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【研究成果】西日本豪雨災害が片頭痛発作を誘発:ビッグデータを用いた縦断分析

本研究成果のポイント

  • 2018年7月に広島県を中心に発生した西日本豪雨災害の被災者において、片頭痛発作治療薬を新規に処方された人の割合が増加したことが明らかになった。
  • 自然災害が片頭痛を誘発しうることを臨床医が認識し、災害前患者教育や災害時の薬剤処方体制の構築に生かすことが重要である。

概要

 広島大学大学院医系科学研究科 松本正俊寄附講座教授、大学病院 吉田秀平助教、大学院先進理工系科学研究科 鹿嶋小緒里准教授が、北広島町八幡診療所 岡崎悠治医師、自治医科大学地域医療学センター 小池創一教授と共同で行った研究により、2018年西日本豪雨災害の被災者において、被災を契機に片頭痛発作治療薬の処方を受けた人の割合が増加していることが明らかになりました。
 この研究成果が米国学術誌「Headache:The Journal of Head and Face Pain」にオンライン掲載されました。これまで、自然災害によって片頭痛発作が誘発されることを実証した研究はなく、本研究の結果は今後の災害対策および頭痛診療に役立つものと思われます。

用語解説

片頭痛発作治療薬:本研究では、トリプタン(スマトリプタン・リザトリプタン・エレトリプタン・ゾルミトリプタン・ナラトリプタン)とエルゴタミンを対象としています。

論文情報

  • 掲載誌: Headache:The Journal of Head and Face Pain
  • 論文タイトル: Impact of the 2018 Japan Floods on prescriptions for migraine: A longitudinal analysis using the National Database of Health Insurance Claims
  • 著者名: Yuji Okazaki, Shuhei Yoshida, Saori Kashima, Soichi Koike, Masatoshi Matsumoto
  • DOI: https://doi.org/10.1111/head.14301
【お問い合わせ先】

<本研究に関すること>

広島大学大学院医系科学研究科

地域医療システム学

寄附講座教授 松本 正俊

Tel:082-257-5894

FAX:082-257-5895

E-mail:matmo10*hiroshima-u.ac.jp

<報道に関すること>

広島大学広報室

Tel:082-424-3701

E-mail:koho*office.hiroshima-u.ac.jp

(注: *は半角@に置き換えてください)


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