INU修士サマースクール「地球環境の持続性」

プログラム概要

INU修士サマースクール「地球環境の持続性」は、2012年から広島大学で始まった環境系の夏季集中コースです。対象者はINUに加盟する北米、欧州、アジア、オース トラリアなどの修士(博士課程前期)学生です。講義や演習などは、おもにINU加盟大学の教員によって行われます。

目的

・地球環境の劣化の現状について認識を共有します
・環境を保全しつつ、持続的に発展するにはどうしたらよいのかについて考えます
・フィールドワークを通して、沿岸域の環境再生技術と管理手法について学びます
・一地球市民として、環境保全に関する責任について、より深い認識を醸成します

特徴

・著名な環境学者による講義と演習
・平和記念式典参列、被ばく体験講話、日本文化体験など、広島ならではの体験学習プログラム

費用

・私費で参加される学生の場合は、食費、宿泊費、広島までの旅費については、各自でご負担下さい
・期間中の見学会などでのバス費用(フェリー代は除く)やテキスト代はかかりません
     

開講時期・単位など

・8月3日~9日(7日間)
・修了証を発行
・対象は、INU加盟大学の博士課程前期(研究科は問わない)に在籍している学生で、環境問題に興味があり、講義等を理解できる英語力を有すると思われる者

注:生物圏科学研究科主催のサマースクールは別途開催します。詳しくは研究科HPをご参照ください。

広島大学生物生産学部 附属練習船 豊潮丸

干潟域

2015年開催報告

INU環境系修士サマースクール「Global Environmental Sustainability - Water Quality -」が2015年(平成27年)8月5日から11日までの日程で開催されました。本サマースクールは、今回が4回目で、広島大学がホストを務め、INU加盟大学を中心に9つの大学から学生や教員総勢35名が参加しました。

本サマースクールでは、講義やフィールドワーク、学生による発表やそれに基づく議論等で構成されました。太田川上流(三段峡)から下流(広島市内)に至るまでの水質調査、河川の開発・利用とその問題点に関する講義、学生による課題発表、国境をまたぐ河川の上流・下流に立場分けした模擬国連形式の討論等が行われました。また、日本文化体験としては、昨年同様、平和記念式典への参列、西条の酒蔵訪問(オプショナル)、カラオケ体験(オプショナル)等が行われました。

ほとんどの学生が、今回のサマースクールに参加する価値があったと感じており、終了後に行った無記名のアンケート結果では、アカデミックな事柄(講義、フィールド調査等)に関しては、4.32(5点満点)、アカデミックな事柄以外(平和記念式典や学生交流等の異文化交流や体験)は、4.75(5点満点)と高評価を得ました。また、外国からの参加教員からも本サマースクールに対し、全般にわたり高評価を得ており、特にサマースクールの後半に行った学生による発表の質が高く、サマースクールが大変有意義なものであることが実感できたとの意見がありました。

サマースクール期間中、参加者は積極的に交流を深めており、さらにはサマースクール修了後にも電子メールその他のコミュニケーションツールを使用して、様々なイベント・近況について連絡を取り合っており、極めて強い絆が築かれたと思われます。また、広島大学がホストを務めるサマースクールは今年度で終了しますが、今後とも他のINU加盟大学でホストを持ち回りで担当して継続する相談が行われております。

以上、本サマースクールは、水域環境分野のスペシャリストを養成すると教育目標に加え、広島大学のみならず世界各地からの参加大学の修士学生および教職員が国際化するのに貢献したと考えられます。


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