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人間社会科学研究科の中空萌講師が第47回澁澤賞を受賞しました

澁澤賞は、広く人類の文化を研究する民族学、文化人類学、社会人類学などの分野の業績のあった若手研究者に贈られる賞です。財界人で民俗学者・生物学者としても知られる澁澤敬三氏(澁澤栄一の孫)の朝日賞受賞を記念して1963年に創設されました。

中空講師は、2019年に著書「知的所有権の人類学ー現代インドの生物資源をめぐる科学と在来知」(世界思想社教学社)を出版。薬草など豊富な生物資源を背景に伝統医療が普及しているインドで、「知的所有権」というグローバルな枠組みが持ち込まれた時にどのようなことが起きるかを、10年間にわたって多面的に現地で調査研究した成果をまとめたものです。

選考の理由として澁澤賞選考委員会は「オルタナティブな人間観と人々の暮らしの豊かさの可能性を広く世界の読者に語りかけるものとなっている。真摯に言葉を選び紡いだこの作品は、繰り返し読まれ、人類学・民族学の実践の一つの道標となるであろう」と評しています。

中空氏

中空氏

大学院時代からインドをフィールドとして文化人類学の研究を続ける中空講師は「自分の研究成果が認められたこともありますが、それ以上に、インドでお世話になった人たちにお返しができたのが何よりうれしいです」と喜びを語っていました。

「今後は人間社会と自然の関係について新しい視点を導きたい。そのために他分野の研究者とも学際的に関わり研究を深めていきたいですね」

【お問い合わせ先】

広島大学広報グループ

E-mail: koho*office.hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)


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