教育学研究科 学位授与の方針

教育学研究科

本研究科の各専攻の学位授与の方針は,以下の専攻名をクリックすることで確認できます。

【博士課程前期】
学習開発学専攻
教科教育学専攻
日本語教育学専攻
教育学専攻
心理学専攻
高等教育学専攻

【専門職学位課程】
教職開発専攻

【博士課程後期】
教育学習科学専攻

学習開発学専攻

(学習開発基礎専修)
本専修では,生涯学習社会にふさわしい学習の価値やメカニズムについての原理的・理論的内容と,学習者の視点に立つ学習方法や学習支援の方法等に関する実践的研究とを統合し,学校教育や学習の新しい姿を創造することのできる人材を養成します。同時に,いじめや不登校,学級崩壊,校内暴力等の今日的な学校教育課題の解決を図るための実践的な研究・教育能力を有する人材を養成します。そのため,以下の能力を身につけ,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(学術)」,「修士(教育学)」または「修士(心理学)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕
学習の価値やメカニズム,各種学習活動やカリキュラム,特別支援教育等の学識をもとに,学習する者の個性や特性,障害等に応じた学習の支援や指導,また,教育的諸課題の解決に,学習科学の視点で教育学的基盤を発展させながら取り組み,新たな支援や指導法等を開発する教育研究能力を身につけている。
〔修士(心理学)〕
学習の価値やメカニズム,各種学習活動やカリキュラム,特別支援教育等の学識をもとに,学習する者の個性や特性,障害等に応じた学習の支援や指導,また,教育的諸課題の解決に,学習科学の視点で心理学的基盤を発展させながら取り組み,新たな支援や指導法等を開発する教育研究能力を身につけている。
〔修士(学術)〕
学習の価値やメカニズム,各種学習活動やカリキュラム,特別支援教育等の学識をもとに,学習する者の個性や特性,障害等に応じた学習の支援や指導,また,教育的諸課題の解決に,学習科学の視点で取り組み,科学的・学際的に深く探究する教育研究能力を身につけている。

(カリキュラム開発専修)
本専修では,グローバル化や新しい教育課題に対応したカリキュラム開発や初等教育を中心とした教科の学習指導法の開発に活躍できる人材を養成します。そのため,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(学術)」または「修士(教育学)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕
学習の価値やメカニズム,初等教育段階を中心とする各種学習活動やカリキュラムの学識をもとに,学習する者の個性や特性等に応じた学習の支援や指導,また,教育的諸課題の解決に,学習科学の視点で取り組み,新たな支援や指導法,カリキュラム等を開発する実践的な教育研究能力を身につけている。
〔修士(学術)〕
学習の価値やメカニズム,初等教育段階を中心とする各種学習活動やカリキュラムの学識をもとに,学習する者の個性や特性等に応じた学習の支援や指導,また,教育的諸課題の解決に,学習科学の視点で取り組み,科学的・学際的に深く究明する教育研究能力を身につけている。

(特別支援教育学専修)
本専修では,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文あるいは課題研究報告書を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,「修士(教育学)」の学位を授与します。
(1) 障害のある幼児児童生徒にとっての学習の意味,目的,方法について,幅広い知識を有している。
(2) 障害のある幼児児童生徒が抱える心理・生理・病理面の課題,並びに,障害のある幼児児童生徒の教育課程や指導法に関する高度な専門的知識・技能を有している。
(3) 理論と実践を統合しながら,障害のある幼児児童生徒の個のニーズに応じた教育方法やカリキュラム等の開発,インクルーシブ教育システムの構築や共生社会の実現に関する研究を推進する能力を身に付けている。
(4) 特別支援教育に関連する諸課題を協働的・創造的に解決していこうとする態度を身に付けている。
また,特別支援学校教諭一種免許状を有し,教育職員免許法によって定められた基準の単位数を修得した学生に対して,特別支援学校教諭専修免許状(5障害領域)を取得するための資格を付与します。

教科教育学専攻

(自然システム教育学専修)
本専修では,中等教育・高等教育・生涯学習等の場において,諸科学・文化教育に先導的な役割を果たし得る研究者・教育者を養成します。そのため,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕    
(1) 科学教育や自然科学(物理,化学,生物,地学)に関連する分野について幅広い学識と高い専門性を有している。
(2) 科学教育や自然科学(物理,化学,生物,地学)における質的向上に資する教授・学習の原理,方法及び内容開発等に関する教育研究を行うことができる。
〔修士(学術)〕
(1) 科学教育や自然科学(物理,化学,生物,地学)に関連する分野について幅広い学識と高い専門性を有している。
(2) 科学教育や自然科学(物理,化学,生物,地学)の幅広い領域に関連した教授・学習の原理,方法及び内容開発に関する教育研究を行うことができる。

(数学教育学専修)
本専修では,中等教育・高等教育・生涯学習等の場において,諸科学・文化教育に先導的な役割を果たし得る幅広い学識と深い専門性を有する研究者・教育者になるために,数学教育学及び数学内容学(代数学, 幾何学, 解析学, 統計学)の領域における質的向上に資する教授・学習の原理,方法及び内容開発等に関する教育研究能力と教育実践力を身に付け, 教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。

