第41回 自分から動けば、さまざまなチャンスが見つかる場所。それが、広大。

先輩インタビュー 第41回

等身大の広大生の声を、受験生・高校生のみなさんへお届けする『広大生、先輩インタビュー』。第41回は、文学部 英米文学専攻4年の古木大志(ふるき たいし)さん(長崎県上五島高等学校出身)です。言語・歴史・文化を学びたくて、文転を経て文学部に入学した古木さん。留学・国際交流にも積極的に挑戦し、大学4年間で5カ国への留学を経験しました。そんな彼に、受験と大学生活について聞いてみました。

インタビュアー: 「ええね広大!学生広報ディレクター」 片岡真理子(教育学部2年)

文化や歴史に興味を持ち、悩み抜いた末に文系に転向。

実は僕、高校三年生になるときに理系から文系になったんです。高二で文系・理系を選択するときにはまだ将来やりたいことが決まっておらず、担任の先生に薦められて理系に進みました。

大きな転機となったのは、高二の夏に参加した国際交流サマーキャンプ。二週間上海に滞在し、他の高校生と共に歴史・言語学習や文化体験、学生との交流などを行い、それらを通して友好を深めました。この経験が本当に楽しく、もっと深く知りたいなと思って。自分が勉強したいのは言語や歴史・文化なのだと確信しました。

帰国してから、理系学部のオープンキャンパスにも行きましたがしっくり来ず。悩みましたが、高三の春に文系に転向することに決めました。

広大を選んだ決め手は、留学・国際交流

留学のことは、高校生の頃から意識していました。広島大学を志望校に決めたのは、他大学と比べて留学プログラムや国際交流の場が充実していると思ったからです。広島大学は留学生の数が多く、自分の行きたい国が協定校に含まれていることがわかりました。

学部は、他国の文化や歴史、英語を学べる「英米文学専攻」がある文学部に決めました。僕は文学を通して文化や歴史を学びたいと同時に、英語の学習にも力を入れたいと考えていて。広島大学は総合大学なので、専門外のことも幅広く学べるだろうという期待もありましたね。

留学について語る古木さん

「留学のことは、高校生の頃から意識していた」と古木さん

文転後も理系クラスに。大変なこともあったが、自分の将来のために頑張れた

驚かれるかも知れませんが、僕は文系に転向した後も、高校の方針により卒業まで理系クラスに在籍していました。そのため、理系の学部を志望する友人たちと授業を受けていましたが、「文系だから理系科目は必要ない」と考えるのではなく、「理系科目で理系のみんなに勝ったら武器になるぞ」という気持ちで勉強に取り組んでいました。

勉強する科目が増えたことや、カリキュラム上、受験で使わない科目を履修しなくてはならないこと、周りとの科目ごとのモチベーションの違いなどに大変さを感じることはありました。しかし、文転は自分自身が悩んで決めたことであり、やりたいことのために必要なことだと思って頑張ることができました。

絶対に夜更かしはしない。起きている時間、誰よりも集中!

僕はサッカー部に所属していたので、本格的に受験勉強を始めたのは高三の夏からでした。最初は夜遅くまで起きて勉強してみたこともありましたが、体力がもたずすぐに眠くなったため効率が悪いと思いやめました。それからは学校で勉強、家では休む、というメリハリをつけて勉強するようになりました。その代わり、起きている間、授業中や自習中などは「誰よりも集中するぞ」という気持ちで勉強に取り組んでいましたね。

留学・国際交流を重ね、英語でディスカッションができるようになった

広大に入学後、一年生のときにSTARTプログラムで二週間アメリカに留学しました。それをきっかけにもう少し長期の留学にも挑戦したいと思い、交換留学プログラムを利用して二年生のときにタイへ、三年生ではイギリスに、それぞれ約半年間ずつ留学しました。二年生の春休みには「STUDY ABROAD PROGRAM」でスペインへ。現地の学生とディスカッションしたり授業を受けたりしながら人権やヨーロッパの社会問題について学びました。三年生の夏には、中国の大学生と日本の大学生が交流する「中日学生千人交流大会」で中国へ。留学以外にも、広島大学内で行われている国際交流やセミナーにもたくさん参加しました。

イギリスの新年のパレード

イギリスで新年のパレードを鑑賞

中日学生千人交流大会

中国にはお揃いのTシャツで

一年生の時は英語が全くと言って良いほど話せなかったのに、今では英語でディスカッションができるように。留学しても四年間で卒業できるので、広島大学のプログラムを効果的に活用できたととても満足しています。また、僕が留学をはじめとした多くの活動に参加できたのは、渡航前・渡航中の大学のサポートや経済的な補助があってこそだったので、感謝しています。

模擬国連の通訳も担当

模擬国連の通訳も担当。テーマは「食料と水の安全保障」

留学での学びが、卒業研究にも活きる

卒業論文では、「八月の光」という本を読んで、作品が書かれた時代の背景・法律や歴史、作者の生い立ちがどのようにあらわれているかを研究しました。この本の作者は作品の中で人種やジェンダーの問題に言及することが多く、特にこの本はそれが強く表現されています。人種やジェンダーの問題にはかねてより興味があり、実は二年生の時のタイ留学でも研究を行いました。留学時の経験が卒業研究にもつながりました。

タイの大学の図書館

多くの時間を過ごした、タイの大学の図書館

チャンスを逃さず、経験のないジャンルにもチャレンジ! 

広大生の掲示板「もみじ」には、大学からさまざまな案内や情報が提供されていて、自分から積極的に動けば、いろいろなチャンスを見つけることができます。今までやったことがないジャンルにも挑戦したくて、「学生広報ディレクター」にも応募しました。

四年生の1年間続けた「留学アドバイザー」もその1つ。
留学経験を生かして、週に2~3回、学生プラザの留学関連ブースで広大生の相談を受けていました。一人一人に合った広島大学の留学プログラムを一緒に見つけたり、留学を予定している子の留学に関する不安の相談に乗ったり。自分も一年生の時に留学相談を利用していたからこそ、同じように不安を持つ子の手助けになりたいと思ったので。

留学相談に応じる古木さん

卒業後は大学職員の道へ。挑戦の心を忘れない! 

卒業後は大学職員として働きます。大学職員という職業を選んだのは、業務の幅が広く、今後もいろいろなことに挑戦したかったからです。広大にいる間、アルバイトなど大学内のさまざまな部署で活動をしました。大学職員になってさまざまな仕事をして、もっと自分の見地を広げたいです。

広大を目指す後輩へのメッセージ! 

広島大学のキャンパスは自然豊かな場所にあり、一見退屈に見えるかもしれませんが、チャンスがたくさん転がっていて、望めばなんでもできる場所です。それを生かして、自分の満足できる学生生活を送ってください。四年間は意外と短いので、できることをできるときにやっておくのが良いと思います。

インタビューに応じる古木さん

取材を終えて一言

インタビュアーの片岡さん

古木さんとは個人的にも以前から親交があり、たくさん興味深いお話を聞かせていただきました。私も在学中にあるチャンスをきちんとものにして、着実に経験を積んでいこうと思います。古木さん、お忙しいところありがとうございました。今後の活躍をお祈りしています。

「ええね広大!学生広報ディレクター」 片岡真理子

2019年2月22日 写真/片岡真理子、広報グループ(Y)
取材場所/学生プラザ


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