総合科学部 教育課程編成・実施の方針

総合科学プログラム

総合科学プログラムが掲げるディプロマ・ポリシーを達成するために,以下の教育課程を編成し,講義,実技,演習等の教育内容に応じて,アクティブラーニング,体験型学習,オンライン教育なども活用した教育,学習を実践します。

1.教養教育では,平和を希求し,幅広く深い教養と総合的な判断力を培い,豊かな人間性を涵養することを目指すことに加え,「広く学問への関心を高め,ものごとを学際的・総合的にとらえられる能力の素地を培う」場であると位置づけ,実用的外国語運用能力,国際的視野や異文化理解能力,情報活用能力やコミュニケーション能力を養成します。

2.教養教育と並行して,1年次前期の専門必修科目「総合科学へのいざない」では,複雑な現代社会の諸問題への総合科学的アプローチについて,細分化する学問の歴史と現状,総合科学への期待と課題,総合科学部の歩みに関する講義と学生間での討論などから理解を深めます。続く,1年次後期の専門必修科目「総合科学概論」では,3つの教育領域(人間探究領域,自然探究領域,社会探究領域)と各教育領域内の4つの授業科目群の概要の理解に加え,PBL(問題発見解決型学習)やグループ発表会でのプレゼンテーションを通して,総合科学の実践についての理解を深めます。

3.2年次には,3つの教育領域の中から学生自身の希望に応じて,1つの教育領域およびその教育領域内の4つの授業科目群から主たる授業科目群を選択して学修を進め,専門性を深めるとともに,自由度の高い履修制度を利用して他教育領域の授業科目を履修することで,学際的・総合的な知識や方法論,視座の修得を目指します。また,総合科学科と国際共創学科の学生が共通で履修できる「総合科学部共通科目」では,様々な学問分野の基礎的な知識や方法論を学ぶことを目的とし,人間科学・社会科学・自然科学の3つの分野で開講される科目を履修することで,バランスのとれた知識を修得します。

4.高学年次には,教育領域内の授業科目群とは別に,「学際科目」として,教育領域横断型の学際的研究を紹介する講義,新たな学際的テーマの構築を目指す演習,学際的方法を学ぶ実験・演習などを履修し,学際的研究の実現可能性への理解を育みつつ科学リテラシーや研究倫理の知識を深め,具体的に総合科学へのチャレンジを促します。加えて,「専門外国語科目」として,グローバルな視野から,研究発表や国際交流の場で求められる実践的外国語運用能力をさらに高める演習科目の履修を可能とし,総合科学の手法の理解を深めます。

5.4年次には,学生が所属する教育領域の主指導教員と2名の副指導教員の指導の下,学士課程における学修の集大成として,学生が主体となり独創的な視点から研究テーマを設定して,特別研究論文(卒業論文)を作成します。

6.学修の成果は,各科目の成績評価と共に総合科学プログラムで設定する到達目標への到達度の2つで評価します。

国際共創プログラム

国際共創プログラムが掲げるディプロマ・ポリシーを達成するために,以下の教育課程を編成し,講義,実技,演習等の教育内容に応じて,アクティブラーニング,体験型学習,オンライン教育なども活用した教育,学習を実践します。

1.国際共創プログラムでは,「学際的思考力」涵養のために,リベラルアーツ教育に立脚しながら,人間科学,社会科学,自然科学の分野を超えて,文理融合・学際的な専門教育を実施します。2年次から総合科学部共通科目を履修し,その後,国際共創科目を履修します。これらの科目は原則として1科目が8週で完結する1単位科目として実施します。多くの学問分野に触れることで,学生は幅広い知識を獲得することができます。これにより「地球的展望」の視座から事象をとらえる能力と「学際的思考力」を育成します。その際,総合科学科や他学部の授業を受け,専門性を深化させることや,他の分野についてより学際的に学修することも可能です。4年次の特別研究の作成は,十分な専門性と「学際的思考力」を具体化する実践的な教育課題とします。

2.1年次は,語学を含む教養教育科目を履修します。また,教養教育と並行して,1年次前期に開講する専門必修科目「国際共創へのいざないⅠ」および1年次後期に開講する「国際共創へのいざないⅡ」で,「3つの視点」,すなわち「文化と観光」,「平和とコミュニケーション」,「環境と社会」について学びます。これらの科目における講義や学生間の討論などを通じて,国際社会の抱える諸問題に対する学際的アプローチについて理解を深めます。

3.2年次は,総合科学部共通科目を履修し,国際社会の諸問題を考える上で基礎となる様々な分野の基礎的な知識や方法論を学ぶとともに,国際共創コア科目を履修し,国際共創学を学ぶ上で基礎となるリテラシーを育成します。さらに,これらを基盤として,3つの視点で開設される国際共創科目をバランスよく履修することで,国際共創に役立つ知識・技能・思考力等を学問分野の枠を超えて幅広く学びます。また,日本語母語学生は,半年程度の留学を行い,留学先で修得した単位を自由選択科目の単位として認定します。

4.3年次は,引き続き専門性を高める国際共創科目を履修するとともに,多文化,多国籍,異なる専門分野の学生とのグループワークを体験する問題解決演習,グローバルインターンシップ科目を履修します。ここでは,専門性を高めるために,日本語で開講される総合科学科や他学部開講科目も自由選択科目として履修することができます。他言語母語学生にとって,総合科学科で開講されている日本語による専門科目を履修することは,高度な日本語修得に有効です。

5.4年次は,主指導教員と2名の副指導教員の指導の下,学士課程における学修の集大成として,学生が主体となり,複数分野の視点や方法を総合的に活用し,特別研究論文(卒業論文)を作成します。日本語母語学生は英語で,他言語母語学生は日本語又は英語で執筆します。

6.学修の成果は,各科目の成績評価と共に国際共創プログラムで設定する到達目標への到達度の2つで評価します。


up