(技術・情報教育学専修)
本専修では,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得しし,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。
(1) 技術内容,情報内容に関する専門的,学術的な知識と技能を身に付けている。
(2) 技術教育,情報教育に関する専門的,学術的な知識と技能を身に付けている。
(3) 技術や情報,関連する教科の問題を,学術的な視座からとらえて発見・具体化し,適切な研究方法を選択して問題解決を図る総合的な知識・技能を有し,基礎,応用,開発研究を行うことができる。
(1),(2)の能力は,シラバスに基づく各科目の成績評価に基づいて評価されます。(3)の能力は,製作・制作品や,修士論文に関する発表の内容,学習態度に基づいて評価されます。

(社会認識教育学専修)
本専修では,学士課程教育によって修得した学識・能力を発展させ,中等社会系科目に関連する高度な知識・理解,技能・態度を修得し,グローバルな視野に立ち,国内外の教育現場等において先導的な活動を果たすための研究能力と,研究に裏付けられた実践力を備えた人材を養成します。そのため,以下の点をすべて満たした学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕
(1)「社会認識内容学」を構成する人文・社会科学の諸領域の幅広い学識を修得し,「社会認識教育学」を構成する諸領域のいずれかに関して自立して研究できる知識・理解,技能・態度を身に付け,優れた社会系教科教育を教育,実践できる能力を有している。
(2) 教育課程に定められた基準の単位数を修得している。
(3)「社会認識教育学」に関連した修士論文を提出し,その審査及び最終試験に合格している。
〔修士(学術)〕
(1)「社会認識教育学」に関する幅広い学識を修得し,「社会認識内容学」を構成する人文・社会科学の諸領域のいずれかについて自立して研究できる知識・理解,技能・態度を身に付け,優れた社会系教科教育を教育,実践できる能力を有している。
(2) 教育課程に定められた基準の単位数を修得している。
(3)「社会認識内容学」に関連した修士論文を提出し,その審査及び最終試験に合格している。

(国語文化教育学専修)
本専修では,ことばとその文化の研究と教育において先導的な役割を果たし得る研究者・教育者を養成します。そのため,次のような幅広い学識と高度な専門的知識・能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。
(1) 学校教育における各教科の教育と,その基盤となる学問および文化に通底する認識
(2) 国語教育学に関する専門的な知識・能力
(3) 国語とその文化(国語学・国文学・漢文学)に関する専門的な知識・能力
〔修士(教育学)〕
上述の(1)の認識を基盤として,(2)の国語教育学に関する高度な専門的知識と研究能力を身に付けた学生に修士(教育学)の学位を授与します。
〔修士(学術)〕
上述の(1)の認識を基盤として,(3)の国語とその文化に関する高度な専門的知識と研究能力を身に付けた学生に,修士(学術)の学位を授与します。

(英語教育学専修)
本専修では,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,かつ修士論文の審査及び最終試験に合格し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕〔修士(学術)〕
(1) 英語及び英語教育に関する専門的な知識を広く身に付けている。(「教科教育学研究方法論」「「教科教育学融合プロジェクト」「英語教育学演習」「英語内容学演習」等の履修による。)
(2) 英語教育の実践者としての教育実践力を身に付けている。(「英語教育学実践事例研究」「教科教育学の実践的展開」等の履修による。)
(3) 英語教育の分野での先導的な研究を遂行することができる。(「英語教育学特講」等の履修と英語教育学特別研究・英語内容学特別研究(修士論文)の遂行による。)

(健康スポーツ教育学専修)
本専修では,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕
中等教育・高等教育・生涯学習等の場において,体育・スポーツの先導的な役割を果たしうる幅広い学識と専門性を有する研究者・教育者になるために,生涯活動教育や教科教育学等の幅広い領域における質的向上に資する教授・学習の原理,方法及び内容開発等に関する教育研究能力を身に付けている。
〔修士(学術)〕
中等教育・高等教育・生涯学習等の場において,人間の発達および動き等の先導的な役割を果たしうる幅広い学識と専門性を有する研究者・教育者になるために,生涯活動教育等の幅広い領域における質的・量的な関係を分析・統合する方法及び内容開発等に関する教育研究能力を身に付けている。

(人間生活教育学専修)
本専修では,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕〔修士(学術)〕
中等教育,高等教育及び生涯教育の場において,人間生活教育を先導する役割を果たし得る学識と専門性を有する研究者・教育者になるために,人間生活教育の原理,方法及び内容についての理解と教育実践力を深め,人間生活教育の質的向上に資する教育研究能力を身に付けている。

(音楽文化教育学専修)
本専修では,以下の能力を身に付けるとともに,特に教育学分野の学問を専攻して教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」または「修士(学術)」を授与します。
〔修士(教育学)〕〔修士(学術)〕
中等教育・高等教育・生涯学習等の場において,音楽教育に先導的な役割を果たし得る幅広い学識と専門性を有する研究者・教育者になるために,人間の生涯にわたる活動をより豊かにする音楽文化に関する教授・学習の原理,方法及び内容開発等に関する教育研究能力を身に付けている。

