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研究成果-折りたためる橋(モバイルブリッジ)の原型プロトタイプを完成



有尾助教が開発したモバイルブリッジ

有尾助教が開発したモバイルブリッジ

災害時の迅速なインフラ復旧や被災者救助が可能

広島大学大学院工学研究科・土木構造工学研究室の有尾一郎助教は、迅速な災害復旧を可能にする「折りたためる橋(モバイルブリッジ)」の建設基礎技術を、社団法人建設機械化協会施工技術総合研究所と共同開発し、24日(月)、橋のプロトタイプを報道各社などに公開しました。



この橋は、幅0.5m、長さは0.5mから6mまでアコーディオン状に伸縮可能であり、コンパクトに折りたためて移動ができ、人が歩ける橋としては、世界で始めての原型プロトタイプです。既存のインフラ復旧用の応急橋は、大型車両の荷重を基に設計されるため、短い橋であっても重厚な構造物の組み立てとなり、時間がかかるほか、被災者の救助救援仕様にはなっていません。時間が最優先される被災現場であるにもかかわらず、橋の組立てに時間がかかってしまう点は、危機管理上の大きなデメリットです。



今回開発した技術は、あらかじめ橋に展開機構を設けることによって、架設組立て時間を短縮させる画期的な建設技術です。開発上の課題も幾つか残されていますが、この技術を確立できれば、橋梁そのものをコンパクトに折りたたんで被災現場に運搬し、それを展開施工することが可能となります。実際の運用に当たっては、被災現場の規模や状況などから、様々な制約条件や技術的課題も想定されますが、折りたためる橋があれば、迅速な救助やライフラインの確保に役立てることが期待できます。なお、この研究成果の一部は、平成21年度土木学会全国大会(9/4)で発表する予定です。



【お問い合わせ先】

広島大学社会連携・情報政策室

広報グループ TEL:082-424-6017


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