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ロザリン・ヒギンズ国際司法裁判所(ICJ)所長が広島大学で講演



国際司法裁判所(ICJ)所長ロザリン・ヒギンズ氏

 国際司法裁判所(ICJ)所長ロザリン・ヒギンズ氏が、4月14日(土)に広島大学を訪れ,主に中国,四国,九州地区の国際法学者を対象に「国際司法裁判所の現状と国際紛争」と題して英語講演を行いました。



 ヒギンズ所長は講演の中で,国際司法裁判所が南西アフリカ事件や南アフリカの問題,いくつかの領土や国境確定の問題などで紛争を解決に導いたこと,また,国際河川問題や環境法といった非軍事的な紛争でも,コルフ海峡事件などにおける武力行使をめぐる問題でも,紛争解決への道筋を示し,国際法の発展に寄与してきたことを力説されました。 

 

 さらに,核兵器の合法性に関する問題や,パレスチナ占領地域での隔壁建設などを契機として,国際司法裁判所の勧告的意見が人道法に関する重要なルールを発展させたことも指摘されました。

 

 最後に,現在,国際社会において司法権が分権化する傾向を見せている現状にあって,国際司法裁判所は,国際の平和と安全という国連憲章の目的に直接に取り組む裁判所であると強調されました。

 

 講演会のあと,引き続き,会場となった学士会館でランチタイム・ミーティングが行われ,ヒギンズご夫妻,同行された小和田恆広島大学学術顧問ご夫妻を囲んで,参加者とのあいだに活発な意見交換が行われました。なお,小和田恆氏に牟田学長より,本学大学院総合科学研究科の顧問教授の委嘱状が手渡されました。





 【この記事に関する問い合わせ先】

   広島大学大学院総合科学研究科部局長支援グループ 行永(ゆきなが)

   TEL:082-424-6306 

  


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