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第98回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第94回広大ACEセミナー)を開催しました

日時:2022年1月13日(木)16:20~17:50
会場:広島大学東広島キャンパス工学部110講義室

プログラム

司会・解説 広島大学大学院先進理工系科学研究科  教授 松村 幸彦

 

講演 広島大学大学院先進理工系科学研究科 M2 Supasuta Piboonlapudom
「充填層反応器における竹残留物のカリウム除去に対する流量の影響」

現在、特に竹が大量に成長し、植物の生態系を破壊している日本では、竹はバイオ燃料生産の再生可能エネルギー源として使用でき、化石燃料と比較して温室効果ガス排出量を削減できます。しかし、それは高濃度のアルカリ金属と、灰を生成する主要な鉱物であるカリウム、ナトリウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属を含んでいます。これにより、燃焼プロセス中に熱交換器が詰まって汚れます。この研究の目的は、竹バイオマス中のカリウム除去の特性を決定することでした。これは、より少ないエネルギーで灰を減らすための優れた方法です。メタノールは、環境温度(20oC)および大気圧条件下で 30分のすすぎ時間で充填層反応器の浸出溶媒として使用されました。メタノールの浸出流量のために実験を行いました。この研究では、竹のメタノール浸出について説明し、メタノールの流れの影響を予測しました。

 

講演 広島大学大学院先進理工系科学研究科 M1 長富 健秀
「水熱炭化の収率に及ぼす反応温度と時間の影響」

バイオマスを有効利用する一つの方法として水熱炭化によって燃料を作る技術があります。水熱炭化とはバイオマスを高温高圧の水中で処理し、ハイドロチャーという固体を得ることを言います。バイオマスの水溶性部分の反応の様子を明らかにするためにグルコースを原料としてバッチ式反応器による高温高圧下で処理を行いました。反応温度と時間を変更してグルコースの分解によって生成される物質の濃度を調べました。

 

講演 広島大学大学院先進理工系科学研究科 M2 宮迫 信之介
「水熱処理における有機態リンとリン混合試料の無機化挙動」

肥料の三要素のリンはリン鉱石から生産されますが,枯渇の問題があります。なので、他の資源から回収する必要があります。そこで、下水汚泥には有機リンが多く含まれているため期待されています。しかし、下水汚泥に含まれる有機態リンは、植物が根から吸収できません。そのため、水熱処理によってリン酸イオンに分解する必要があります。そこで本研究では、DNA、ATP、リン脂質の分解挙動を確認することを目的としました。

 

講演 広島大学大学院先進理工系科学研究科 M1 菅沼 有維斗
「鶏糞中の反応性の高い窒素分からのアンモニア生成」

家畜の排泄物などのバイオマスをエネルギーとして利用するケースが増えています。 家畜の排泄物は、大気汚染や水質汚染の問題を引き起こします。そのため、適切に処理して有効活用するために、メタン発酵の技術が多く用いられています。しかし、メタン発酵では、バイオマスに含まれる窒素成分がアンモニウムイオンを形成し、反応を阻害してしまいます。この問題を回避するために、メタン発酵の前に水熱前処理で窒素成分をアンモニウムイオンに変換し、アンモニアとして回収することに成功しました。また、鶏糞中の窒素成分の反応速度を調べました。

【お問合せ先】

広島大学大学院先進理工系科学研究科機械工学プログラム内
中国地域バイオマス利用研究会
TEL : 082-424-5762 
FAX: 082-422-7193 
Email : bprc * hiroshima-u.ac.jp (注: *は半角@に置き換えてください)


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