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本研究成果のポイント
- 2021年2月に実施した全国調査(※)結果を分析し、人々がコロナワクチン接種を躊躇する社会経済的要因を明らかにしました。
- コロナワクチンの接種が無償で受けれるようになった際に、ワクチン接種をするかを聞いたところ、47%の回答者が積極的に接種を受けたいと回答した一方、22%の回答者が接種に消極的で、31%の回答者が態度を決めかねていることがわかりました。この結果は、53%の回答者がワクチン接種に躊躇していることを意味します。
- ワクチン接種にネガティブな影響を与える社会経済的属性としては、性別(女性)、年齢、主観的な健康不安、子供がない、家計収入および家計資産が低い、金融リテラシーが低い、将来不安が大きい等がわかりました。コロナワクチンの早期普及による集団免疫獲得に向け、効果的なワクチン接種への応用が期待されます。
(※)株式会社日経リサーチの協力を得て調査を実施。
【調査方法】インターネットによる調査(全国の20歳以上の男女を対象)
【調査時期】2021年2月19日~26日
【有効回答者数】6,103(有効回答割合35%)
概要
広島大学大学院人間社会科学研究科経済学プログラム 角谷快彦教授らの研究グループは、株式会社日経リサーチの協力を得て、2021年2月に全国でコロナワクチン接種への人々の反応を聞いたデータを分析しました。人々のワクチン接種への態度にはさまざまな社会経済的要因が影響を及ぼしていることを明らかにしました。
論文情報
- 掲載誌: International Journal of Environmental Research and Public Health
- 論文タイトル: Willing or Hesitant? A Socioeconomic Study on the Potential Acceptance of COVID-19 Vaccine in Japan
- 著者名:角谷快彦1、ワタナポンヴァニッチ ソンティップ1、ユクタダッタ パッタポン1、プッティナン ポングパット1、ラーティT ステラ2、カン ムスタファ1
1. 広島大学大学院人間社会科学研究科経済学プログラム
2. インディアナ大学公衆衛生学部 - DOI: https://doi.org/10.3390/ijerph18094864
- 報道発表資料(147.62 KB)
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- 広島大学研究者総覧 (角谷快彦 教授)
【お問い合わせ先】
大学院人間社会科学研究科
教授 角谷 快彦