強中にスランプを感じることはありませんでした。

受験勉強中、気分転換したい時はどうしていましたか?

僕は「休みたい時は休む」タイプだったので、やる気が起きないときは、映画を見たり、ゆっくり寝たりして息抜きをしていました。その分、「勉強する」と決めた日はしっかり勉強をして、メリハリをつけて勉強できたと思います。

そして見事、前期で合格!実際に入学してみて、広大はどうですか?

イベントが多いところが気に入っています。サークルの発表会から国際交流イベント、外部の人を招いたワークショップなど、さまざまなイベントがあります。自分とは異なる分野の人に出会え、他学部の友人ができるところがいいですね。1年生の時には留学生と一緒に昼食をとる “International Luncheon”や、留学生と日本人学生が互いの言語を教え合う「会話パートナー」などの国際交流イベントに多く参加しました。

あと、東広島キャンパスも気に入っています。お気に入りのスポットがあるんですよ。キャンパスの端に丸太が積んである場所があって、授業がない時はそこで友達と過ごすことが多いですね。丸太の上で友達と話したり、写真を撮ったり…。あんまり人が来ないので、のんびり過ごしてリフレッシュしています。

お気に入りの場所で友人たちと

経済学部の授業はいかがですか?

1、2年の時は、ミクロ経済・マクロ経済、ファイナンスなど、経済に関する基礎的なことを学びました。3年時からはゼミでの専門的な勉強が始まるので楽しみですね。僕はファイナンスが専門の山根明子先生のゼミに入ります。ゼミでは、株についてもっと知識を深めたいです。

これまで受けた授業の中で、面白いと思った授業は何ですか?

安武公一先生の「国際経済学」です。グループディスカッションがメインの授業だったので、これまで経験したような、先生が話して生徒がノートを取る授業スタイルとは全く違って、新鮮でワクワクしました。あと、授業がきっかけで経済学と心理学を合わせた「行動経済学」という分野について知ったんですが、例えば、「ラーメン屋さんに人がいっぱい並んでいたら行きたくなる」みたいに、自分に置き換えて考えられるところが面白くて興味が湧きました。起業する時に役に立ちそうだと思って、家でも本を読むなど勉強しています。

中央図書館のフリースペースで友人と勉強した時の1コマ

新学期が始まりますね。今学期は何に力を入れたいですか?

9月から広島大学の短期交換留学(HUSA)プログラムを利用して約10か月間留学に行くので、英会話のレベルアップに力を入れたいですね。今日も留学生と話して練習をしてきました。留学経験者の体験談として、「最初は英語が聞き取れないけど、3か月くらいしたら慣れてくる」ってよく聞くじゃないですか。でも僕はその3か月が惜しくて。出発までにできるだけレベルをあげたいです。留学生と話す以外には、洋画を見て、リスニング力を鍛えたりネイティヴスピーカーの言い回しを学んだりしています。

行き先はどこですか?

アメリカのミネソタ大学に行きます。留学先では、幅広い分野から授業を選択できるようなので、日本では取れない科目を取りたいです。あと、広大で日本語で学んだ心理学を、英語でも学んでみたいです。アメリカは1月に大統領が代わったので、生活がどう変わったか、新大統領をどう評価するかなど、現地の人の「生の声」も聞いてみたいですね。

留学はいつから興味がありましたか?

高校生の頃からです。洋楽を聴いたり洋画を見るようになって、英語が好きになったので、その頃からずっと留学したいと思っていました。

外国に興味があるので、大学に入ってからは、タイ、香港、台湾などに旅行しました。予算の都合でまだアジア圏しか行ってないので、留学したらアメリカを一周したり、カナダにも行ってみたいですね。

台湾・中正紀念堂での一枚

香港・干諾道(コンノート・ロード)

広大に入って、「変わったな」「成長したな」と思うことはありますか?

僕はもともと人見知りな性格だったんですけど、だんだん克服できている気がします。さっき話した行動経済学にもつながるんですけど、マインドが行動を変えるので、「自分は人見知りだ」と意識しないように気を付けています。

将来は起業したいとのことですが、どんな事業をしたいですか?

具体的なプランはまだ決めていません。起業するとしても10年後とか、少し先になると思うので。10年もあれば状況や需要が大きく変わる可能性があるので、いまは具体案を練ることよりも、どんな分野で起業するにしても対応できるように、経済や経営について幅広く勉強しています。

卒業後の進路は決めていますか?

起業する夢もありますが、卒業後は商社への就職を希望しています。留学で鍛えた英語力を生かして、世界中を飛び回って活躍したいです。そして取引などを通じて世界中にネットワークを築いて、起業したときに活用できたらいいですね。

最後に、未来の広大へメッセージをお願いします!

何か新しいことや難しいことに挑戦する時は、期待感のほかに、「失敗してしまうかもしれない」という恐怖心や「うまくいくか分からない」という不安感があると思うんです。でも、不安感や恐怖心を理由に挑戦することを諦めないでほしいなと思います。乗り越えた先に楽しいことが待っていますよ。頑張ってください! 

2017年4月6日 記事・写真/広報グループ(F、i、O)
取材場所/経済学部講義室


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