説明会の様子 |
説明を行う岩澤助教 |
広島大学 放射光科学研究センター(以下「HiSOR」という)の岩澤英明助教、島田賢也教授、産業技術総合研究所 電子光技術研究部門 酸化物デバイスグループの相浦義弘研究グループ長を中心とする研究グループは、HiSORの高輝度シンクロトロン放射光を利用した、世界最高水準の分解能の角度分解光電子分光実験により、電子同士が互いに強く避け合う効果(電子相関)と電子が結晶格子の振動から受ける効果(電子・格子相互作用)を定量化することに成功しました。
電子相関の取扱いは極めて難しく、これまでの研究の多くは、電子相関の効果を漠然と仮定し、電子・格子相互作用の評価を行っていました。今回、研究グループは、電子相関の効果を明確に考慮した上で、正しい評価法を新しく導出しました。新しい評価法を用いると、電子・格子相互作用の強さは従来考えられていた値よりも著しく大きく、電子相関効果とともに重要な役割を担っていることが初めて明らかになりました。
この評価法は、多くの強相関電子材料に広く適用可能であり、現代の電子デバイス開発に威力を発揮するものと期待されます。
本研究の成果は、平成25年5月31日、英国Nature Publishing Groupのオンライン科学雑誌『Scientific Reports』電子版3巻(記事番号:1930)に掲載されました。
【研究内容に関するお問い合わせ先】
国立大学法人 広島大学 放射光科学研究センター
助教 岩澤 英明 (いわさわ ひであき)
教授 島田 賢也 (しまだ けんや)
Tel: 082-424-6293 Fax:082-424-6294
E-mail: h-iwasawa*hiroshima-u.ac.jp
(岩澤)
kshimada*hiroshima-u.ac.jp(島田)
【記者会見に関するお問い合わせ先】
国立大学法人 広島大学 学術・社会産学連携室 広報グループ
TEL:082-424-4518 FAX:082-424-6040
E-mail:koho*office.hiroshima-u.ac.jp
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