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第112回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第131回広大ACEセミナー)を開催しました。

日時:2024年2月5日

プログラム

解説:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦
 


講演  広島大学工学部 B4 古田 健
「バイオディーセル生産用カーボンナノチューブ担持酸化亜鉛触媒」

従来のバイオディーゼル合成では、塩基性均一系触媒を用いてメタノールと油を反応させるため、廃水処理や石鹸の生成など様々な問題がありました。これらの問題を回避するため、超臨界メタノールを用いて無触媒でエステル交換を行う方法が採用されましたが、高温高圧のため反応器が高価になるという問題がありました。この問題を解決するために、酸化亜鉛をカーボンナノチューブに担持した触媒を開発し、反応器の小型化と低コスト化を図ったことの報告がありました。 


講演 広島大学工学部 B4 児玉 瑞樹
「超臨界水中でのRu/CNT触媒によるグルコースガス化効率の向上」

超臨界水ガス化(SCWG)は、バイオマスを効率的に有用なガスに変換する有望な技術です。我々の以前の研究では、0.5 wt% RuをCNTに担持した触媒が良好な性能を示し、25 MPa、600℃で完全なガス化を達成しました。液体およびガス生成物は、それぞれ全有機炭素(TOC)およびガスクロマトグラフィー(GC)によって分析しました。系全体で起こる反応について一次速度論反応モデル式を確立し、反応特性を明らかにした報告がありました。 


講演 広島大学大学院 先進理工系科学研究科 D3 モハメド アフメッド モハメド アリ
「超臨界水ガス化における触媒担体としてのカーボンナノチューブ」

バイオマスガス化は、木材、農場の残り物、または都市の廃棄物を合成ガスに変えるプロセスであり、これは一酸化炭素、水素、およびメタンの混合物です。特に超臨界水ガス化(SCWG)とともに、このプロセスは湿ったバイオマスに対して効率的であり、事前乾燥の必要がなくなります。炭素ナノチューブ(CNT)は、その構造のためにSCWGにおける触媒サポートとして有望です。ある研究では、SCWGのためのRu/CNT触媒が、モデルのバイオマス化合物であるグルコースの完全なガス化を達成したことが示されました。遅いCNT反応により、Ruナノ粒子は安定し、連続的なガス化をサポートしました。この研究では、均一および非均一反応も調査され、600°Cでより高い反応速度が明らかにされました。この温度でも短い滞在時間で完全なガス化が達成されたことについて講演されました。 

 

司会:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦

【お問い合わせ先】

広島大学大学院先進理工系科学研究科 熱工学研究室内
中国地域バイオマス利用研究会
TEL : 082-424-5762 
FAX:082-422-7193 
E-mail : bprc * hiroshima-u.ac.jp (注:*は半角@に置き換えてください)


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