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第102回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第106回広大ACEセミナー) を開催しました

日時:2022年9月22日 16:20~17:50
会場:広島大学東広島キャンパス工学部110講義室

プログラム

司会・解説:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦

講演: 広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦
「ギ酸で処理した硫酸イオンの水熱条件下での挙動」

バイオマスの超臨界水ガス化における硫黄の挙動は、触媒の不活性化の観点から非常に重要です。一度還元された硫酸イオンは、適切に系外に除去されることが期待されます。そこで、水熱反応装置内での硫酸イオンの還元が注目しました。本研究では、硫酸とギ酸の反応について検討しました。硫酸をギ酸とともに水熱反応器に供給し、液体流出物を分析しました。硫黄の挙動について考察を行いました。

 

 

講演:広島大学工学部 学部4年 渡邉 なつき
「水熱条件下における尿酸の反応速度」

鶏糞は廃棄物系バイオマスの代表的なものであり、メタン発酵によりエネルギーとして利用されます。しかしメタン発酵には発生したアンモニアによって発酵が阻害されてしまうという問題があります。鶏糞は窒素の大部分を尿酸として含んでおり、尿酸の水熱前処理時の挙動が重要となります。本研究では、尿酸をバッチ式反応器で水熱処理し、その分解率を測定しました。残った尿酸の濃度は、リンタングステン酸との反応後の吸光度から測定しました。

 

 

講演:広島大学大学院先進理工系科学研究科 博士課程前期2年 北村 丈浩
「バイオマスの水熱処理によるカルボン酸の製造」

バイオディーゼルとして使用できる油があり、それは酢酸から生産できます。その為、グルコースから生産できるカルボン酸の生産に関する研究が重要です。本研究では、酢酸製造時の最適な水熱反応条件を推定する為、グルコースの水熱処理を実施しました。この目的の為に、酢酸生成の炭素収量と中間体を決定し、カルボン酸収率に及ぼす滞留時間及び酸素当量比の影響と、生成に及ぼす加熱速度の影響についても検討しました。

 

 

講演: 広島大学大学院統合生命科学研究科 教授 岡村 好子
「大腸菌におけるブテン酸合成の試み」

Nitratireductor sp. OM-1は有機酸を炭素源として生育し、窒素枯渇条件において化成品原料であるブテン酸を高蓄積するとともに、エステル結合を持つブテン酸重合体(ブテン酸エステル)へと変換します。また、OM-1はpolyhydroxybutyrate(PHB)も高蓄積し、最大で細胞重量の90%の全脂質を蓄積することができます。一方、OM-1は油脂の高生産能、高蓄積能をもつにもかかわらず、高密度培養ができないため、生産収量はあまり高くありません。そこで、高密度培養が可能な大腸菌にブテン酸合成経路を導入し、異種発現によるブテン酸合成を試みました。

 

 

【お問合せ先】

広島大学大学院先進理工系科学研究科機械工学プログラム内
中国地域バイオマス利用研究会
TEL : 082-424-5762 
FAX:082-422-7193 
E-mail : bprc * hiroshima-u.ac.jp (注: *は半角@に置き換えてください)


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