教育学部 SCHOOL OF EDUCATION

社会の未来を担う人間を育てるために、学校教育や学習社会の構築に携わる人材を育成する

第一類(学校教育系)

初等教育教員養成コース

小学校教育のプロフェッショナルになろう

初等教育教員養成コースには、小学校教育に関する理論や実践を学び、教員としての基礎的な資質能力をしっかりと伸ばすカリキュラムが用意されています。3年次からは、特別活動、学級経営、生徒指導、道徳教育を中心とする学習開発実践専修と、教科等の指導を中心とする初等カリキュラム専修に分かれて少人数のゼミで専門的な力量を身につけます。博士課程前期・後期の大学院にも接続しています。小学校以外にも幼稚園、中・高教諭の免許状の取得が可能であり、卒業生は多方面で活躍しています。

特別支援教育教員養成コース

障害のある子どもたちの学びと自立を支える

特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加を目指し、一人ひとりの教育的ニーズを把握しながら、本人の主体的な学びを大切にした支援をしていく教育です。このコースは、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱の5つの指導領域について学び、すべての領域の特別支援学校教諭免許状が取得できる、全国でも数少ない教育課程を持っています。言語障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症などについて学ぶ授業もあり、障害のある幼児児童生徒の心理・生理・病理、教育課程、指導法などに関する幅広い知識や技能を修得できます。卒業生は特別支援学校を中心に、障害のある幼児児童生徒の教育に携わる教員として活躍しています。大学院に進学して、さらに専門性を高める人もいます。

第二類(科学文化教育系)

自然系コース

自然をまるごと探究し、科学教育で未来を拓く

自然系コースでは、時代を先取りした科学教育を構想し実践できる専門家を育成します。授業では、科学教育に関する理論と、理科の内容や背景にある自然科学について、相互に関連づけながら専門的に学習します。講義・演習、観察・実験、野外実習など多彩な形態による学習を通して、幅広い知識と技能、実践的な指導力や研究力を身につけます。卒業生は、中・高等学校の理科教員、小学校教員、企業や公共団体等の教育専門職のほか、大学院に進学し、より高度な専門性を備えた職業人や研究者を目指す人も多くいます。

数理系コース

科学文化としての「数学」を身につける

数理系コースでは、科学技術創造立国の基盤形成に貢献できる豊かな数学教育を創造するために、科学文化としての数学の教育目的、カリキュラム、理解のプロセス、教授・学習方法などの研究・教育、および代数学、幾何学、解析学、確率論・統計学などの数学内容の研究・教育を通して、数学教育学の専門的知識や理論の修得を目指します。それによって、児童期から成人までの数学文化の優れた学習指導実践能力や学習材開発能力を持つ、中・高等学校教員をはじめとした、幅広い教育関連分野において活躍できる人材の育成を行います。具体的には、数学的知識だけでなく、数学的思考も重要であるということを学びます。そして、数学を学習することの面白さや数学の人間形成に果たす役割など、数学教育の向上発展につながる内容を学びます。卒業後は、大学院進学の道も開かれています。

技術・情報系コース

工夫・創造のものづくりとICT社会の人づくり

技術・情報系コースでは、情報技術も含めた、幅広い生産技術の礎をなす「工夫・創造のものづくり」と、そのような技術的素養を備えた「ICT 社会の人づくり」を目指しています。技術・情報に関する諸科学の内容を基盤として、技術・情報教育の目標・内容・方法などに関する専門的教育を行い、科学技術創造立国の実現に貢献できる人材を育成します。授業科目は技術分野(技術教育・木材加工・金属加工・機械・電気・栽培)および情報分野(情報教育・ハードウェア・ソフトウェア・情報通信ネットワーク・情報処理)に関するものがあり、両分野の知識を融合して実践的なスキルが養えるよう、体系的に構成されたカリキュラムを提供しています。卒業後は、中・高等学校教員をはじめ、企業等の教育専門家や技術者、大学院でさらに専門的な研究を行うなど、幅広い分野に進んでいます。

社会系コース

社会科教育・教科専門科目を専任教員の指導で広く深く学ぶ

社会系コースの主な目的は、高等学校地理歴史科・公民科、中学校社会科の教員養成です。「社会科とは何か」「社会科をどう教えるのか」という教科の意義の理解や教育方法論、ならびに地理学(人文・自然)、倫理学、法学、経済学(経済史)など教科に関する豊富な専門知識を本コース教員の指導により修得した卒業生(大学院修了後も含む)の多くは、小・中・高等学校・大学の教員や研究者、生涯学習など教育・研究分野において多岐にわたり活躍しています。

第三類(言語文化教育系)

国語文化系コース

ことばを通して人と関わり、人を育てる人材を育成

言葉と、言葉による交流や文化について知ること、それらをふまえて言葉の教育としての国語教育のあり方を追究することが国語文化系コースの教育・研究目標です。この目標に合わせて、本コースには、国語教育の目標、学習・指導法、教材開発など、教科教育に関する科目群と、国語学、国文学、漢文学など、教科教育内容に関する科目群の2つの授業科目群があります。授業以外にも、学生主催の研究会、中・高等学校の先生をお招きする懇話会・講演会など、自主的に参加できる研究の機会が多くあります。

