薬学部 教育課程編成・実施の方針

薬学プログラム

薬学プログラムでは,そのディプロマ・ポリシーにおける11項目の能力をもち,豊かな人間性と幅広い教養を持った医療人を育成するため,以下のような方針に基づいてカリキュラム(教育課程)を編成しています。

1)薬学を学ぶ上で必要な物理学,化学,生物学,数学及び医療従事者のための心理学などの基本的能力ならびに幅広い教養を身につけるために,1・2年次では平和科目,大学教育基礎科目,領域科目,外国語科目,情報・データサイエンス科目,健康スポーツ科目,社会連携科目,基盤科目を全学実施体制のもとに講義科目として設置する。専門基礎科目としては,早期体験やコミュニケーション・ヒューマニズムに関する科目を設置し,参加型学習を行う。

2)医薬品及び生体物質を含む化学物質の基本的な性質を理解し,代表的な反応,分離法,構造決定法などに関する基本的な知識を身につけるために,物質の構造と性質,天然医薬資源に関連する科目(有機化学・分析化学など)を1・2年次においては専門基礎科目として,3年次ではより高度な内容を専門科目(生薬学・医薬品有機化学など)として設置する。これらを講義科目として学修した後,知識に基づいた技能を身につけるために,2年次後期及び3年次前期において実験実習科目を設置する。

3)生命体の成り立ちを個体,器官,細胞レベルで理解し,生命体の構造や機能調節などに関する基本的な知識を身につけるために,生命体の構造と機能に関連する科目(生化学など)を1・2年次においては専門基礎科目として,3年次ではより高度な内容を専門科目(生理化学・細胞生物学など)として設置する。これらを講義科目として学修した後,知識に基づいた技能を身につけるために,2年次後期及び3年次前期において実験実習科目を設置する。

4)医薬品の薬理作用の過程を理解し,疾患に対する薬物の作用,作用機序及び体内での運命に関する基本的な知識を身につけるために,医薬品の作用や医薬品の体内動態に関する科目(薬理学・生物薬剤学など)を1・2年次においては専門基礎科目として,3年次ではより高度な内容を専門科目(薬物動態解析学など)として設置する。これらを講義科目として学修した後,知識に基づいた技能や態度を身につけるために,3年次前期において実験実習科目を設置する。

5)薬物治療の基礎・応用知識を理解し,すべての臓器に関する主な疾患に対する標準的な薬物治療に関して説明できる知識を身につけるために,疾病と病態に関係する講義科目(医療薬学・臨床薬物治療学など)を4年次に専門科目として設置する。また5・6年次には,Problem based learning(問題基盤型学習)形式のグループ学習科目(臨床薬理学など)を設置する。さらにより実践的な技能を身につけるために,4年次後期に事前実習科目を,5年次には臨床実習科目を設置する。そしてこれらを統合した能力をさらに醸成するために,6年次に演習科目(日本薬局方演習)を設置する。

6)医薬品や化学物質のヒトへの影響,及び生活環境や地球生態系と人類の健康に関する基本的な知識を身につけるために,健康・環境に関する講義科目(衛生薬学など)を2・3年次に設置する。これらの知識に基づいた技能・態度を身につけるために,3年次前期において実験実習科目を設置する。

7)社会において薬剤師が果すべき責任,義務などを正しく理解し,薬学,薬物に関する法律,制度,経済及び薬局業務に関する基本的な知識を身につけるために,薬剤師業務や薬事関連法規に関する講義科目(薬事関係法規・薬剤経済学など)を4年次に設置する。より実践的な技能・態度を身につけるために,4年次後期に事前実習科目を,5年次には臨床実習科目を設置する。

8)医療にチームの一員として参画するための,調剤,製剤,服薬説明などの薬剤師業務に必要な基本的な知識を身につけるために,製剤の調製と医薬品の管理に関する講義科目(製剤設計学・医薬品情報学など)を3・4年次に設置する。より実践的な技能・態度を身につけるために,4年次後期に事前実習科目を,5年次には臨床実習科目を設置する。

9)医療の担い手として求められる多様なニーズに柔軟に対応できる薬剤師として活躍するために必須となる問題発見及び解決能力を身につけるために,3年次前期に演習科目(薬学研究方法論演習)を,3年次後期及び4年次では基礎的な内容(基礎研究Ⅰ~Ⅱ)を,5・6年次ではさらに高度な内容(臨床研究Ⅰ~Ⅲ)を卒業研究科目として設置し,丁寧な個別指導を行う。 

10)薬学・科学・医療の進歩に対応できるように,新しい情報や知識を把握し,生涯にわたり自己研鑽を続けるための必要な基礎的な力を身につけるために,1・2年次の外国語科目に加えて,2年次により専門性の高い外国語科目(薬学英語)を設置する。また3年次後期より研究室に配属して研究を行うための卒業研究科目(基礎研究Ⅰ~Ⅱ,臨床研究Ⅰ~Ⅲ)を設置し,丁寧な個別指導を行う。

11)次世代の薬剤師の育成を担うために,後進の指導の重要性を理解し,実践できる能力を身につけるために,研究室の下級生の卒業研究のサポートができるように,環境を整える。

