第15回 文系・理系の枠を超えて、問題を捉え、解決へ導きたい

総合科学部総合科学科自然探究領域2年 小林 美月(こばやし みづき)さん
<静岡雙葉高等学校出身>

 

等身大の広大生の声を入学希望の方にお届けするコーナー『広大生の生の声』。
第15回は、静岡雙葉高等学校出身の総合科学部2年・小林美月(こばやし みづき)さんです。

「文系・理系を超えた総合的な視野を養いたい!」と総合科学部を選んだ小林さん。自然環境実習でマレーシアへ行ったり、東広島市の森林保護の活動に参加したりと、アクティブに活動する傍ら、総合科学部の広報誌『飛翔』の編集長を務め、リーダーシップを発揮しています。そんな小林さんに、受験勉強のこと、広大の授業や先生、キャンパスライフについて、いろいろと聞いてみました。
 

総合科学部を受験しようと思ったきっかけは? 

私は、高校1年生の文系・理系の選択でかなり悩みました。最終的に文系に進んだものの、理系の分野も含めて総合的に学びたいと思っていました。また、生き物が大好きなので、「自然環境」「エコ」に関わる問題に強い興味がありました。広大の総合科学部には、「自然環境科学」を専門的に学べる授業科目群があったので、私にはぴったりでした。
 

静岡から広島に来るのは遠いと思いませんでしたか?

実は前期に他の大学を受験し、後期で広大を受験しました。前期に受けた大学に比べれば、確かに広大は遠いですが、国立大学志望だったので、「後期は最後のチャンス、絶対に合格する!」と覚悟を決めていました。なので、遠さはそんなに気になりませんでした。
 

受験勉強はいつごろから始めましたか?

本格的に始めたのは、高校3年生の夏休み前からです。3年生の4月に部活は引退したのですが、なかなかすぐにスイッチが入りませんでした。
 

小林さんの勉強方法について教えてください!

暗記系科目の「日本史」「生物」は、参考書や問題集を使って、授業よりも先に自分で進めていました。授業が復習となって、知識がスムーズに定着しました。

私の通っていた学校は中高一貫で、中学のときから古典の授業があったおかげで、国語は得意でした。でも、英語だけは苦手意識があったので、通信講座や個人塾を活用していました。
 

受験生時代を振り返る小林さん
 

受験勉強中は、どうやってモチベーションを保っていたのですか?

休憩のときに、友達と会話することですね。基本的には、学校を活用して勉強していたので、友達といっしょに頑張っていました。
 

受験当日のことは覚えていますか?

私が受験した年の総合科学部の後期試験では、英語の総合問題と面接がありました。面接は、最初に現代文を読んで、その内容に関する質問に口頭で答えるというものでした。答えたことに対して、 面接官から深く突っ込まれることもあり、焦る気持ちもありました。でも、「ここで今までやってきたことを発揮しなきゃ意味がない!」と自分を奮い立たせ、なんとかやり切ることができました。
 

先生とはよく会話をするという小林さん
 

ここからは、広大へ入学してからのことを聞かせてださい。 広大の先生や授業はどうですか?

アットホームな雰囲気の先生が多いですね。授業後に研究室へ出向いたりして、先生と気軽に会話をしています。私は文系だったので、化学などの知識があまりなく、わからないことも多いです。でも、質問に行けば丁寧に教えていただけるので、今のところ何も困っていません。

私の所属する自然探究領域の中でも、さまざまな先生がいて、分野や研究テーマが異なります。同じ問題を扱ったとしても、違った分野やテーマからのアプローチを学べるので、視野が広がりました。

これまでに受けた授業の中では、絶滅危惧種の動物をどう守るのか?を考える「保全生態学」、自然界における窒素の循環に重要な役割を果たす根粒菌について学ぶ「根圏の科学」はとても興味深かったです。
 

ちなみに、他学部の授業は受けましたか?

はい。理学部の自然環境実習に参加させてもらいました。マレーシアの熱帯雨林に行き、植物や自然破壊について現地で学びました。
 

行動力がありますね!海外にも興味があるんですか?

東南アジアの雰囲気が好きなんです。この実習の少し前には、広大の新入生向け短期留学プログラムの「STARTプログラム」を活用して、インドネシアのジャワ島東部の学園都市マランにも2週間行きました。そのときにインドネシアで仲良くなった友人の何人かが日本へ留学することになり、さらに交流を深めることができました。
 

「STARTプログラム」で知り合ったインドネシアの友人と
 

総合科学部の広報誌『飛翔』の編集長を務めていると聞いています。やりがいや苦労について教えてください!

総合科学部の先生やOB・OGの方に取材に行く機会があり、さまざまな人と関わることができて楽しいです。OB・OGの方にお会いしたときは、自分のちょっと先の将来像を考えるきっかけにもなりました。

私は、85号・86号で編集長を務めましたが、先輩が引退された85号の編集時はわからないことも多くて苦労しました。しかし、編集委員の仲間の手助けのおかげで、価値のある『飛翔』を作りあげることができたと思います!
 

発行された『飛翔』を眺める小林さん
 

その他、何かサークルなどには入っていますか?

学生ボランティア団体「OPERATIONつながり」に入っています。長期休暇中の子供たちに宿題を教えるボランティアや、東広島市河内町のまちおこしなどに携わっています。春休みには宮城県に行き、震災復興支援活動も経験しました。

それ以外にも、東広島市の森林保護活動に参加し、東広島市龍王山の木の間伐作業(※)などを行っています。授業の中で紹介されたのをきっかけに参加してみたのですが、最初の活動が思ったよりも楽しく、そこで出会った社会人の方々にも優しく接していただいたので、その後も継続して参加しています。

(※)健全な森林を育てるために、成長過程で過密となった森林を抜き切りし、本数を減らす作業のこと。
 

「OPERATIONつながり」震災復興支援活動・第8次隊派遣メンバーとの集合写真

間伐作業の様子
 

今後の目標や夢は?

将来は環境問題に対して、文系・理系の枠を超えた視点でアプローチし、問題解決ができるような人になりたいと思っています。広大で学んだことを生かし、将来につなげられるようにしたいです。
 

最後に、広大へ入学を考えている後輩へメッセージを!

大学生活では、高校時代には思いもよらなかった素敵な出会いがたくさんあり、そのたびに自分の視野や可能性が広がっていきます。受験では辛い思いもたくさんした私ですが、その経験があって、今の大学生活が有意義なものとなっています。素敵なキャンパスライフを思い描いて受験を乗り切ってくださいね。広大で待ってます!
 

2014年9月30日 記事/i 写真/N(広報グループ)
撮影場所/
「la place(ラ・プラス)」(マーメイドカフェ広島大学店)


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