(造形芸術教育学専修)
本専修では,以下の能力を身に付けるとともに,造形芸術教育学分野を専攻して教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,「修士(教育学)」を授与します。
同様に,以下の能力を身に付けるとともに,特に学際的分野を専攻して教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,「修士(学術)」を授与します。
〔修士(教育学)〕〔修士(学術)〕
中等教育・高等教育・生涯学習等の場において,人間の生涯にわたる活動を豊かにする造形芸術の教育に先導的な役割を果たし得る幅広い学識と専門性を有する研究者・教育者になるために,その教授・学習の原理,方法及び内容開発等に関する教育研究能力を身に付けている。

日本語教育学専攻

本専攻では,日本語教育にかかわる国内外の様々な職域で先導的な役割を担い,教育・研究者として活躍できる人材を養成します。そのため,以下の能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「修士(教育学)」,「修士(心理学)」,「修士(学術)」のいずれかの学位を授与します。
〔修士(教育学)〕〔修士(心理学)〕〔修士(学術)〕
(1) 急速に進むグローバル化の下,国内外において,増加の一途をたどる日本語学習者(児童から成人まで)に対応し得る,高度な知識・技能を身に付けている。
(2) グローバル・マインドを持った日本語教育の研究者・教育者となるために,「言語」「教育」「心理」「文化」「社会」にわたる日本語教育学を構成する幅広い領域において,理論・実践の質的向上に資する教育研究能力(思考力・判断力・表現力)を身に付けている。
(3) 日本語学習者と日本語母語話者が共修する中で,日本語や日本文化についての理解を深めるという新たな「学び」を構築・支援できる能力(主体性・協働性)を身に付けている。

教育学専攻

本専攻では,大学・研究機関の教員・研究者や高度専門職業人として活躍できる人材を養成する。そのため,以下の資質・能力を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文あるいは課題研究報告書を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,「修士(教育学)」の学位を授与する。
〔修士(教育学)〕
(1) 教育関連諸科学における高度な知識を有し,これらを人間形成の視点から総合的に把握することができる。
(2) 外国語運用能力,情報収集,統計分析,観察法,情報処理など,教育学の研究手法を自在に活用できる。
(3) 具体的な教育課題に対して,高度な研究手法を応用し,分析的・批判的に学術的研究を推進できる。
(4) 研究開発・問題解決・政策立案など,教育に関する研究・実践を,学術的な知見の蓄積に基づいて発展的に継続し,その成果を発信できる。

心理学専攻

本専攻では,以下の能力・資質を身に付け,教育課程に定められた基準の単位数を修得し,さらに修士論文を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,「修士(心理学)」の学位を授与します。
〔修士(心理学)〕
(1) 認知,学習,社会,教育,発達,臨床,幼児等の心理学各領域の多様な視点から人間の行動とその心理過程に科学的にアプローチできる能力を身に付けている。
(2) 現代社会における人間の「こころ」に関する課題を認識し,それらを解決するための資質を身に付けている。

高等教育学専攻

本専攻では,高等教育に関する事象を,教育社会学・比較教育・教育行政・歴史学などのさまざまな学術的知見や研究方法を用いて総合的に捉え,高等教育研究の発展および高等教育機関の運営に貢献する能力を養うことを目的としています。その実現のため,所定の期間在学して以下の能力を身に付け,教育課程に定められている基準の単位数を修得し,修士論文あるいは課題研究を提出してその審査及び最終試験に合格した学生に,「修士(教育学)」の学位を授与します。
〔修士(教育学)〕
(1) 高等教育研究の専門的知識を十分に身に付けている。
(2) 教育社会学・比較教育・教育行政・歴史学などの異なる学問分野が用いる研究アプローチ・知識体系を理解している。
(3) 自らが設定した課題を適切な研究手法を用いて分析・考察できる研究スキルを修得している。
(4) 自らの思考プロセスを論理的に説明し,伝達するためのコミュニケーション能力を持っている。

教職開発専攻

【専門職学位課程】(教職開発専攻)
本専攻(教職大学院)では,共通科目,コース選択科目,コース必修科目,学校における実習科目を履修し,必要な単位数を修得して,大学院における理論と実践の往還による学修を通じて「探究・創造・協働の学び」を追求する新しい学校づくりを担う「総合的で実践的なプロフェッショナル」に相応しい「自己の崇高な使命を深く自覚」し,実践的対応力と実践研究力とを身に付け,課題研究報告書の審査に合格した学生に,「教職修士(専門職)」の学位を授与します。

教育学習科学専攻

【博士課程後期】
本専攻では,学習開発学,教科教育学,日本語教育学,教育学,心理学,高等教育学の6分野において,高度な専門的知識と技能,研究計画・実践能力を身に付け,それらを活用してグローバルな視点から教育的諸課題の解決を促進しうる学生に,主たる研究テーマ及び専門領域に応じて,「博士(教育学)」,「博士(心理学)」,「博士(学術)」のいずれかの学位を授与します。


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