第39回 道は一つじゃない。模索して、選んだ先に、新たな扉が開く

等身大の広大生の声を、受験生・高校生の皆さんへお届けする『広大生、先輩インタビュー』。第39回は、法学部法学科4年の松倉百花(まつくら  ももか)さん(学校法人佐賀清和学園 佐賀清和高等学校出身)です。「私、ダブルスクールを経て、広大の法学部に編入学しました」と異色の経歴を語る松倉さん。編入学試験を受験した経緯、受験勉強、そして今の学生生活を話してくれました。

高3の大学受験は、九州の公立大学を受験。 教科ごとに個別指導を受ける。

テレビドラマの影響で高校生の頃から犯罪心理学に興味があったので、地元に近い大学で心理学を学べる公立大学を目指していました。

予備校は行きませんでしたが、高1の頃から週に一回、塾に通い、苦手な数学を勉強していました。高3になってからは、高校の先生にも個別指導を行っていただきました。朝早めに登校して数学を、放課後は社会を教えていただきました。特に歴史の勉強では、視覚的に情報を整理する方法を教えていただき、とてもためになりました。今でもイラストや図を描きながら覚える癖がついていますよ。

受験した大学の個別学力試験には小論文があったので、社会の時事ネタをテーマに1日3本小論文を書き、国語の先生に添削していただきました。

こういった努力を積み重ねましたが、受験は残念ながら不合格。ショックでしばらくは次のことが考えられませんでした。

気持ちを切り替えて、別の道を選択

不合格の結果が出た後、これからのことを高校の先生に相談しました。私の気持ちや学びたい分野を聞いていただくうちに、法学部という進路もあるのではないかと、アドバイスを受けました。私も早く専門の学問を学びたいという思いが強く、法学部への編入学を目指すことにしたのです。親ともしっかり話し合いました。

その年の4月から、大学3年次編入学のための学科がある、福岡県の専門学校に2年間通いました。そこでは、編入学試験の対策はもとより、受験資格を満たすために必要な単位を修得できるカリキュラムがありました。専門学校が提携している大学の授業を受講するというものです。ここから、専門学校の授業と提携大学の授業とのダブルスクールが始まりました。

編入学試験の受験に集中した1年半。新たな学びの面白さにも出会う

3年次からの編入学ですから、3年次までに学ぶべき専門科目を学んでおかなくてはなりません。提携大学の授業で、憲法や民法、政治学などを学びました。そこで私が興味を持ったのは、政治学でした。政治の在り方は国によって違います。なぜそうなのか、私はそのプロセスを考えることが好きでした。そのために、図を描いて内容を簡略化させ頭に叩き込む、ということをしていました。高校の時に身に付いた学習法を生かしていましたね。

政治学の教科書。図を描きながら理解を深める

受験対策としては、大学ごとの過去問を解きました。広島大学に決めたのは、総合大学で、法学だけでなく他学部の領域に関しても学ぶ環境が整っているからです。専門学校2年の11月に受験し、無事に合格。翌年の4月に法学部3年次に入学しました。

ようやく始まったキャンパスライフ。興味を持ったら、どんどんチャレンジ

広大に興味を持った理由の一つに、障害学生支援、アクセシビリティ支援に力を入れているということもありました。アクセシビリティリーダー育成プログラムに参加し、手引き歩行やノートテイクなどの実習や授業、試験を経て1級を取得しました。

アクセシビリティリーダー認定証授与式で、認定証を受け取る松倉さん

授業を通して新たな興味が生まれる

授業で特に面白いのは、国際法、政治学です。イラク戦争から現在の世界情勢へのつながりを、法律的な視点から学んでいます。社会の動きを客観的に捉えられるところが面白いです。

未来の広大生に向けたメッセージ

受験って、逃げ出したくなるほどつらい時がたくさんあると思います。そんな時は一旦勉強から離れて、息抜きすることも大切です。自分のペースでやり続けていれば、必ず成果につながるはずです。自分を信じて!応援しています。

2018年4月24日 記事・写真/広報グループ(O、F)
取材場所/講義室


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