学習成果の評価の方針
学修成果の評価は,上記カリキュラム・ポリシー1)〜11)の方針に基づき構築したカリキュラムの学習方法毎に適した方法を用いて行い,ディプロマ・ポリシーの達成を目指します。概要としては,講義科目では,筆記試験または筆記試験にレポート課題を加味して評価します。実験実習科目ではレポート課題や実習記録などを総合的に評価します。参加型学習やグループ学習科目では,討論の内容やプレゼンテーションの内容で評価します。演習科目では,筆記試験あるいはレポート,プレゼンテーションにより評価します。事前実習科目では筆記及び技能試験で評価します。臨床実習科目では実習記録やプレゼンテーションにより評価します。卒業研究科目は,別に定めるルーブリックにより評価します。
これらの成績評価に加え,薬学プログラムで設定する到達目標への到達度の2つで評価します。
体系的な学びを促進するために,研究室配属のために一定の基準を設けます。臨床実習科目を履修するために,共用試験を課し,共用試験を受験するために一定の基準を設けます。

薬科学プログラム

薬科学プログラムでは,そのディプロマ・ポリシーにおける8項目の能力をもち,教養を持った科学者・技術者を育成するため,以下のような方針に基づいてカリキュラム(教育課程)を編成しています。

1)薬科学を学ぶ上で必要な物理学,化学,生物学,数学及び倫理学などの基本的能力ならびに幅広い教養を身につけるために,1・2年次では平和科目,大学教育基礎科目,領域科目,外国語科目,情報・データサイエンス科目,健康スポーツ科目,社会連携科目,基盤科目を全学実施体制のもとに講義科目として設置する。専門基礎科目としては,早期体験やコミュニケーション・ヒューマニズムに関する科目を設置し,参加型学習を行う。

2)医薬品及び生体物質を含む化学物質の基本的な性質を理解し,代表的な反応,分離法,構造決定法などに関する基本的な知識を身につけるために,物質の構造と性質,天然医薬資源に関連する科目(有機化学・分析化学など)を1・2年次においては専門基礎科目として,3年次ではより高度な内容を専門科目(生薬学・医薬品有機化学など)として設置する。これらを講義科目として学修した後,知識に基づいた技能を身につけるために,2年次後期及び3年次前期において実験実習科目を設置する。

3)生命体の成り立ちを個体,器官,細胞レベルで理解し,生命体の構造や機能調節などに関する基本的な知識を身につけるために,生命体の構造と機能に関連する科目(生化学など)を1・2年次においては専門基礎科目として,3年次ではより高度な内容を専門科目(生理化学・細胞生物学など)として設置する。これらを講義科目として学修した後,知識に基づいた技能を身につけるために,2年次後期及び3年次前期において実験実習科目を設置する。

4)医薬品の薬理作用の過程を理解し,疾患に対する薬物の作用,作用機序及び体内での運命に関する基本的な知識を身につけるために,医薬品の作用や医薬品の体内動態に関する科目(薬理学・生物薬剤学など)を1・2年次においては専門基礎科目として,3年次ではより高度な内容を専門科目(薬物動態解析学など)として設置する。これらを講義科目として学修した後,知識に基づいた技能や態度を身につけるために,3年次前期において実験実習科目を設置する。

5)薬物治療に関する基本的な知識を身につけるために,疾病と病態に関係する講義科目(医療薬学・臨床薬物治療学など)を4年次に専門科目として設置する。これらの科目は自らの将来に向けた専門性を育むために,選択必修科目とする。

6)医薬品や化学物質のヒトへの影響,及び生活環境や地球生態系と人類の健康に関する基本的な知識を身につけるために,健康・環境に関する講義科目(衛生薬学など)を2・3年次に設置する。これらの知識に基づいた技能・態度を身につけるために,3年次前期において実験実習科目を設置する。

7)多様化する社会のニーズに柔軟に対応でき,情熱あふれる研究者として活躍するために必須となる問題発見及び解決能力を身につけるために,身につけた知識やスキルを統合し,問題解決と新たな価値の創造に繋げていく科学的思考能力を育成する。そのために3年次前期に演習科目(薬学研究方法論演習)を,3年次後期及び4年次では卒業研究科目(基礎研究Ⅰ~Ⅲ)を設置し,丁寧な個別指導を行う。

8)薬学・科学・医療の進歩に対応できるように,新しい情報や知識を把握し,生涯にわたり自己研鑽を続けるための必要な基礎的な力を身につけるために,1・2年次の外国語科目に加えて,2年次により専門性の高い外国語科目(薬学英語)を設置する。また3年次後期より研究室に配属して研究を行うための卒業研究科目(基礎研究Ⅰ~Ⅲ)を設置し,丁寧な個別指導を行う。

9)希望する学生のために,高等学校教諭一種免許状(理科)取得のための科目を設置する。

学習成果の評価の方針
学修成果の評価は,上記カリキュラム・ポリシー1)〜9)の方針に基づき構築したカリキュラムの学習方法毎に適した方法を用いて行い,ディプロマ・ポリシーの達成を目指します。概要としては,講義科目では,筆記試験または筆記試験にレポート課題を加味して評価します。実験実習科目ではレポート課題や実習記録などを総合的に評価します。参加型学習では,討論の内容やプレゼンテーションの内容で評価します。演習科目では,筆記試験あるいはレポート,プレゼンテーションにより評価します。卒業研究科目は,別に定めるルーブリックにより評価します。
これらの成績評価に加え,薬科学プログラムで設定する到達目標への到達度の2つで評価します。
体系的な学びを促進するために,研究室配属のために一定の基準を設けます。


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