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広島大学病院−『第1回看護師のためのエイズ診療従事者研修アドバンスト・コース』開催



看護師のためのエイズ診療従事者研修アドバンスト・コース研修会場

広島大学病院は,厚生労働省が定めたエイズ治療のための中国四国ブロック拠点病院として,拠点病院に勤務する医療従事者のための教育・教育研修の役割を担っています。

その一環として平成10年度より「看護師のためのエイズ実地見学(初期過程)として少人数研修プログラムを作成し,中四国地方の拠点病院に勤務する看護師を対象に研修を行ってきました。平成16年の第7回からは研修名を「看護師のためのエイズ診療従事者研修」にあらため,通算10回で計87名の研修生を受け入れています。そして今回開催したのが,以前より参加者から要望があった上級者向け研修「アドバンスト・コース」です。

本研修は,平成18年2月23日・24日の2日間にわたり開催しました。

これまで研修に参加したことがある看護師対象で,広大病院3名,愛媛3名,岡山3名,島根,山口,高知各1名の6県12名の参加がありました。また,院内からは講師,スタッフとして看護師が参加しました。



HIV/AIDSの看護の現場では,最新の医療情報だけでなく,HIV感染者AIDS患者の特殊な背景を理解しておく必要があります。また,必要に応じて薬剤師やカウンセラー,ソーシャルワーカーなど他職種につなぐ役割を担う場面がたびたび生じてきます。しかし一方で,現実には看護師自身が患者との関わりに不安や困難さを感じたり,チームの中で医療者との連携がうまくとれず孤立したりといった問題が起こっています。そこで,アドバンスト・コースでは,各施設からHIV/AIDS看護の事例を持ち寄って発表し,事例を通して悩みや問題を共有し,全員で考える時間を設けました。また,複雑な場面を想定し,看護師役と患者役を演じながら援助技術を学ぶロールプレイの時間を取りました。  

その他,専門の講師によるセクシュアリティや予防行動についての講演,入院症例数の多い広大病院の病棟看護師3名による病棟での関わりなど,理論・実践両面からのアプローチによる充実した講義を提供しました。最後に,浅原病院長より各研修生へ「修了証書」が手渡され,2日間の研修を終えました。



この研修では初級課程も含め,研修前・研修後アンケートをとっており,研修前後の変化や研修評価を行っています。アンケートに記載された意見を参考に,毎回プログラムの検討を行っているほか,アンケートの統計結果を日本エイズ学会等で発表しています。来年度も継続して,年度内2回の初心者向け研修,1回の上級者向けアドバンスト研修を行う予定です。



記事に関する問い合わせ先】



○広島大学病院 エイズ医療対策室 大江 昌恵

 TEL 082−257−5581



○広島大学病院 総務グループ副課長 近藤 博明

 TEL 082−257−5014

 E-mail byo-hisyo-fkacho@office.hiroshima-u.ac.jp



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