英語文化系コース

英語を通したグローバル人材育成の教育リーダーに

英語文化系コースでは、中・高等学校の英語教師に必要な資質と能力を備えた「英語を学び教える」エキスパートを養成します。英語という言語や、それを使う人々の社会や文化を深く学び、効果的な指導法をデザインする、魅力のある授業が数多く用意されています。2年次のイギリスでの約半年間の私費留学などを通して、英語コミュニケーション能力も飛躍的に向上します。卒業生の多くは、主に西日本各地の教育現場で活躍しています。英語教師、研究者、英語を使う職業人を目指す人を待っています。

日本語教育系コース

世界で活躍する日本語教師と異文化交流エキスパートを育成

日本語教育系コースでは、日本語を外国語として教える日本語教師を養成しています。日本語・日本文化に関わる分野を広く学ぶことができるとともに、さまざまな国の留学生と、イベントやモデルクラスを通して交流するなど、国際色豊かなキャンパスライフを送ることができます。在学中に留学する学生も多く、国内外において日本語教育を体験する実習も提供されています。本コースの卒業生は大学院への進学に加え、日本語教師、中・高等学校教員、民間企業、公務員などの職業に就き、世界の各地で幅広く活躍しています。

第四類(生涯活動教育系)

健康スポーツ系コース

キラリと光る知性と実践力!体育科教員としての力を磨く

健康スポーツ系コースは、キラリと光る知性と実践力を備えた体育のエキスパート養成を目指しています。健康学、体育・スポーツ学、体育科教育学等の各専門分野においての科学的認識を深め、さらには各種スポーツ種目の実践を通して、理論に基づいた実践力と指導力を身につけます。これらの専門教育を通して、中・高等学校の保健体育の教員免許と、公認スポーツ指導者や健康運動実践指導者の受験資格も取得できます。本コースの卒業生は、中・高等学校の保健体育教員をはじめ、一般企業やスポーツ関連の組織・団体、公務員(警察官・消防士など)、さらに青年海外協力隊員として国際的に活躍している人もいます。また、大学院に進学して、より専門性を高める道も開かれています。

人間生活系コース

Quality of Lifeの向上を目指し、人間生活を探究する

現代社会に生きる私たちには、Quality of Life(生活の質)の向上のために、生涯発達の視点から生活と環境の相互作用を再考し、個人がどのように生きるべきかを問うことが求められています。これらの課題を追究し、人間生活教育学の専門家を育てることを目指して、本コースでは多角的な視点から教育を行い、人間生活を科学的に探究できる場を提供しています。卒業後は中・高等学校の家庭科教員、公務員、教育関連や生活関連企業への就職の他、大学院に進学して研究者として活躍する場も開かれています。

音楽文化系コース

グローバルに活躍する音楽人を目指して

グローバル化に伴って私たちの社会や音楽文化は多様化し、音楽教育の重要性もさらに高まっています。音楽文化系コースでは、グローバル社会で活躍できる音楽人の育成を目指して、専門の演奏実技(ピアノ、声楽、管弦打楽器、作曲、指揮法など)やアンサンブル実習(合唱、オペラ実習、吹奏楽、オーケストラなど)のほか、音楽教育学、西洋音楽、日本音楽などの多彩な講義・演習を開講しています。卒業後は、大学院への進学、大学教員、中・高等学校教員、民間企業への就職などの道が開かれています。

造形芸術系コース

生涯活動の視点に立ち、造形芸術の専門家を育む

絵画、彫刻、デザイン、工芸、造形芸術学、造形芸術教育学の諸領域で、生涯にわたる造形芸術教育の方法やカリキュラムなどに関する専門教育を行います。1年次から段階的に造形芸術の諸領域を学び、3年次後期で卒業研究のための専門領域を決定し、卒業制作展や卒業論文発表会では4年間の成果を発表します。卒業後は、教員、文化施設における学芸員、美術・工芸、デザイン、印刷、出版など、幅広い分野での活躍が期待できます。大学院への進学によって専門性をさらに高めることを推奨しています。

第五類(人間形成基礎系)

教育学系コース

教育のスペシャリストへの道

教育に関する理論や思想、事象、課題を、哲学・歴史・社会学・国際比較的視野から研究するとともに、教育方法・技術や教育課程、学校経営・教育行財政、社会教育・生涯学習をめぐる具体的問題群について理論的・実践的に検討します。教育諸科学の体系的知識を提供し、教育に関する高い識見と総合的な判断力を持つ専門的人材の育成を目指します。卒業後の進路は、大学院進学、公務員や小・中・高等学校教員、民間企業、国際的な教育開発協力などです。大学院進学後、大学教員の輩出数は全国屈指です。

心理学系コース

「こころ」の多様な側面と問題を学び、解決する力を身につける

心理学系コースでは、人間の「こころ」を理解するために、認知心理学、学習心理学、社会心理学、教育心理学、発達心理学、臨床心理学など、心理学の主要な領域の講義科目を設定し、さらに「こころ」の働きを測定する実験や調査、検査、測定データの分析などの研究法に関する講義、英語文献の読解力をつける講読演習、実験や調査を実際に行いながら学ぶ基礎実習や課題演習などの科目を提供しています。これらを通して、現代社会で生じる人間の心や行動に関連したさまざまな問題を解決できる人材を育成します。


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